志度寺は四国霊場第八十六番札所に位置し、正しくは「補陀洛山 清浄光院 志度寺」
補陀洛山とは、志度寺の本尊である観音菩薩の住処のことを指します。
志度寺の志度寺縁起にも描かれる伝説「海女の珠取り物語」の海女の命日(旧暦6月16日)そして、16日は観音菩薩の日であるというゆかりもあり、毎年7月16日に本尊である「十一面観音菩薩立像」を御開帳し、一般の方々に公開しています。(拝観料500円)
一年で一度しかない御開帳を楽しんでいただく為に志度寺本堂の本尊とそれいがいのオススメポイントをお教えします!
まずは、本尊厨子の中にある、十一面観世音菩薩立像とその両脇を固める不動・毘沙門像。
これらは国指定の重要文化財であり、ご本尊御開帳の時にしかみることはできません。
志度寺縁起第一段によると、滋賀県から淀川、瀬戸内海を渡り志度にたどり着いた木を凡菌子という尼が霊気を感じとり志度寺に預けていました。それを見た若い仏師が「自分にこの木で仏像を彫らせてくれ」とおねがいをしにきました。尼は快諾し、若い仏師にあずけたところなんと一晩で十一面観音が彫り上がっており、若者の姿はなかったといいます。以来若者は十一面観音の化身だったのではと言い伝えられています。
他にも、本尊の近くにある高松藩主の松平頼重が送ったのではないかと近年注目が集まっている「愛染明王」。
もう1つは真言宗のお寺ならまず飾られている「伝持の八祖(でんじのはっそ)絵画」
「伝持の八祖」とは真言宗の重要人物8人のことであり、「第四祖・不空三蔵」「第三祖・金剛智三蔵」「第二祖・龍智菩薩」「第一祖・龍猛菩薩」「第八祖・弘法大師空海」「第七祖・恵果和尚」「第六祖・一行禅師」「第五祖・善無畏三蔵」の順で志度寺本堂の左奥から飾られています。
(ちなみに弘法大師空海以外はインド、中国、中央アジアのお坊さまです。空海さんの凄さがよくわかります。)
ひとりずつ軸や紙に描かれているのが普通なそうですが、志度寺の伝持の八祖は木の板に描かれて、大変珍しいとのことです。
本尊厨子の扉は正面だけではなく、西側(海側)も開くようになっています。志度の浦が埋め立てしておらず、志度寺の浦が海岸だった時代に小豆島からたくさん行商と買い物の船が来ていたという縁があったのでその小豆島や岡山からも拝めるようにという配慮だそうです。
小ネタですが、本堂の本尊ご開帳ですが16日の10:00~15:00頃だけではなく、17日の午前中でも開かれているそうです。
なぜ17日も御開帳しているかというと、なんと市外の高松市の春日観音寺というお寺にミニサイズの志度寺の観音様が奉られていて、霊験高い仏様として地元の方に大変愛されているんだそう!その春日観音寺の信者さん達がお参りにくるために17日の午前中もひらいているんだとか。
上で触れた以外にも、本堂の中には貴重な文化財がたくさんあります!!
誰でも気軽に本尊を見れますので、さぬき市レジャーのついでにふらっと立ち寄ってみてくださいねo(^-^)o