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地元・香川を離れたことがある方なら一度は誰かにかけられたことがあるだろう一言。
「帰ってきまい」
故郷を省みることなく、夢に向かってまっしぐらになっている時は無音に近く、
夢に敗れそうなときには、心の奥底まで響くこの言葉。
そんな言葉から思い出される家族や故郷の姿を描いた映画「帰ってきまい」の撮影が10月8日からスタートしています。
実はこの映画、映像化されることを前提に香川県出身者から脚本の募集を行う
「さぬき映画祭優秀企画上映作品賞」に選ばれた
さぬき市志度出身の小説家、遠藤和代さんの作品なんです!
💡優秀企画上映作品賞の過去の作品はこちら
遠藤さんはこれまでにも
菊池寛賞、菊池寛賞奨励賞などを受賞されたことのある実力派!
生粋の志度っ子、遠藤さんが
「帰ってきまい」を書かれたきっかけなどをお聞きしました。
「帰ってきまい」のテーマは「Uターン」
主人公は故郷のさぬき市から役者を夢見て上京した遠野夏枝。
劇団に入るもののなかなか目が出ず
家族にも故郷にも合わせる顔がない状況の中
妹の結婚式をきっかけにさぬき市へ帰省することに。
妹に先を越されたという思いから、つい嘘をついてしまいいたたまれなくなった中
夢を持ってUターンしたという若者との出会い
久しぶりに家族で見る、地元志度の秋祭りを通し、
夏枝は次第に故郷のよさを再発見。
「帰ってきまい」という温かい家族の言葉でさらに心を揺さぶられ…
15年前から小説を書き続けてきた遠藤さん。
映画の脚本を書かれたのはこれが初めて。
そのきっかけの1つは、自分の中にヒントがあったからだそう。
(遠藤さん)
「実は私の長女が実際に役者を目指し上京しました。
帰ってきたらいいのに…と言っているんですが
娘は職業を変えてもまだ故郷に帰ってくることはないんです。
そんな自分の思いが作品に入っているんです」
故郷を再発見して、ここで新しいスタートを切ってほしい。
だからこそ地元の景色の中でも、ここを撮影したいという風景があるそう。
(遠藤さん)
「まず、志度の海岸線。
親とケンカをした時はよく走ったものです。
八栗や五剣山が見える志度湾。
そして夕方になると海岸沿いを走ることでんがまるで銀河鉄道のように映って…
大好きな志度の美しい景色なんです」
(遠藤さん)
「そして主人公が地元を再発見するきっかけになるのが志度の多和神社の秋祭り。
撮影には東京からプロのカメラマンさんがきてくださいますが
御旅所や志度駅前でのちょうさのせめぎあいに興味を持ってくださっていて
アングルはお任せしようかなと思っていますが、どんな絵になるのが楽しみです」
今年は10月10日、11日に開催される多和神社例大祭。
ちょうさの見どころでもある御旅所や志度駅前では実際に映画の撮影が行われるようです。
(遠藤さん)
「加えてどうしても撮りたいのは大串半島。
テアトロンの風景が好きなので、その周囲を走るというシーンもあります。」
また、この作品には「地域活性化」という願いも込められています。
(遠藤さん)
「上京した子供に地元に帰ってこいと言っても、仕事が無い。
地場産業がもっと発達して、若い人たちが自分から夢をもって活躍できる場所になればいいという思いを込めて
小豆島でオリーブを育てようと一念発起した若者も登場します」
瀬戸大橋がかかった当初は、橋の向こう側に夢があると思い、みんな橋を渡って行った。
でも橋の向こう側もこちら側も一緒なんだよ…
そんな思いをこめて、映画の中には小豆島のとある橋が登場するようです。
そして「帰ってきまい」という大切なキーワードを口にする
主人公の母親役を演じる結めぐみさんにもお話をお聞きしました。
結さんは45歳でミュージカルデビューし、県内の舞台で活躍されている現役の女優さん!
(結さん)
「テーマが温かくて母親役ができたらいいなと思ってオーディションに参加しました。
【帰ってきまい】というセリフはボイスレコーダーに吹き込みながら
ああでもないこうでもないと、何度も練習をしています。
撮影が始まるまでには、母親としての形を作りたいですね」
(遠藤さん)
「地元のいいところを散りばめて撮影し
故郷を離れた若者たちに、地元もいいよ、帰ってきまいとメッセージしたい。
ぜひ来年2月、eーとぴあまで見に来てください!」
「帰ってきまい」は
2015年10月8日〜10月中旬までさぬき市を中心にロケが行われ
2015年2月に開催されるさぬき映画祭2016にて上映が行われます。
ずっと地元に住んでいる人にとっても
さぬき市を再発見する作品になること間違いなし。
上映のあかつきには、是非足を運んでみてくださいね
「帰ってきまい」
さぬき映画祭2016年優秀企画上映作品賞受賞
原作、シナリオ/遠藤和代
監督/山口清威
撮影/2015年10月上旬〜中旬
上映/2016年2月 さぬき映画祭2016内
💡さぬき映画祭2016オフィシャルサイト→こちら