さぬき市多和にある世界唯一の「天体望遠鏡博物館」はこの3月でオープン1周年!
それを記念して、現在館内で「天体写真展」が開催されています。
毎年話題になる流星群やめったにお目にかかれない彗星。
そして私達の住む銀河系の外にある、肉眼では見えない世界がたくさん!
撮影されたのは天体望遠鏡博物館のスタッフさんであり
高校時代から星の写真を取り続けてきた堀川利裕さん。
天体写真の面白さを教えて頂きました!
少子化により閉校となった旧多和小学校を再利用してできた天体望遠鏡博物館。
かつて校舎として活躍した教室には全国の天文観測所、企業、天体望遠鏡ファンから寄贈された天体望遠鏡や資料が展示されています。
天体写真展が開催されているのは、2階の旧音楽室。
壁際にズラリと神秘的な光景を捉えた作品20点が並びます。
撮影されたのは、天体望遠鏡博物館のスタッフでもある、香川県出身の天文写真家 堀川利裕さん。
定年退職を迎えたのち、奈良県から香川に帰省。
地元でボランティアができればと探していたところに天体望遠鏡博物館オープンのニュースを聞き、縁あってスタッフとしてお手伝いすることになったそう。
もともと星が好きで、天文写真歴は高校時代に両親から一眼レフのカメラを買ってもらった時から続いています。
(堀川利裕さん)
「最初の天文写真は星座の写真でしたが、だんだん写す範囲が広くなり、天の川、星雲、一期一会の彗星、流星を捉えるようになりました。
天文写真の魅力の一つは『肉眼で見えないものを美しく映し出せること』
普通の景色は肉眼のほうが綺麗に見えますが、星の場合は逆。光をカメラに溜め込んであぶり出し、星の姿を捉えることは人間の目では不可能なんです」
こちらは1997年に肉眼でも見ることができた「ヘールボップ彗星」。
美しいブルーとピンクの2色の尾を見せてくれています。
望遠鏡に一眼レフカメラを取り付け、400ミリの望遠レンズで15分間撮影。明け方には山の裾から金色に輝きながら登場する神々しい姿を見せてくれたそうです。
この彗星に次に巡り会えるのは2000年後! まさに一期一会!
こちらは毎年夏に見られる「ペルセウス座流星群」
流星を捉えるには自分が固定したファインダーの中に奇跡的に流れてくれるのを願うのみ!
何枚も撮影した写真の中にこの姿が写っていたそう!
数々の星雲写真は色も名前も様々。
バラ、魔女の横顔、勾玉など、「名前通りの形に見える〜〜!」と納得!!
私が驚いたのはこの写真。
私達が住む太陽系のある銀河を飛び出せば、こんなふうに別の銀河がたくさんある風景を見られるのだそうで…そんな風景を見ることができる写真があることに感動しました!
宇宙がどれだけ果てしないのか、自分がどれだけ小さな存在なのかを実感…
これらの写真は堀川さんが自宅の観測所にある望遠鏡や、遠征先に持ちだした天体望遠鏡と一眼レフカメラで撮影されました。
こんな小さいものでも十分に追尾撮影ができるような時代になったので、手軽に天体写真を始めることができるそうですよ♪
(堀川利裕さん)
「アナログな時代は望遠鏡を覗きっぱなしで、宇宙を見る時間はありませんでした。
デジタル化になってからは天体望遠鏡が星を自動追尾してくれるので、その横でゆっくり珈琲を淹れながら空を見上げる時間ができました。
撮影計画を建てたり、デジタル処理を楽しんだり、作品を通して自分や仲間も楽しめる…天文写真は長く深く楽しめる世界です」
堀川さんが楽しんでいる星の世界のおすそ分け「天体写真展」
人間の目では見られない世界を楽しみに、天体望遠鏡博物館へ足を運んでみてくださいね。
その他の天体望遠鏡博物館のイベント
・2017年5月14日(日)初心者向け天体望遠鏡工作教室
・天体望遠鏡博物館の望遠鏡をつかった観望会(3月25日、4月1日、5月27日〜)
参加希望の方は気軽にお問合せしてみてくださいね♪
【堀川利裕 天体写真展】
開催期間/2017年2月25日(土)〜4月30日(日)の開館日
開催時間/10:00〜16:00(15:30受付終了)
会場/本館2階 特別展示室(旧音楽室)
入場料/天体望遠鏡博物館入館料のみ
【天体望遠鏡博物館】