2014年10月21日

平賀源内と杉田玄白の友情ストーリーを知る!『平賀源内記念館』@志度

さらです。


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さぬき市志度にある平賀源内記念館には、

江戸時代に活躍したさぬき市出身の偉人、
平賀源内にまつわる品が展示されているのですが、

その中に、

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杉田玄白の『解体新書』(しかも初版本❗)
があるのをご存じでしょうか?

ちょっと不思議だと思いませんか!?

「平賀源内の記念館なのに、
   なぜ杉田玄白の『解体新書』があるの??」

そこには、平賀源内と杉田玄白という、
江戸時代に活躍した才能あふれる男たちの
友情ストーリーが秘められているんです







今回、平賀源内と杉田玄白について教えていただいたのは、
文化サロン源内代表の近藤敬司先生

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毎週日曜日に平賀源内記念館で開催されている
平賀源内について良く知る講座
『第2回 まんでがん源内塾』
の講座に参加させていただきました。

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平賀源内と杉田玄白が生きた時代は、

時代劇でもお馴染みの
徳川吉宗や田沼意次が活躍した時代。

平賀源内は1728年、杉田玄白は1733年に生まれました。

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平賀源内といえば、エレキテルなどの発明品や
「土用の丑の日」などのキャッチコピーを生み出し、
様々な分野で活躍した
「日本のレオナルド・ダ・ビンチ」
と言われていますが、

その中でも評価の高い実績が、

『東都薬品会』という日本初の博覧会を開催したことなんです❗

源内は、全国から薬草などを1300種類も集め、
その内容をまとめた『物類品隲』という
博物学の本を作りました。


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当時、蘭学医として活躍していた杉田玄白が、
源内と知り合ったのは、この博覧会がキッカケだったようです。


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さて、冒頭に登場した『解体新書』は、
オランダ語で書かれた医学書『ターヘル・アナトミア』を
杉田玄白が仲間と一緒に翻訳した本なのですが、

実は、この本の出版に源内が関わっているんです

西洋の医学書には精密な解剖図が多く、
鎖国時代の日本には、その図を描ける画家が
ほとんどいませんでした。

西洋画の技法(遠近法など)にも詳しい源内が、
優秀な画家・小田野直武を紹介し、
細かい解剖図を実現できたのだそうです。

しかも、小田野に西洋画の技法を教えたのは
源内なんですよ!(本当に多才ですねぇ)

他にも、解体新書の表紙で使用されている文字(篆書体)も、
源内がデザインしたのではないかという説があるのだとか。

このような理由から『解体新書』が
平賀源内記念館に展示されているんですね。


杉田玄白と平賀源内の交友は
源内が52歳で亡くなるまで続きます。

波乱万丈な源内の人生の最後は、
獄中で亡くなったと伝えられていて、
東京都台東区にある源内のお墓は、
友人・杉田玄白によって建てられたものなんだそうです。


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お墓の横に建つ碑文には、
源内の非凡な才能を称え、その非業の死を悼む
玄白の言葉が刻まれていています。

「嗟非常人、好非常事、行是非常、何死非常」
(ああ非常の人、非常のことを好み、
行いこれ非常、何ぞ非常に死するや)

杉田玄白の著書『蘭学事始』にも、
「平賀源内は、オランダ人が持ってきていたパズルを、
あっという間に解いてしまった」
など、複数のエピソードが語られていて、

源内と玄白は、お互いに尊敬しあえる親友だったんだなぁ〜

と感じました。(男の友情ってイイね!)

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平賀源内記念館では、
今回、私が参加した『まんでがん源内塾』という
源内について知る講座や、

記念館の創立5周年を記念した企画
女優・木内晶子さんによる
「平賀源内」連作朗読劇
などのイベントも行われています。


皆さまもぜひ、平賀源内記念館で
知る楽しみを味わってみてくださいね〜



(注:展示品の『解体新書』は撮影不可のため、
記事内の写真は平賀源内資料館が発行している冊子に
掲載されているものを使用しました)



平賀源内記念館
香川県さぬき市志度587番地1 【地図
開館時間/9:00〜17:00
休館日/月曜日(祝日、振替休日の場合はその翌日)、年末年始
入館料/一般 500円、大学高校生 400円、小中学生 250円
TEL:087-894-1684



まんでがん源内塾(全7回)
開催日時/2014年6月29日(日)〜2014年12月14日(日)
場所/平賀源内記念館2階
受講料/全講座:3000円(源内焼製作などの材料費を含む)
    1講座のみの受講:500円
お問い合わせ/平賀源内記念館(TEL:087-894-1684)
★次回の講演は11月16日(日)です。



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posted by sanuki-asobinin at 12:00| 香川 ☀| Comment(0) | 歴史・文化財 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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