2017年3月11日、12日…
宇宙物理学の研究者たちと第一線で活躍してきた巨大な天体望遠鏡が、さぬき市多和の「天体望遠鏡博物館」に寄贈されました。
私たちが住んでいる銀河系の外に点在する銀河系の星を研究するため、京都大学大宇陀観測所で活躍してきた天体望遠鏡と聞いてワクワク♪
閉校した旧多和小学校の校舎を再利用した「天体望遠鏡博物館」
中に多くの天体望遠鏡が展示されているのですが、探してみても巨大な天体望遠鏡が見当たらず…
天体望遠鏡博物館の方にお聞きすると…
その答えは、校舎の外にありました!!
ドドーーーン!!!
…って、これは倉庫??
いやいや、これは天体望遠鏡専用の収納庫で、この中に例の巨大天体望遠鏡があるそう!!!
倉庫を開放すると…
ドドーーーーーーン!!!!
建物がスライドし、大型天体望遠鏡が登場!!
まるで大型ロボットの足のよう!
あまりにも大きくて地下に埋めた状態で収納されています。
天体望遠鏡は4日間かけて京都大学大宇陀観測所から多和の天体望遠鏡博物館に搬出、設置。
総重量は12トンあり、そのため収納庫も施設自体がスライドするように特別に製作。
正式名称は「口径60cm反射望遠鏡」
京都大学宇宙物理学教室の研究目的に応じて改造されながら、彗星などの太陽系天体から、銀河系内の星団、星雲、太陽系のある銀河系の外の銀河系の構造を観測研究するために活躍してきました。
ところが新しい3.8メートルの反射望遠鏡の完成により、役目を終えることに。
このまま寿命を迎えるのは…と、京都大学の冨田助教が天体望遠鏡博物館理事の村山さんに相談されたことから、縁あって多和に来ることとなりました。
天体望遠鏡は大きくなればなるほど…
学問的にはより遠くを見ることができ、一般的にはより明るく、綺麗に星を見ることができるということ。
天体望遠鏡博物館で開催する観望会でも、これまで以上にくっきりと星空観察ができるようになるそうですよ。
また、アマチュア天文家には星の成分を調べる機能も楽しんでもらえるそう。
お披露目には手続きなどでまだまだ時間がかかるため、早くても半年後〜1年の公開を目標としています。
(写真1番右:天体望遠鏡博物館理事 漆原利昭さん)
「多くの天文学者を育ててきた天体望遠鏡が多和にやってきました。
香川県内外の子供大人問わず、自然科学に進む人へのきっかけにもなればと思っています」
この大型天体望遠鏡との出会いをきっかけに、将来さぬき市から天文学者が生まれるかも!?
まずは天体望遠鏡博物館に足を運んで、宇宙を感じてみてくださいね♪
近日の天体望遠鏡博物館のイベント
・2017年5月14日(日)初心者向け天体望遠鏡工作教室
・天体望遠鏡博物館の望遠鏡をつかった観望会(3月25日、4月1日、5月27日〜)
・天体写真展開催中! 詳しくはこちらをクリック!
参加希望の方は気軽にお問合せしてみてくださいね♪
天文図書室、できました〜〜!!
もともと多和小学校の図書室兼パソコン教室だった3階の部屋に、天文、カメラ、ガラス関係の本、資料が集まった天文図書室が完成しました。有名な天文雑誌から、海外の宇宙の本、月の写真集も!
天文誌のバックナンバーもそろっています。
天体写真を撮影する方は、かつて自分が撮影して投稿した写真が掲載された冊子を探し、思い出を堪能するそう。
天体望遠鏡とカメラは切っても切れない関係ということで、カメラ専門誌だってたくさん♪
今では機械で加工される反射鏡を手で研磨していた技術者の方から寄贈された研磨材料の展示もありました。
なかなかマニアックで、いろんな視点から天体望遠鏡への興味が湧いてきます。
天体望遠鏡博物館に訪れたら、図書室にも足を運んでみてくださいね〜♪