2014年01月22日

津田古墳群の謎を追え!津田古墳群の見学会に行ってきました♪(その2)@鶴羽

さらです。


2014年1月19日(日)にさぬき市で開催された

津田古墳群を巡る

「津田古墳群 国指定記念見学会」


前回に引き続き、レポートしたいと思います!

(前回の記事はこちらをクリック)


「うのべ山古墳」「岩崎山4号墳」に続いてやってきたのは、

DSC_5702_S.jpg

四国最大の古墳である

さぬき市大川町の「富田茶臼山古墳」です。


💡実は、「富田茶臼山古墳」は津田古墳群には含まれていません。

でも、スケールの大きさも含めて、
さぬき市の古墳を語る上では欠かせない存在です。



富田茶臼山古墳が築造されたのは、

古墳時代中期(5世紀前半)。

全長は139m


前回訪れた

うのべ山古墳(3世紀後半〜4世紀前半)が全長37m
岩崎山4号墳(4世紀中頃〜4世紀後半)が全長61.8m
なので、時代が進むに連れて大きくなっているのが分かります。

古墳の大きさは、そのまま豪族の地位や、力の大きさをあらわしていました。
この古墳を造った首長は、絶大な権力を持った大豪族だったようです。

map_chausuyama.jpg
こちらは、富田茶臼山古墳を上空から見た図。(上が東です)

今回の見学会では、
🚩A地点、🚩B地点、🚩C地点の順番に古墳を見てまわりました。

まずは🚩A地点
DSC_5697_ES.jpg
富田茶臼山古墳の周囲は、お堀で囲まれています。
お堀のことを周濠(しゅうごう)といい、
上空から見ると盾の形になっているので盾形周濠と呼ばれるそうです。
ここには、水が張られていたのではないかと考えられています。

DSC_5700_ES.jpg
こちらが松田先生オススメの撮影ポイントです。
前方部分も後方部分もキレイに見えます。
(図面の青い★マークの地点)

DSC_5702_S.jpg
目の前にすると、その大きさに圧倒されます。「これぞ古墳!」というかんじ。

つづいて🚩B地点
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こちらから見ると、墳丘が3段に築かれているのが良く分かります。

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古墳は何もない平地に土を盛り上げて造るのではなくて、
山の斜面を利用して造られるのだそうです。
富田茶臼山古墳の場合、南(みろく自然公園のある方向)に行くにつれて
土地が高くなっていきます。

DSC_5707_S.jpg
それでは古墳に登りましょう!

DSC_5711_S.jpg
古墳の上に立つと、

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見晴らしが良くてすごく気持ちが良いです。
この古墳に眠る王様は、この見渡す限りの地域を支配していたんですね。きっと。

心なしか神聖な空気も漂っている感じがして、
「パワースポットとして古墳を巡る人がいる」
というのも、分かる気がします。

DSC_5712_S.jpg
前円部分には、妙見神社という神社があり、
地元の方たちによってお祀りされています。
この部分の発掘調査は行われていないため、
どのような石棺が埋められているのかは分かっていません。

それでも、この古墳の特徴によって、
「大和政権とのつながりが非常に強かった」
ということは分かっています。

・盾形の周濠がある(A地点)
・墳丘が3段に築かれている(B地点)
・倍塚がある
という3つの特徴があるからです。

倍塚というのは、大きな古墳に附属するように造られた古墳のこと。
map_chausuyama.jpg
こちらの図面の下の方、ピンク色で示した3ヶ所が倍塚です。

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先ほどの妙見神社から石段を下りると、古墳の東側に出ます。

最後に🚩C地点
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こちらは鳥居のすぐそば、古墳の一段目です。

この辺りでは1989年に発掘調査が行われ、
葺石や円筒埴輪列が発見されました。

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円筒埴輪は、こんな風に古墳を囲むように並べられていたそうです。
巨大な古墳の一周を囲むということは、相当な数の埴輪が必要になります。
それだけの数を作らせることができたのはスゴイですね。

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富田茶臼山古墳の北側には、雨滝山や火山(ひやま)が見えます。

古墳時代前期には、この火山(ひやま)で採れた石で造られた石棺が、
大和朝廷の中心地である奈良県や京都府などでも使用されていました。
他にも、岡山県や徳島県でも見つかっていて、かなり有名なブランド石だったようですよ。

DSC_5717_S.jpg
今回の見学会で最後に訪れたのは、
さぬき市歴史民俗資料館

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こちらで現在行われている企画展
『さぬきの古墳時代〜津田古墳群の出現と終焉〜』
津田古墳群の出土品を一同に集めて展示しています。

DSC_5720_ES.jpg
松田先生による解説を聞きながら、出土品を見てまわりました。
古墳を見学してからここに来ると、展示されている出土品がどんな意味を持つのかが良く分かります。

現場に行って自分の目で見るというのは大切ですねぇ…。(しみじみ)

DSC_5722_ES.jpg
火山(ひやま)石でできた石棺の一部。内側には水銀朱が塗られています。

皆さん、出発時間まで興味深そうに展示品を見てまわったり、
松田先生に質問されたりしていました。

この後、バスに乗って鶴羽小学校跡地へ戻りました。


*:..。o○☆ *:..。o○☆ *:..。o○☆ *:..。o○☆ *:.


あそたつミステリーハンター・さらが行く
「津田古墳群の謎を追え!」
(謎が追えているかどうかは、ちょっと疑問ですが…)

次回はこちら⤵

津田湾をめぐる古墳群の謎.jpg
国史跡指定記念講演会
「津田湾をめぐる古墳群の謎」
【開催日時】 2014年1月26日() 13:00〜16:00(受付12:30〜)
【開催場所】 さぬき市津田公民館1階ホール

ご興味のある方はぜひ、チェックしてみてくださいね❗
(記念講演会の様子は、こちらをクリック❗)


津田古墳群見学会
開催日時/2014年1月19日(日) 9:00〜13:00
お問い合わせ/さぬき市教育委員会生涯学習課 文化財係
(TEL:0879-42-3107)


国史跡指定記念講演会「津田湾をめぐる古墳群の謎」
開催日時/2014年1月26日(日) 13:00〜16:00(受付12:30〜)
開催場所/さぬき市津田公民館1階ホール 【地図
お問い合わせ/さぬき市教育委員会生涯学習課 文化財係
(TEL:0879-42-3107)


さぬきの古墳時代〜津田古墳群の出現と終焉〜
開催場所/さぬき市歴史民俗資料館 【地図

開催期間/2013年10月5日(土)〜2014年2月23日(日)
開館時間/9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日/水曜日

入館料/大人100円、高校生70円、小中学生50円
      団体(15名以上)割引有。伝習館は無料です。
問い合わせ先/さぬき市歴史民俗資料館(TEL:0879-43-6401


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posted by sanuki-asobinin at 15:00| 香川 ☀| Comment(0) | 歴史・文化財 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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