実に10数年ぶりの開催!
さぬき市志度音楽ホールにて
「平賀源内シンポジウム」が開催されました。
年代を問わず多くの方が続々と来場〜。
その内容は…
まずは平賀源内顕正会会長の尾崎さんや、
さぬき市の大山市長の挨拶でスタート!
第1部
福内鬼外(平賀源内)作
「神霊矢口渡」が歌舞伎上演されました。
国立劇場やこんぴら歌舞伎でも上演されるおなじみの作品。
もともと人形浄瑠璃だったものですが、
江戸が舞台で江戸弁の構成ということで
江戸っ子にも大人気の歌舞伎作品だったそうです。
時代は南北朝対立の頃。
南朝方の武将 新田義貞の次男・義興は、
矢口の渡しで船底に穴を開けた船に載せられ無念の死を遂げます。
物語はまさに「惚れたが因果」。
故・善興の弟「新田義峰」、
矢口の渡し場の娘「お舟」、
そしてお舟の父であり、善興を殺害した「頓兵衛」の掛け合いが楽しめます。
上演されたのは、香川県無形民俗文化財の
農村歌舞伎 祇園座保存会さん。
現在は香川町を起点として活動されています。
お舟が義峰に言い寄る「くどき」の場面
頓兵衛の「にらみ」は一番の見所!!!
義太夫、三味線方が叙情的な旋律を奏で、
狂言方が拍子木で迫力ある舞台を作り上げる…
歌舞伎を見るチャンスはなかなか無いですが、
「感覚で楽しんで」というアドバイスもあり、
時折笑い声も上げつつ、非常に楽しめました
次回公演があれば、
もっと沢山の人に見ていただきたい作品&舞台です
第2部
志度高校商業科の生徒たちによる
「げんない学園」成果発表会が行われました。
「げんない学園」についてはこちらをチェック!
夏休みに行われたげんない学園の取り組みを生徒自身がまとめ、
スライド&コメントで紹介されていました。
ステージ担当とスライド担当にわかれて発表を行います。
双方の息はピッタリ! テンポよく進んでいきます。
「目標である予算削減を達成しました!」というコメントで会場からは拍手が!
そしてなぜか「ミートショップとりたまで割引制度が適用…」というところで
「おおー!」という声が(笑)
この夏休みはサンポート高松での発表会のほか、
香川県高等学校生徒商業研究発表会に出場し、最優秀を獲得!
その先の四国大会でも優秀賞を獲得しました。
休みなしでも皆元気!
四国大会お疲れさまー!!!!
第3部
最後はメインイベントとも言える「シンポジウム」です。
「今日に生きる源内 〜源内・18世紀から21世紀へのメッセージ」と題して、
日本中から集まった源内の達人たちが意見を交わします。
今日の主な質問は…
「源内との出会い」
「源内とはどんな人物か?」
「源内から得たものは?」でした
ホスト役は平賀源内記念館館長の砂山長三郎さん。
「まさに源内は私の『命』。ライフワークです。」という一言が印象的でした。
コーディネイターは大阪商業大学教授の石上敏さん。
文学専門の石上教授は源内の文学作品の素晴らしさを教えてくださる方。
「源内は私の『恩人』。私を研究者へ導いてくれた」と仰っていました。
パネリストは6名。
トップバッターは全国にもファンが多い俳優の山口崇さん。
NHKドラマ「天下御免」(1971年〜)や
「びいどろで候〜長崎屋夢日記」(1990年〜)で
平賀源内役を演じられていました。
第1回では志度に訪れて撮影を行いましたが、
その際の台本はロビーに展示されていました!
山口さんは非常に勉強家な方!
源内のことを時代背景を含めてたくさんお話ししてくださいました。
「天下御免」に出演するきっかけになったのは、
「江戸という封建社会の縛りのキツイ時代を抜けだそうと生きた平賀源内を演じてみないか?」
という一言にビビッときたからだそう。
続いては放送大学香川学習センター長の山崎敏範さん。
元・香川大学工学部長の山崎先生は、
10年前に研究課題として選んだ「エレキテル」から源内の魅力に引きこまれたそう。
ちょっとイベント告知…
9月29日(土)には山崎先生が高松市民大学で
「平賀源内のエレキテルと電気・電子社会」という講座を行いますよ〜。
(13時より、まなびCANにて。参加無料。)
埼玉県秩父からは秩父時代の源内を知る達人、
NPO秩父こみにてぃ副代表の井上研史さん。
「源内は『なぞの怪人』。源内の周辺ではいろんなことが起こる…」
と、江戸の大きな出来事と源内の関わりをお話してくださいました。
秩父には源内が唯一建てたといわれる家やお寺「法長寺」があるそうで…
「法長寺」には志度寺でおなじみの「海女の玉取伝説」の彫刻が欄間に施されているそう。
非常に興味深いところです!
さぬき市市長の大山茂樹さんもパネリストで登場!
大学時代は山口さん出演の「天下御免」を観ていたそう…
「源内さんの才能、功績はたくさん語られることがあるが、
今度は『人となり』についてをディスカッションしてみたい」
というワクワクする発言をされていました。
もちろんこの方も登場!
平賀家7代目当主の平賀一善さんです。
ご先祖が偉人ということで肩の荷が重いこともあった…と苦笑いする平賀さん。
「源内からは『失敗してもそれを乗り越える力』を教えてもらった。
それを皆に伝えていきたい!」とのこと。
紅一点&最年少パネリストとしては
げんない学園校長であり、志度高校商業科3年の大隅絵里さんが登場。
「げんない学園をとおして源内に出会うことができたし、
みんなに伝えていくことができた。」
と、げんない学園自体を振り返るような一言も。
どのパネリストの方も知識、経験ともに豊富で
まだまだ深く掘り下げてお聞きしたかったのですが、
それはまた次回のお楽しみ…
源内シンポジウムは、
源内の達人によって源内が愛されていることを実感できるイベントでした。
それにしても…
わたしも「源内」という人物がまだ掴みきれていません!
ぜひ大山市長がおっしゃる「人となり」をディスカッションしてみたいものです