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香川県産のぶどうを100%使ってワインを作る、さぬき市大串半島の「さぬきワイナリー」
今年の新酒がとうとう出揃いました!
11月10日に「新酒白ワイン」「新酒赤ワイン」
11月25日に新酒の赤ワインで香川大学開発のぶどう「香大農R-1」を使った
「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」が解禁!
天候不順にもかかわらず、ぶどうも問題なく
例年とは違った味わいも楽しめるようですよ♪
今年の新酒の味わいや原料ブドウのお話を「さぬきワインサポーターズ倶楽部」の
さぬきワインヌーヴォーを楽しむ会でお聞きしてきました。
毎年恒例、さぬきワインサポーターズの新酒を楽しむ会にお邪魔して
新酒の味わいや、ぶどう農家さんのお話をお聞きしてきました。
2015年11月18日の夜、高松市リーガホテルゼスト高松にて
さぬきワインを応援する会「さぬきワインサポーターズ倶楽部」恒例の
「さぬきワインヌーヴォー」を楽しむ会が開催されました。
法人個人あわせて122先という会員数の中から、この日は85名の方がご出席されました。
このイベントは毎年新酒解禁の時期にあわせて行われるもので
新酒と香川県産食材とのマリアージュや、ワインを囲んで新しい人との出会いや会話を楽しむ会となっています。
まず、さぬきワインサポーターズ倶楽部の中村代表のご挨拶にはじまり
さぬきワイナリーのみなさんから今年の新酒の味わいが報告されます。
さぬきワイナリー竹中工場長(写真一番右)
「雨や天候不順でぶどうの収量は減ったものの、糖度はしっかりとのった例年通りのもので仕込みができ
香川県産ぶどう100%のワインが今年も完成しました」
さぬきワイナリー醸造担当の阿佐さん(写真真ん中)
「新酒白ワインはパイナップルや黄色い果実の風味が出たワインで、さわやかな口当たりに。
少し複雑さが増したかもしれません。
絞り方を変えたり温度を下げたりして、爽やかさや果実味溢れる味わいを狙って作ってみました」
「新酒赤ワインは機械的な物質の抽出を控えて
やさしくぶどうから成分を引き出しています。
ぶどうの収量や新酒にふさわしいものかどうかを考え
今年からベリーAを使うようにしました」
「ソヴァジョーヌ・サヴルーズは去年と同じく
発酵の温度が余り上がらないように抽出して醸造しました。
結果、果実みが残りました。
いつもより酸を感じるという意見もありますが、感じ方の違いかもしれませんね」
そしてさぬきワイン「デラウェアスパークリング」で乾杯!
毎年さぬきワインの新酒が飲み放題とあって、早速皆さんグラスに3種注ぎ始めます。
注ぐとわかる3種の色の違い。
同じ新酒の赤ワインでも一番手前のグラスに注がれた「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」の赤は濃い!濃い!
これぞカベルネ・ソーヴィニヨン種の2〜3倍のポリフェノールを含む原料ぶどう「香大農R-1」の特徴です。
ただし色に反して渋みや苦味がなく、スイスイ飲めてしまうのが、良くも悪くもソヴァジョーヌ・サヴルーズの特徴。
今年の会でも一番早くに瓶がなくなったのはソヴァジョーヌ・サヴルーズでした。
「オリーブハマチのカルパッチョ 小豆島醤油風味のビネグレットソース」や
「牛肩ロース肉のローストと鶏もも肉のハーブグリル 讃岐赤ワインソース」など
地産地消メニューにさぬきワインを使ったものなどが続々と登場。
新酒の白はやはりカルパッチョに。赤はお肉に。
そしてソヴァジョーヌ・サヴルーズはどちらにも合い、さらに和食にもあうという意見が!
さて、ソヴァジョーヌ・サヴルーズといえば、「大学ワイン」と銘打って瓶詰めされ始めて今年で10年。
わずか600本という本数から始まったこのワインも、今年は6500本が発売されます。
香川大学と香川県、さぬき市がひとつになり、商品化や農業振興につながったことから
SA公社の菊池専務と、香川大学農学部開発のぶどう「香大農R-1」を栽培する農家の池添さんに
香川大学農学部から感謝状が贈られました。
関税撤廃で安い海外ワインが日本にどんどん入ってくる状況が懸念される中
貴重な地元産ワインとして一目置かれる存在になるだろう、というメッセージも込められています。
会場にはソヴァジョーヌ・サヴルーズの原料ぶどう「香大農R-1」の産みの親である望岡亮介教授もいらっしゃいました!
このメダルは…日本ソムリエ協会が任命する名誉ソムリエ「ソムリエ・ドヌール」の証!
名誉ソムリエはソムリエ以外の方で、ワインの普及に躍進されたかたに贈られる称号。
これまでに田崎真也さんや西川きよしさん、故・川島なお美さんも名誉ソムリエに任命されています。
実は望岡先生、今年の秋に、ぶどう栽培不敵地でもできるぶどうを開発してワインを作られたことが評価され、香川県で初めての名誉ソムリエに任命されたのです!
「ワインもそんなに飲めないし、何の料理と合いますか?と聞かれても答えられないんだけど〜」
と望岡先生はおっしゃっていましたが、
ぶどうの楽しみ方、ぶどうの面白さについて私達も目からうろこのお話をたくさん聞かせてくださいます。
そして会場には感謝状を贈られた香大農R-1栽培農家の池添さんご夫妻も♪
池添さんの畑はさぬき市志度にある竹林庵のすぐ近く。
9種の生食用ぶどうとワイン用ぶどうを育てていらっしゃって
香川県で香大農R-1を育てる個人農家さんの中では一番収量が多いのが池添さんなんです。
池添さんは平日お仕事をされているため、週末や夜にぶどうの手入れをしていて
常には奥様がぶどうのお手入れをされている夫婦二人三脚のぶどう畑。
(池添さん)
「香大農R-1は生食用と性格が全く違う。
まだまだ答えがわからない品種です。
切ってもすぐ枝が伸びて実をつけようとする元気なぶどうなので、手入れを根気よく行わないとダメなんです。
でも原料が良くなれば、ワインももっと良くなる。
そう思ってこれからもいいものを作ろうと思っています」
(池添さんの奥様)
「細かいぶどうの手入れができるのはこの人だけです。
頭にライトをつけて、夜でも作業をしているんですよ〜」
兼業農家として、日々仕事をしながら手入れの多いR-1を育てるのは大変じゃないですか?とお聞きすると
「仕事だけでは人生物足りないからぶどうを続けていくんです。ぶどうを育てるのは面白い!」
と答えてくださいました。
(さぬきワインサポーターズ倶楽部の中村代表)
「さぬきワインサポーターズ倶楽部もおかげ様で5年目。
これまで10回のワインイベントを開催してきましたが
前々から生産農家さんにはこのイベントに出席してもらいたいと思っていました。
池添さんにも喜んで頂き、励みにして頂けたらと思っています」
(さぬきワイナリー醸造担当 阿佐さん)
「お客様に楽しんでもらえるようなワインを作りたい。
そして品種にあわせて個性を引き出していけたらいいなと思います」
毎年取材させてもらっているさぬきワインサポーターズ倶楽部の新酒パーティですが
「ぶどう」をより身近に感じられ、ワインを取り巻く「輪」を感じられる時間となりました。