2013年11月20日

『250年の時を越えて…今』トラノオスズカケがさぬき市に帰ってきました! @まんでがん源内塾(志度)


たっくんです!

東京都港区の国立科学博物館附属自然教育園で発見され、
50年ぶりに開花が確認された、
「虎尾鈴懸(トラノオスズカケ)」
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静岡県や四国(一部を除く)、九州にかけて分布し、
山林に見られる絶滅危惧種の植物なんですが!

国立科学博物館附属自然教育園は、高松藩主「松平讃岐守頼重」の下屋敷跡で、
香川県さぬき市出身の偉人「平賀源内」が
下屋敷へ持ち込んだのではないかと考えられているんです!!

もし、その話が本当であれば…
約250年の時を越えた…歴史のロマン!!

そして!
遂に、2013年11月17日(日)に
さぬき市志度の平賀源内旧邸の薬草園への記念植栽があり、
念願の『里帰り』を果たすことができました!!

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半年に渡り平賀源内について現代の色々な目線で勉強する
まんでがん源内塾の一環として行われた、今回の移植。


今年6回目は、国立科学博物館特任研究員である萩原信介さんを、
講師に招いての講演が行われました。

平賀源内記念館の砂山館長が、「トラノオスズカケ」をさぬき市に植栽したい!
と思っていたところ、萩原信介先生と話をする機会があり、
植栽について、お願いをしたところ快く承諾していただいたのが
さぬき市へ記念植栽が行われたきっかけだったそうです。

そして、「トラノオスズカケ」の植栽を行うもっともいい時期の11月〜3月までを狙い、
11月17日(日)が植栽日に選ばれたんだそうです。
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【国立科学博物館特任研究員の萩原信介先生(写真中)】

講義はまず、トラノオスズカケと平賀源内や高松藩主江戸下屋敷との関係性についての
講義が1時間程ありました。


1915年に国立科学博物館附属自然教育園で、初めて発見された「トラノオスズカケ」。
自然教育園が戦時の火薬庫と使用され、一度行方が不明に。

1931年に高知県出身の植物学者である牧野富太郎博士が再発見し、
その際に牧野博士が平賀源内の植栽説を唱えた。

2007年、戦後見られなくなった「トラノオスズカケ」を自然教育園内歩道の脇にて
再発見。2008年9月に開花が確認されたんだそうです!


トラノオスズカケは、休眠する能力にとても優れた種子を持っており、
発見された場所周辺の木が倒れたことで、日が当たり発芽したのでは
と考えられています。

特殊な環境でしか発芽しない「トラノオスズカケ」が、
育つことは大変珍しいことなんだそうです。

いくつもの、奇跡が起きたからこそ!
今回、発見、そして『里帰り』までありつけたのかもしれませんねぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)

こちらは、トラノオスズカケの種が入った実の1つ!
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そして、指の先にチョコンと乗っている2つの点が…種なんです!!
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種1つあたりの重さ…なんと約0.005mg!!
直径が…約0.2〜3mm!
18万個の種を集めて、やっと1gという重さ!

小さすぎて、一瞬実の方を種だと思っていました(´・ω・`)


高松藩主江戸下屋敷内の薬草園に植栽する際に研究のため
平賀源内も、この種を必死に目を凝らしながら採取したのでしょうか(*´∀`*)


そんな妄想を膨らませながら、
萩原信介先生の話に耳を傾けていた、たっくんでしたあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)


現在は、萩原信介先生により種を取り出し埋める作業が行われていて
今では、たくさんの「トラノオスズカケ」が育っているんだそうです。

さて、講義が終わった後は場所を平賀源内旧邸内の薬草園に移し、
記念植栽式が行われました!

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今回用意された「トラノオスズカケ」は3房。
全て、薬草園南の奥へ植栽されました。
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肥料が直接、根にあたってしまうと枯れてしまう恐れがあるため
下に肥料を入れ、その上に土をかぶせ植栽を行いました。

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植栽し終わると、恵みの雨が!!
空も、この『里帰り』を祝福してくれているような気がしましたぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)

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【『トラノオスズカケ』を交えての記念撮影
(左から平賀源内子孫・平賀一善さん、萩原信介先生、砂山長三郎館長)】

今回の植栽について、砂山館長は
「平賀源内先生に関するものは全て手に入れたいと思っていますが、
今回の『トラノオスズカケ』は江戸で平賀源内先生と松平讃岐守頼重が直接
手を触れ合った薬園の植物なので、
今回ふるさとへ戻ってきたことを大変嬉しく思いました。」

と、嬉しそうに語ってくれました。


萩原信介先生は、
「はるばる故郷に帰えり、約250年の時がたったロマンを感じさせられました。」
と答えてくれました。


あなたも、様々な人の思いとロマンがたくさん詰まった「トラノオスズカケ」を
一度見に来てはいかがですか?


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

現在、平賀源内旧邸では「第30回平賀源内発明くふう展が行われています!!

小学生や中学生などを対象として、
身近なものをエコ活用して作った作品が勢揃い!!

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ぜひ、「トラノオスズカケ」に合わせてご覧ください!!



平賀源内旧邸
香川県さぬき市志度46-1 【地図
開館時間/9:00〜17:00
入館料/
一般500円、大学高校生400円、小中学生250円
(15名以上の団体は、2割引)
休館日 /月曜日(祝日。振替休日の場合はその翌日)、年始年末(12/28〜1/1)
駐車場/あり
HP/http://ew.sanuki.ne.jp/gennai/index.html
(平賀源内記念館のHPも含まれています)
TEL:087-894-5513


第30回平賀源内発明くふう展
開催期間/平成25年12月15日(日)まで
開催会場/平賀源内旧邸


posted by sanuki-asobinin at 12:00| 香川 ☔| Comment(0) | 歴史・文化財 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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