2016年05月07日

鑑定価値1000万円!?噂の源内焼を見に行ってきました!

あそたつラジオオンエアがネットで聴けるようになりました
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さぬき市志度生まれ、江戸時代の奇才 平賀源内。
エレキテルを再現したことで有名な人物ですが
実は「源内焼」という焼き物も考案したことで知られています。
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只今「平賀源内記念館」では
テレビの鑑定番組で1000万円と評価された
噂の源内焼が展示されています!

源内焼とは?
そしてその価値は一体どんなところから見出されるのでしょう?

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さぬき市役所から歩いてすぐの「平賀源内記念館」
源内に関する展示が見られますが、2016年5月29日までは
「第5回さぬきの源内焼展〜開運!なんでも鑑定団出品記念〜」と題した企画展が開催されています。

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源内焼は江戸時代に源内が考案し、さぬき市志度で始まったと言われる焼き物。
その特徴といえば、

  • 型押しで模様をとる
  • 普通の焼き物に比べ低温で焼く(700〜1000度)
  • 黄色、紫、緑の3色(三彩)が基本

志度にも源内焼の系譜をもつ陶工がいたものの、その後継者が残っていないため
焼き物の中では価値を認めてもらうことができませんでした。
そんな中、源内焼の研究者や全国の源内ファンが源内焼を取り上げることで知名度が広がり…
先日のテレビの鑑定番組ではとうとう、中島誠之助さんが1000万円の価値がある!と判定された源内焼が登場!

その噂の作品がこちら!

「二彩万国地図皿」(南北アメリカ大陸)
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2色の色合いを使っているので「二彩」
南北アメリカ大陸を描いた地図の模様なので「万国地図皿」
このように陶器の絵皿に地図を施したのは源内焼が初めて。日本地図の地図皿もあります。

この絵皿には南北アメリカ大陸がドンと描かれていますが
大陸の上には「亜墨利加(アメリカ)」などの様々な漢字が。
半島の先まで細かい漢字がたくさん。太平洋の波も細かく浮き出ています。
型押しにも関わらず、このように隅々まで精巧に表現されているものが源内焼の中でも価値が高いそう。
ちなみに一般の方が同じ製法で真似してみても、ここまで細かくは絵柄が残らないのだそう!

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そして縁の部分にも注目。
まるで額縁のような黄色い縁取りには「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」の文字とその絵柄が!
江戸時代は十二支で方角をとったと言われていますが、鮮やかで細やかに十二支が描かれています。
隅々まで、じっくり見れば見るほど新しい発見あり!

それだけではなく、「お皿を見て楽しんでもらう」ために源内は源内焼を考案したと言われています。
結果、スリキズがないまま保管されているものが多いのですが
この絵皿はキズひとつ無く、窯から出したてのような艶やかさ。
そこから1000万円の価値がついたのだと考えられています。

鑑定結果に驚いて、ミーハーに覗き込んでみた私ですが…
お皿を眺めるほど源内さんの遊び心がどんどん出てきてとってもワクワクしました!

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その他、今回の企画展では源内焼を大名に贈呈したり販売した時の書状や
源内が天草で書いた源内焼の大元となる書物「陶器工夫書」の中身を展示しています。

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「陶器工夫書」では『天草の土で焼き物を作れば非常に優れたものができる』と書かれていますが
実際にその土が天草から取り寄せられて展示されています。
ただしこれは「磁器の石」。
実際にこれで源内焼を作っていれば、今のような様相ではない「磁器」になっていたかも。

結局、陶器工夫書が受け入れられなかった天草から江戸へ帰る途中
源内が立ち寄った志度で源内焼を陶工たちへ広めたのが源内焼の大元になったそう。

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その他、源内焼の名工がつくり上げる獅子の立体源内焼や様々な源内焼もありますよ♪

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型押しの素となる石膏も展示されています。
これを粘土に押し付けて型を取りますですが、細かい模様を出すのはとっても難しいのだそう!

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(平賀源内記念館 砂山館長)
「源内焼の中から優れたものを展示していますが、源内焼の基本を見て頂けると思います。
 これで後継者が出てきてくれたら価値を保っていけますが…
 現状、昔の人のような精巧さを再現できないのが難しいところですね。」

型押しなので型さえ作れば大量に、誰にでも作ることができる源内焼。
しかしその価値は隅々まで散りばめられた「大人の遊び心」から生まれるもの。
源内らしい焼き物の世界を、あなたも体感しに足を運んでみてくださいね。
2016年5月29日までの開催です!

【さぬきの源内焼展】
開催場所/平賀源内記念館
開催期間/〜2016年5月29日

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平賀源内記念館の物販ブースでは、源内焼クラブ(同好会)のみなさんが作る源内焼も販売!

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先日の源内ワールド&スイーツツアーでも取り上げられた志度のお菓子屋さん「アイナふろーりあん」が作るエクレアラスク「源ちゃんのおへそかくし」も販売しています。
お土産に是非どうぞ♪



【平賀源内記念館】
香川県さぬき市志度587番地1 【地図
開館時間/9:00〜17:00
休館日/月曜日(祝日、振替休日の場合はその翌日)、年末年始
入館料/一般 500円、大学高校生 400円、小中学生 250円
TEL:087-894-1684

【関連記事】
  • 平賀源内記念館に行ってきました→こちら
  • 源内焼がお菓子になった!→こちら
  • 第4回さぬきの源内焼〜源内焼の系譜→こちら
posted by sanuki-asobinin at 12:00| 香川 ☁| Comment(0) | レジャー・アート・写真 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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