春真っ盛り、私は飯田農園さんで満開の桃の花を取材していたころのお話。
農園長の飯田さんがこんなおもっしょいものを見せてくれたんです。
飯田さん「これ、俵札っていうんよ。」
と言ってみせてくれたのは小さな俵。
飯田さん「おへんろさんをお接待したら納め札っていうお遍路さんの名刺をくれるんやけど、その納め札をこの俵の中にいれて家の天井の梁の一番高いところにつるしてたんよ。家内安全・火事消除のお守りやね」
中はからっぽ!
飯田さん「2,500枚くらい入ったみたいよ。今、うちの俵札の中身をおへんろつかさが大川町のさぬき市歴史民俗資料館で研究中なんよ。面白いけん取材してみたら?
…あ」
飯田さん「1枚、引っかかってた。取材行くならついでにもっといてください〜」
といって飯田さんに渡された、くしゃくしゃで握りつぶしたら簡単に崩れてしまいそうな古い紙、
これが俵札に入っていた納め札らしい。中はからっぽ!
飯田さん「2,500枚くらい入ったみたいよ。今、うちの俵札の中身をおへんろつかさが大川町のさぬき市歴史民俗資料館で研究中なんよ。面白いけん取材してみたら?
飯田さん「1枚、引っかかってた。取材行くならついでにもっといてください〜」
飯田さん「江戸時代か明治時代の納め札かな〜?」
え、そんなに古いん!?
大変なものを預かってしまった!
風が吹いて、飛ばされないうちに持って行かなくっちゃ。
ということで私は、飯田家の俵札研究をする、大川町のさぬき市歴史民俗資料館に向かいます
風が吹いて、飛ばされないうちに持って行かなくっちゃ。
ということで私は、飯田家の俵札研究をする、大川町のさぬき市歴史民俗資料館に向かいます
ということでやってまいりました。
さぬき市大川町、みろくふれあい公園内にあります『さぬき市歴史民俗資料館』
古墳ツアーの時にもお邪魔しましたよ
おお、大量の納め札!!
これ全部、さっきの俵の中に入ってたんですね。
おなじみ、おへんろつかさのメンバーがあ〜でもないこ〜でもないと言いながら納め札一枚一枚をにらめっこしています。
ただ今、年代別に分ける作業中です。机の上に表を作って、手作業で仕分けていきます。
おへんろつかさが飯田家の俵札研究が始まったのは4月。
おへんろつかさが実際の史料を使う研究はこれが初めてなんだそうです。お遍路文化がもっと盛んだった江戸時代(天保)〜明治時代までの約170年の納め札が中心だそうで、古文書の知識がないと何とかかれているのか全くわかりません。
そこで、今回お話を伺ったのは、おへんろつかさ副会長の渡邉寛さん。
渡邉さんはさぬき市文化財保護協会会長、津田町古墳研究会会長を務め、
志度図書館では古文書教室の先生までされているという、古文書読みのプロ!!
はっとー「あの〜、これ。飯田さんに預かってきました…くしゃくしゃなんですがまずどうやったらまっすぐに出来るんですか…?」
渡邉さん「和紙やから、こうやってキリフキで水をかけて…」
「しばらく置いとくと、綺麗に開けるんよ」
おお、さっきまでくしゃくしゃだった納め札が息を吹き返しました!
渡邉さん「もう1枚あるな!」
なんと1枚だけだと思っていた俵札。実は2枚だった!
なんて書かれてるんでしょ…
納め札には基本的に『奉納八十八箇所』『回っている年代(旧暦)』そして『お遍路さんの名前と出身地』がしるされています。
古文書辞典を頼りに読み解いていきます。
渡邉さん「1枚目は…八木リョウノスケとつたさんという方が残された納め札みたいですね。夫婦かな?」
おお読めた!
地名は地名表とにらめっこしながら読み解いていきます。
大変だ〜!!
渡邉さん「納め札はお遍路さん自身であり、弘法大師空海の身代わりでもあるんです。
一枚一枚、お遍路さんが半紙にしたためた大切な思いが書かれています。その思いを私たちは読み解いているんです」
四国全体に残っていた俵札の風習ですが、現在は忘れられてゴミと間違えて燃やしてしまう場合もあるんだとか…
貴方をずっと見守っているかもしれませんよ
ルンルン♪長尾寺'13 春〜静御前の足跡を巡る@おへんろつかさ
- その1★ http://sanuki-asobinin.seesaa.net/article/361076857.html
- その2★ http://sanuki-asobinin.seesaa.net/article/361092970.html
- その3★ http://sanuki-asobinin.seesaa.net/article/361094897.html
http://sanuki-asobinin.seesaa.net/article/311611718.html
http://sanuki-asobinin.seesaa.net/article/355095394.html
http://sanuki-asobinin.seesaa.net/article/349518479.html