さぬき市昭和「茶寮 三日月とうさぎ」で始まった、香川出身の墨アーティスト 樋笠幸三さんの展覧会に行ってきました。
季節を感じる庭園のあちこちに、樋笠さんの力強い書があって、見ている私もなんだか元気になります!
展覧会開催中は樋笠幸三さんによる墨ワークショップが2回開催されますが
初回2016年10月10日(月・祝)のワークショップに私も参加してきました!
先生に教えて頂くことで「書」へのイメージがガラッと変わりましたよ〜!
香川県善通寺出身、10歳の頃から筆を握り始め、半紙だけでなく、団扇や扇子、屏風などに思いのままに墨で力強く樋笠幸三さん。
谷川俊太郎さんのように「ドン・キホーテのように」と言わせた樋笠さんの、今にも踊り出しそうなこの書はどうやって作り出されるのか?
その答えを知りたいと思い、2016年10月10日(月・祝)のワークショップに参加してみました。
意外にも男性の参加者が多くてびっくり!
目の前に用意されたのは筆数種と墨、パレット代わりのプラスチックケース。
半紙はなく、大小さまざまの色紙や団扇、扇子などがありました。
まずは樋笠さんが思う「墨の楽書(らくがき)」を教えて下さいます。
(樋笠幸三さん)
「ポイントは…ぶっつけ本番、一発勝負!
家族の名前でも、マルやサンカクでも自分が今頭に思い浮かぶことをただ書けばいい。
訂正したり、書きなおしたりはしない。
その時に書いたものは自分の姿を反映したものになります。
それが書の世界だからね」
こうやって色紙を手に持って書いたり、利き手じゃない手に筆を持ったり、目を閉じて書いたり。
また書き順をわざと変えてみると、自分でも思わぬ文字が出来上がるそう。
これは「花」を書いていますが、わざと下の「化」から書き始め…
不思議と絵になる文字に!
こんな「花」…書いてみたい!!
参加者のみなさんも思い思いの文字を書いていきます。
目を閉じてみたり、利き手じゃない手で書いたり…
1枚書くと、どんどん書きたくなって、色紙が飛ぶように無くなっていきます。
こちらは殺陣の先生をされている男性が描く「殺陣」の様子。
まるで2人の人間がうまく交わるような絵に見えます!
「三日月とうさぎ」料理長の描いた「表と裏」
「表」と書いている団扇を裏に返すと…「裏」という文字に透けて見えるという素晴らしい作品!
90歳のおじいさまも参加!
堅実な文字、誠実な言葉。
これまでの人生が凝縮されたような作品で、ありがたい気持ちで眺めてしまいました。
扇子もあったので文字を書こうとチャレンジしましたが…これがなかなか難しい!
そこも樋笠さんは点と線を使ってチョイチョイ。
扇子らしいかわいい絵ができあがり。
Tシャツ持参の参加者さんもいらっしゃって、樋笠さんとともに筆を持ち、一発勝負で「夢」を描かれていました!
クライマックスは大きな色紙に樋笠さんが直々に描いてくださるのを間近で見ることができました!
同じ筆を使っていても力強さが全然違います!
細い筆を2本使って「殺陣」の文字を描きますが…まるで生きているような作品に。
(樋笠幸三さん)
「山を書いたり、花を書いたりするとき、漢字を書こうとするとみんな同じ形になる。
それがどんな山?どんな花?とイメージしながら書くことでいろんな文字が書けるんです」
樋笠さんの作品はどれも文字から風景や温度が感じられます。
その理由は「イメージを描く」ところにあったのだなあと感じました。
(樋笠幸三さん)
「家に帰ってもぜひ筆を握ってみてください。
筆ペンでもマジックでもいい、白い紙に思っていることを書いていくことでストレス発散になります」
これまで「上手に書けなかったから書道は苦手」と思っていた私ですが
樋笠さんにお逢いすることで「どんどん筆で書きたい!」という思いが膨らんでいきました。
書道が苦手な人にこそ参加いただきたい「墨の楽書(らくがき)」ワークショップ。
次回は2016年10月23日(日)15:00〜16:30開催です!
参加された方にはドリンクもついてますので、お友達やお子さんと一緒に参加してみてくださいね♪
【樋笠幸三さんのワークショップ】
※必ず開催1週間前までにお電話でご予約ください。
開催日/2016年10月10日(月・祝)、10月23日(日)
開催時間/15:00〜16:30
場所/茶寮 三日月とうさぎ
定員/15名
内容/色紙、うちわ、Tシャツなどに墨で落書(楽書)します
参加費/2000円(1ドリンク代、材料費込み)※Tシャツに描きたい方はTシャツをご持参ください。
ご予約、お問合先/0879−52−5850
【樋笠幸三展〜墨に酔い、遊ぶ】
会期/2016年10月1日(土)〜10月31日(月)11:00〜15:00
場所/茶寮 三日月とうさぎ(香川県さぬき市昭和1479−5)【地図】
定休日/火曜日
お問合先/0879−52−5850