
長尾寺の 大楠の木が見守る中・・・

源 義経の魂と言われる笛が 静御前の 側にたどり着いた時・・・
突如 空から雨の雫が落ちてきたのは・・・・
二人が流した 涙なのだろうか・・・
義経を 想い 義経の菩提を弔う為 この長尾の地で得度したと
言われる 静御前・・・
静が髪を落とした さぬき市長尾寺の剃髪塚に 義経の魂
「薄墨の笛」が舞い降りた

〜薄墨の笛の音色に乗せて〜
その公演が始まる前日 静が亡くなるまで 過ごしたとされる
さぬき市の長尾寺で 薄墨の笛の演奏がされ 二人は800年の
時を越え 再会を果たしていたのです

こちらは 「静岡市文化財 鉄舟寺寺宝 源義経 薄墨の笛の会」
世話人の 松島さん
松島さんは ひょんなきっかけで この薄墨の笛と出会う
「義経の笛かもしれない...」 という噂に 最初は耳を傾けていなかった
そうですが、400年前に 駿河の大名 中村一氏(かずうじ)が
補修を行ったという 添え書きが残っており、それを調べる
事になりました

ある笛奏者の家元に この笛をふいていただいた時 松島さんは
その音色に鳥肌がたったと言います 以来、義経の霊に憑りつかれたとか・・・
この笛に使われる竹細工は中国より献上されたもので それを日本で
横笛にしたもの・・
この竹の年代は 間違いなく 義経の時代のもので
今残っているだけでも、とてつもない価値あると鑑定されています・・・

そして 今回この笛を吹いていらしゃるのが 横笛奏者の
「赤尾 三千子」 さんです
この笛は龍笛と 言われるもので雅楽に使われる 横笛ですが
女性の肺活量では 吹くことがとても難しいとされています
「今の雅楽の笛とは 作りが少し違っているが 吹くと特別な
音色がする・・・ これこそ 名器」 と赤尾さんは おっしゃります
笛は生き物・・・ この名器もまた、素晴らしい奏者に会えてこそ
その音色を保つ事ができるのだそうです
静岡市文化財となっているため、鉄舟寺から 持ち出す事は
難しいとされる 「薄墨の笛」ですが 松島さんや さぬき市の方々の
義経・静に寄せる想いが 一つになり、この再会が実現できました
みなさんも この感動を 味わってみてください

曲は 赤尾さんが 義経と静を 想い 作曲された 曲です
※ この映像は 了承を得て 掲載させていただいているものです
この 演奏が始まった直後・・・ 空から雨が ぱらぱらと
落ちてきました・・・
まるで ふたりが再会を喜ぶかのように・・・