小さいころ桜餅の葉は剥がして食べていたかっし〜です

あなたは剥がす派ですか?
食べる派ですか?

桜のシーズンに登場する和菓子「桜餅」
さぬき市の和菓子屋さんでも桜が散るまでの間
店頭で「桜餅」がお目見えしていますが…
長尾寺の門前通りを東に進んだところにある「孝子堂」では
亀鶴公園や小西和の桜にちょっぴりリンクする
「桜餅」がこの時期に登場するんです。
食べても美味しい
歴史を知ってさらに美味しい
孝子堂の「桜餅」の秘密をご紹介します

「孝子堂」は長尾寺の門前通りで戦前から続く老舗の和菓子店。
その歴史を3代目の谷口誠治さんが教えて下さいました。
もともと「谷口商店」という名で商売をしていた孝子堂。
誠治さんの祖父の代からおせんべいを焼くお菓子店になったのだそう。
当時は道行く人に職人がおせんべいを焼く様子が見え、
学校帰りの小学生たちにせんべいの「みみ」をおやつに渡していたこともあって
夕方はこどもたちがお店のまわりにあふれていたのだとか。
昭和30年頃には全国的に洋菓子が流行した背景があり
孝子堂は和菓子と洋菓子の専門店になりましたが…
昭和50年には和菓子一本で勝負するお店として想いを新たにスタート。
その頃から変わらない
地元の素材を使った創作和菓子や
季節に合わせたお茶菓子が毎日店頭に並んでいます。

レシピもずっと変わっていないそう!
手のひらにちょこんと乗る可愛いサイズ。
桜の葉にくるまれたまあるいお餅はぷっくりとしていて
まるで桜の花びらをこんもり盛ったような気持ちになっちゃいます。
『道明寺の「コツコツ」とした食感ではなく
もち米の「もっちり」とした食感を味わってほしいから
お餅には道明寺ではなくもち米を使っています。
もち米はもちろん地元長尾の契約農家さんのものですよ。
そして中の自家製こしあんも
もち米の柔らかさにあわせて硬さを調整しています』
『今は違いますが、戦後は亀鶴公園の桜の木の若葉を頂き
海のにがりにつけて塩漬けにして
あくる年の桜餅用の葉に使っていたんです。』
と谷口さんから教えて頂いてビックリ

孝子堂の桜餅がこんなところで亀鶴公園の桜とつながっていたとは!
それを聞いてしまうと…


ということで、孝子堂から南へ車を走らせること10分。
亀鶴公園にやって来ました。
周りはお花見のお客さんで賑やかですが
そんな中ひとり贅沢に孝子堂さんの桜餅をいただきまーーす!
一口食べてその柔らかさにビックリ。
もち米ならではの「もっちり」の食感。
そして不思議なことに
自家製あんと一緒に口の中でほろほろほどけていく…
まるで桜の花びらがはらはらと散るように。
孝子堂さんの桜餅を頂くと、桜が咲いた喜びと散る儚さを
同時に味わえてしまうのだなあと思うわたしなのでした

孝子堂さんの桜餅は1つ130円(税込)
毎年4月2週目頃までの販売ですが
2015年は4月10日頃までを予定しています。

一度にたくさん作ることが出来ないので
たくさん欲しい方は予約されてから来店されるのがおすすめです♪

さぬき市の「桜」にまつわるお菓子を教えていただきました。
亀鶴公園の桜は長尾の偉人 小西和が献木したという話を先日お伝えしましたが
同じく小西和も描いた「前山の昼寝城」をモチーフにしたもの。
その名も「ひるね」(税込123円)
小麦粉とバターで作ったコクのある生地で黄身餡を包んだお菓子に
桜の枝に見たてたオレンジピールをのせたおまんじゅう。
パッケージにも「桜」が。
昼寝城は桜の名所として昔から有名で
昭和40年頃までは毎年お祭りが行われていたそう。
その際に孝子堂からこのお菓子を持って行っていたのだとか!
道の駅ながおのさくらまつりの時期のみに見られるという
小西和の「昼寝の桜(写真の緞帳)」を眺めながら頂きたいものです♪
(2015年は4月いっぱい「前山おへんろ交流サロン」に展示されています)
ちなみに「ひるね」は通年販売されているお菓子ですので
ぽかぽか陽気の日のお昼寝おやつにいかがですか? 

咲く桜、散る桜を楽しむ時
孝子堂さんの「桜のお菓子」を頂くと
桜がより愛しく感じるなあと感じたわたしなのでした…




