現在のへんろ道の一つ、国道377号線をはずれて進む私たち。
今は忘れられたへんろ旧道を探ります。
「ここ!ここ!」
と香川へんろ研究会の渡邉逹雄さんが指し示したのは道路沿いの壁のように切り出された場所でした。
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この場所は道路がカーブになっていて、そのカーブを横断するような形で昔のへんろ旧道が残っています。
逆側から見ると一目瞭然。人が通れそうな道であったことがよくわかります。
10メートルもないへんろ道を歩いてみました。
このへんろ旧道、歩いてみるとなんとも神秘的な気持ちに教われます。
幅は2メートルほど、人が行き交うくらいでやっとの広さです。
足元には落ち葉がたくさん落ちていて歩くとカサカサと音がします。
落ち葉が自然のクッションになっていてこれなら何時間でもあるけそう。
昔はこの落ち葉を布団代わりにおへんろさんは野宿をしたんだそう。
このへんろ道歩いてみると、足の裏が暖かくなるような感覚におそわれます。なにかパワーが流れ込んでいるみたい。
まるで熊野古道をあるいているような自然の偉大さに包み込まれているような感覚に陥りました。
この感覚は柔らかな落ち葉のせいか…
それとも…
「へんろ道は庶民が『歩くこと』で作りあげた血と涙の道。
旧道の凄いところはこのようになんの舗装のされず忘れられた存在になった今でも形が残っている。
なぜならおへんろさんが自然や緑に逆らわないルートを見つけ選んできたから」
他にもへんろ旧道はいくつか残っています。
三十六丁石のすぐ上。
三十四丁石地蔵からのぼった先にある山道もじつは旧道。
旧道を証明するように丁石やへんろ墓が残っています。今は人が通らない道なのでイノシシが丁石やお墓を倒していくんだとか。
槙川沿いもへんろ旧道だった場所。
この道は今も昔の面影が残るへんろ道として紹介されています。
へんろ旧道から見える景色は日常から切り離されたような場所ばかり。
次回はそして、そんなへんろ道で見つけたものを紹介します。そして大窪寺にもついに到着しますよ!
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