2012年12月21日

【山田製糖の白下糖つくり】必要とされる、だから作り続ける。

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讃岐の含蜜糖、白下糖のみを昔ながらの製法で作るさぬき市津田町の【山田製糖】

「必要とされている、だから作り続ける」

もっともシンプルな”ものづくり”の形がそこにはありました。


【前回の記事】


白下糖とは含蜜糖の一つで、糖蜜を分けずに生成した砂糖のこと。
黒砂糖も含蜜糖で白下糖の仲間にあたります。

香川県の名産品である和三盆の一歩手前のような状態の砂糖が白下糖。
江戸時代から数十年前まで、白下糖はさぬき市津田町や大川町などで穫れたさとうきびを使い、それぞれの家庭で作られていました。
戦前までは地区の共同で使う白下糖を煮詰める釜があったほど、ポピュラーで地域に根付いた砂糖だった白下糖。

しかし貴重品だった白砂糖が、時代を重ね簡単に手に入る物に。自分たちの家ごとで白下糖を作ることもなくなってしまいました。

さぬき市津田町の山田製糖さんはそんな昔ながらの白下糖製法を受け継ぐ唯一の砂糖屋さんなのです。


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山田製糖の白下糖仕込み場ではサトウキビの青臭さと、そのしぼり汁を煮込んだ甘い香りが交じり合っていました。

この香りどこかで嗅いだことがある…
かっしー&のっきー「スイーツコーンだ!」

それだ!

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白下糖作りはさとうきびをしぼることからはじまります。
作業を行うのは、山田製糖5代目山田泰三さんとその奥さん。


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山田さんのさとうきび畑と東かがわ市等の契約農家で穫れた2メートル強をあろうかというさとうきびを2人の共同作業によって次々としぼり機に通していきます。


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機械から、さとうきびのしぼり汁が。
このしぼり汁を煮詰めれば白下糖が出来る…わけではありません!

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酸性のさとうきびのしぼり汁に、アルカリ性の牡蠣灰粉を入れることで中和させていきます。
牡蠣灰粉は牡蠣の貝殻をすりつぶした粉のことで、昔は漆喰の原料としても使用されていました。



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しぼり汁を中和したところで、『あら釜』『なか釜』『あげ釜』と呼ばれる白下糖作りに欠かせない3つの釜の登場です。

『あら釜』→『なか釜』→『あげ釜』の順でしぼり汁を移動させて、一日4、5時間煮詰めつづけます。それによって白下糖へと結晶化させていくのです。


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釜のちかくには『ボーボー』という大きな音。
一番左のあげ釜の隣にはガスバーナーで常時火が送りこまれているんです。
3つの釜は側面は樽のような仕様ですが、底は鉄製。火を良く通します。

一昨年までは、バーナーではなくて薪で火が焼べられていたんです。



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まず最初は『あら釜』にサトウキビのしぼり汁をいれて煮て、ある程度煮つまれば『なか釜』へ、さらに煮詰めて『あげ釜』へと右から左へと移動させて行きます。

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かまどの構造上、あげ釜がもっとも高温に釜を熱することができます。
特製の蓋をして白下糖の原料が釜から吹きこぼれないように気をつけて…


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このあげ釜での火入れが、山田さんが一番神経を使う場面。
ここでタイミングを間違えれば全ての努力が無駄になってしまいます。
音を見極め、慎重に蓋をあげて…


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白下糖として煮詰まったと判断されると、

すぐさま、素焼きのつぼの中に出来上がった白下糖を入れます。
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ここからが時間との勝負!

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完全に固まってしまわないうちに、かき混ぜ…


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くつわ堂本店など業者向け一斗缶に、

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道の駅津田の松原の物産センターなどに卸される個人向け白下糖を次々と詰め合わせていきます。

山田製糖で白下糖の生成が出来るのは12月から長くても1、2ヶ月程度。それだけの短い間しか生成できません。
正月関係なく休みなく働く作業は生半可なものではありません。

「自分が白下糖作りの跡を継ごうと思った一番のきっかけは、宗家くつわ堂の社長さんが『うちの瓦せんべいには山田さんの白下糖がないといかん』と仰ったから。必要にしてくれる人がいたから今でも白下糖作ってこれるんです」
と山田さんは嬉しそうに語ります。


昔ながらの作り方で白下糖のみを作り続ける山田製糖さん。必要とされ続ける味を是非あなたも味わってみてください。


byはっとー

山田製糖
問い合わせ先
TEL:0879-42-3384
※山田製糖の白下糖は道の駅・津田の松原物産センターでも販売中!【地図
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山田製糖の白下糖
中・1,450円
大・2,600円

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posted by sanuki-asobinin at 23:00| 香川 ☔| Comment(0) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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