ぽかぽか、春のような日差しの中
久しぶりにさぬき市寒川町の山間にある「門入の郷」へ。
山もそろそろと春を告げています。
そんな優しい自然の中…
時に静かに、時に和気あいあいと陶芸を楽しむ
「寒川陶芸同好会」があります。
あなたもここで「門入焼」を作ってみませんか?
焼き物にはいろんな流派がありますが、ここで焼く作品は場所の名前をとって「門入焼」と呼んでいます。
工房には様々な釉薬で焼き上げる作品や、干支の焼き物がいっぱい。
作品展や行事にあわせて作品を作り、年に4回、工房の前にある灯油窯で焼くのだそう。
取材の日には5月の端午の節句に向けて「兜」を作っている人が!
お孫さんにあげたいから、とおっしゃっていました。
お祖母ちゃんといつもやってくるという5歳の男の子も静かにコネコネ…
「できたー!」と見せてくれたのは作品「うどん」!!
丸いのは「ネギ」だそうで…さすがうどん県民の5歳!
同好会発足当初から参加されている大嶋さんは地元寒川町から。
生活の器や花器をよく作られているそう。
(大嶋さん)
「知り合いの人から誘われて入ったんですが、粘土を触るのも気持ちがいいし
何より失敗してもやり直しができるのがいいですね(笑)
そしてここは環境もいいしメンバーもいい。
春には桜、夏はホタル、秋になると紅葉が楽しめて…ああ、猿も出ますよ〜」
そんな同好会の代表を務めるのも、門入に出会ったから陶芸を続けていると語る陶芸作家の島田誠さん。
昨年は第62回日本伝統工芸展にも入選されましたが
島田さんの陶芸人生のスタート地点は、まさにここ「門入工房」でした。
(21世紀館さんがわで開催された個展の様子はこちら)
(島田さん)
「寒川陶芸同好会は会員みんなが0からのスタート。
みんなが『先生』になって教え合いながら上手になったり
親睦を深めて作品づくりを楽しんでいます」
(島田さん)
「また、みんなで山に入って釉薬の素材を探しに行く活動もしています。
これがその釉薬「カナケ」。焼けば銀黒色に仕上がるんですよ」
島田さんの個展でも見かけたこの色合いは、門入の自然で生まれたものだったんです。
今後は工房のすぐ上にあるカメリア温泉の薪ボイラーで出た灰をもらって釉薬にしようという構想もあるそう。
(島田さん)
「いつか、誰もが『門入といえば門入焼』と言ってもらえる日がくるのを楽しみにしています」
ろくろの「スルスル…」という音と川のせせらぎ、
そして木漏れ日を浴びて、島田さんも粘土も気持ちよさそう。
見ているだけでとても心が暖かくなりました。
あなたも門入の自然の中で、土に、自分に、向きあう時間を作ってみませんか?
寒川陶芸同好会では陶芸体験(体験料1000円で粘土1kg分配布)もできますので
まずは一度工房へ足を運んでみてくださいね♪
門入ガエルもお待ちしています♪