2012年12月21日
さぬきの製糖の伝統を守り続ける達人〜山田製糖〜
塩・綿・砂糖
さぬき三白と呼ばれるさぬきの特産品
江戸時代から とても貴重な物とされてきたその砂糖を・・・
さぬき市の津田で 今も昔と変わらぬ製法で
作り続ける達人に出会いました
【 山田製糖5代目の 山田泰三さん 】
山田さんは、この津田で、サトウキビの栽培もしています。
「まずは、サトウキビ・・・ これが無ければ 白下糖は作れない」
春に植えたサトウキビは、12月には2メートル以上に成長します。
南国・・・というイメージがあるサトウキビ作りに、
さぬき市の津田は、適しているのか・・?
山田さんに お伺いしました
「昭和20年頃までは、まだ多くの農家がサトウキビをつくり、その搾り汁を煮詰めて、白下糖を作っていた。12月がくれば、そこそこから、砂糖作りの甘い匂いが 漂ってきていた・・・と聞いてますよ」
しかし、20年代後半からは、外国産の 安価な砂糖が多く輸入され、サトウキビを作る農家さんも、ほとんどいなくなったそう・・・ 現在、県内でも大量の白下糖を作っているのは 山田製糖さんのみに なっています。
「津田は、砂地で水はけがいい為、米作りにはむかないが、畑やサトウキビをつくるのには適している」・・・と山田さん。
「今年は、出来がいいかもしれないな・・」と、
一つサトウキビをむいてくれました
サトウキビが大好きで、昔 縁日に行くと必ず買ってもらっていたという 、かっしーが味見
「んんんん〜〜〜〜っっ」
言葉にならない程 美味しかったそうです
このサトウキビを収穫するのも、全て、手作業です
長いサトウキビを バサッと倒し、上に乗りながら釜で切っていきます。
切り取ったサトウキビを この機械に通して、皮をむきます
昔は 女の人が1本、1本、手作業で皮をむいていたそうです
「大変だと思われた事も ありますか?」
「どうすればいいのか 分からない時もあったけど・・・ うちの白下糖を使って、お菓子を作ってくれる所がある。さぬき伝統のお菓子をね・・・。その社長さんが、うちの白下糖が無ければ、このせんべいは 焼けない!!と言ってくれてね・・・」
山田さんは、目を細めます。
必要としてくれる!! どうしようではなく、作らなければいけないんだ!・・・そう感じられたそうです。
そして、その白下糖の味を守る為に・・・
昔ながらの 製法を守り続けてきたんです
誇るべき、さぬきの白下糖
その味は、優しい自然の味がします。 黒糖でも、和三盆でもない・・・やわらかな甘み。
この味を作りだせるのは 山田製糖さんだけなのです
「この仕事を 誰かが継いでくれるのかどうかは分からない・・・
でも、この技術だけは、伝えていこうと思う」
皮をむいた サトウキビを搾り
いよいよ白下糖作りが始まります・・・
BY のっきー
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