はっとーです。
2014年8月31日(日)まで、さぬき市志度の平賀源内記念館では、現在平賀源内の直筆手紙が初公開されていることをご存知でしょうか!?
大人の謎解き&子どもの夏の自由研究課題にするには、もってこいの面白い展示になっていましたよ。
この時期の平賀源内記念館は親子連れがたくさん訪れます。
子ども達は平賀源内が小さいころに考えたといわれている、「お神酒天神」の掛け軸を試したり、
平賀源内が長崎で修復復元した「エレキテル」を実際に体験していました。
高松市内の中学生の男の子は、社会の自由研究のために平賀源内記念館に足を運んでいました。
香川県で生まれて活躍した偉人を調べる宿題で平賀源内を選んで、エレキテルについて調べているそう。
ここに来て、宿題も完成しそうだと話していました。
平賀源内記念館にくれば夏休みの宿題もばっちりです!
さて、最初にお話した平賀源内の手紙について
「平賀源内記念館」の砂山館長に教えてもらいました!
砂山さん
「手紙は差出人の当時の考え、その時に起こっていたことがダイレクトに伝わる非常に重要な歴史史料です。
この平賀源内の手紙からも源内の行動がわかるヒントが詰まっているんです」
今回、初めて公開された手紙は2点です。
どちらも「平賀源内記念館」の学芸員の皆さんがわざわざ横浜まで車で行き、預かったもの。
安永6年に高松藩の家老の秘書役であった宮脇又右衛門に送った手紙と
安永3年に秩父の久保家に送った手紙です。
久保家へ送った手紙では、以前に秩父鉱山の付随事業として河川整備を行う際に協力を得るように地元の方に働きかけてくれたことへの御礼の言葉が書かれています。
手紙の中に、年代は書かれていませんが内容から年代を割り出すことができるんだそう。
この久保家の手紙で面白いのは、追伸の言葉が手紙の冒頭に書かれていること。
当時は、紙が貴重だったこともあってか紙のスペースがなくなると文と文の間に続きを書いたり、このように手紙の前の空いたスペースに続きを書いていたんだそう。
宮脇又右衛門さんへの手紙は、手前の屏風の真ん中に貼付けられています。
砂山さん
「『平賀源内全集』の中には、この手紙の内容について書かれてはいたのですが、
手紙自体は80年ほど所在がわからなくなっていました。
その手紙が今回見つかり、寄託していただくことになったんです」
この手紙には、
書かれた前年に完成したエレキテルを、田沼・水野の若殿に披露したことや、
家老の皆さんにも是非見てほしいといった内容が書かれています。
手紙の中で『御花火』と書かれているのがエレキテルのこと。
砂山さん
「源内が書いた『放屁論後編』には、エレキテルは見世物小屋に置いてあるようなものではない、と書かれています。
源内さんはエレキテルを庶民ではなく、もっと上流の方に見てもらいたかったのだと思います」
7月6日から公開されている、この平賀源内の手紙がついた屏風。
他にも色々な手紙や書面の入った絵などが貼付けてあります。
砂山さんは公開している間にこの屏風から意外な事実が見つかったとおっしゃいます。
砂山さん
「たとえば、この絵のついた紙は明治時代の歌人・与謝蕪村のものということが分かりました。
源内の手紙だけではなく、たくさんの偉人の手紙が屏風に貼られているんです。
この屏風をおもちになっていた石黒務さんは初代福井知事だったこともあり、
他にもこの屏風には幕末史に名を残した方の手紙が見られますよ」
時には来場者の方にこの手紙はこの人の手紙ではないかと教えてもらうこともあるんだそう。
中にもまだ、誰が書いたか分からない手紙もあるんだとか、
「歴史マニアの方に来て頂いて、ぜひ手紙の差出人を教えてほしいですね」と語る砂山さん。
歴史好きのみなさん大人の夏の宿題に、手紙から歴史をヒモ解いてみてはいかがでしょうか?
平賀源内記念館
香川県さぬき市志度587番地1 【地図】
開館時間/9:00〜17:00
休館日/月曜日(祝日、振替休日の場合はその翌日)、年末年始
入館料/一般 500円、大学高校生 400円、小中学生 250円
TEL:087-894-1684
夏季スポット展『源内からの手紙』
2014年7月6日(日)〜8月31日(日)まで
【おかえりには源内の名のついた銘菓はいかが?】