只今さぬき市志度の平賀源内記念館で開催中の「さぬきの源内焼展」
鑑定額1000万円の源内焼を見た後、販売コーナーに足を運ぶと…
箸置きや皿など使いやすそうな源内焼が販売されていました。
作っているのは志度で活動する「源内焼クラブ」のみなさん。
艷やかで鮮やかな源内焼を現代風に再現するだけでなく、
源内が考えた繊細な地図皿をどうにか復元しようと日々切磋琢磨されているそう。
あの地図皿を再現?!
ついつい気になって「源内焼クラブ」活動のようすを見学させてもらいました!
「源内焼クラブ」は、平賀源内旧邸に焼き物の灯油窯がやってきた翌年の平成17年に発足。
当時の平賀源内顕正会の『後継者の残っていない源内焼をどうにか復元して商品化できないか?』という声を受けてスタートしました。
毎月、平賀源内記念館から西に数100メートル歩いたところにある「平賀源内旧邸」西側の部屋で活動されていますが、中には源内焼やその作り方が展示されているほか、所狭しと源内焼の型や素焼きされた作品たちが並んでいます。
月に3回ほどの活動にはさぬき市内外から焼き物好きの12名が集合。
朝、和やかに趣味の園芸や庭の話などからはじまり、お茶タイムやお昼ごはんを挟んで夕方まで作業が続きます。
作陶作業が始まると皆さん真剣!
型抜きで成形する源内焼は、粘土を型に押し付ける作業からスタート。会員のみなさんで協力しながら行います。
小さいものでは箸置きやお皿もありますが、型抜きなのに細かい線が綺麗に浮き上がってくるのにびっくり!
これは絵付けするのも楽しそう♪
中でも源内焼クラブが熱心に取り組んでいるのが
国内の焼き物としては源内が初めて取り入れたといわれる「地図皿」!
日本地図の型に粘土を押し付けて作りあげますが…
ただいまプロの方に作ってもらった型に修正を加えて、より実物に近いものを復元している途中。
こちらのお父さんはお皿の縁を彫刻刀で細かく掘り進めています。
お皿の端にまで漢字が描かれる地図皿。
粘土を押し付けると正しい形になるように漢字も鏡文字。
お手本はありますが、様々な知識が必要になります。
これが日本地図皿の全貌。鑑定額1000万円の源内焼も隅々まで細かい模様が浮き出ていた地図皿でしたが、大元の型をみると細やかさに感動します!
実際に粘土を押し付けて様子見をされているものがありました。
これを剥がしてみて、くっきりと細かい部分まで写っているかどうかがポイント。
何度かチャレンジしたものの、江戸時代の作品のように鮮明に型取りできなかったことが多く、今回もドキドキです。
型が取れれば乾かした後、紙ヤスリで綺麗に形を整えて、敷地内にある窯で800度の素焼き。
さらに釉薬を塗って900度で本焼きを行います。
釉薬は源内焼の特徴でもある「三彩(紫、黄、緑)」を中心に、現代風の色も取り混ぜて塗っているそう。
とにかく絵付けが楽しい!という方が多く、自分なりの色合いを追求する楽しみも。
出来上がった源内焼は平賀源内記念館などで販売。
絵皿や一輪挿し、箸置き、干支の置物など、時期によっていろんなものが登場するようですよ。
(源内焼クラブ会長の池田さん)
「今は日本地図の型を作っていますが、今度は世界地図など型を増やしていきたいですね。
そうすれば作る楽しみがますます増えると思います」
現代に復元するのは非常に難しいといわれる源内焼たち。
もしかしたら源内焼クラブのみなさんが、その可能性を広げてくださるかも?!
香川の焼き物の一つでありながら、あまり知られていない源内焼に親しむとともに、地図皿復元の今後にも注目です!
香川の焼き物の一つでありながら、あまり知られていない源内焼に親しむとともに、地図皿復元の今後にも注目です!
【はみだし源内焼情報♪】
5名以上であれば源内焼の絵付け体験もできるそう♪
お皿から茶碗まで、お値段も800円〜1500円まで様々あります。
あなたも自分の手で源内焼ならではの三彩を塗ってオリジナルの作品を作ってみませんか?
【源内焼クラブ】
お問い合わせ/087-894-1684(平賀源内記念館)
087-894-5513(平賀源内旧邸)
ホームページ/http://ew.sanuki.ne.jp/gennai/kensyokai/index.html (文化サロン源内)