さぬき市多和にある、
四国霊場88ヶ所の最後のお寺・大窪寺。
今年は逆打ちの年ということもあって、
年明けから多くの人で賑わっています。
大窪寺への参道、一番最初に見えるお店がこちらの『飛猿閣』さん。
お遍路さん向けの巡礼道具や表装などを販売する『おへんろのお店』と
さぬきうどんやそばを食べられる『食堂』の二つが一緒になったお店です。
お店の中には、お遍路さんの道具、表装や掛け軸やお土産を売っているお店。
そして、食堂が併設されています。
現在お店を切り盛りする、2代目の澤さん。
お店の創業は、40年ほど前。
今でこそ参道にはたくさんの食べ物屋やお土産屋、旅館が並ぶ大窪寺ですが、
開店当時は、現在のお店の場所には猿の群が木の枝を飛びまわってたほど、
大窪寺周辺には本当に何もない場所だったのだそう。
申年の今年はなんとも縁起の良い名前ということもあって、お店の名前の由来を聞かれることが多いのだそうですが、
初代店主は、そんな猿の様子をみて、お店の名前を『飛猿閣』としたのだそう。
そんな周りになにもない大窪寺に大変な思いをしていらっしゃったおへんろさんに、道具だけでなくお食事もお出ししたいと表装のお店と食堂をオープンさせたのだとか。
食堂では、さぬきうどんや蕎麦、山菜料理などがメインとなっています。
『飛猿閣』のうどんは、基本的に毎回注文を受けてから、「うどん玉」から打ち始めます。
私がびっくりしていると、
「時間はかかるけど、打ち立てが一番美味しいからな〜」と澤さん。
確かに打ち立てのうどんを作った『釜揚げうどん(500円)』は格別に美味しい!
手間隙かけても一番美味しいものを食べてほしい…。そんな心意気を感じてしまいました。
もう一品いただいたのは、
『打ち込みうどん(800円)』
打ち込みうどんは、もともと大窪寺周辺の地元で食べられていた郷土料理。
たくさんの野菜などの具材を味噌仕立た出汁で食べるうどんです。
飛猿閣の打ち込みうどんは、だいこん、にんじん、しいたけ、あげ、こいも、とうふ、鶏肉が入っていて、山椒が振りかけられています。
飛猿閣の打ち込みうどんは、先ほどの打ち立て麺を生のまま味噌仕立ての出汁に入れて、そのままうどんを茹でます。
これが、本来の『打ち込みうどん』の特徴なのだそう。
飛猿閣では、昔ながらの作り方を守り続けているんですね!
食べると、身体の内側からポカポカになれるおうどんです。
ほかにも事前予約が必要なメニューですが、精進料理など修行の地ならではのメニューも並んでいました。
なんだか、お店の雰囲気はいつまででものんびりしたくなる不思議な雰囲気。
是非、皆さんも体感してみてくださいね!
飛猿閣
香川県さぬき市多和兼割90-1【地図】
営業時間/8:00頃〜17:00
定休日/無休
駐車場/約10台
TEL:0879-56-2032