前山おへんろ交流サロンでは、現在
「さぬき市のお接待『俵札』230年前からの納札特別展」が行われています。
俵札とは、お遍路さんにお接待をしたお礼としていただいた納札や護符などを俵につめ、家の棟木や天井などにつるしたものです。
特別展で展示されていたのは、志度の田淵家、長尾の飯田家、大多和の寒川家に残された俵札です。
これらの俵札を調査した、さぬき市の遍路文化と四国遍路の知識を観光的歴史的側面から全国に伝える「おへんろつかさの会」の皆さんが、
2017年3月18日(土)、前山おへんろ交流サロン隣のさぬき市前山地区多目的研修センターにて、
『おへんろつかさの会「俵札」講演会&調査報告会』を行いました。
その調査の一区切りである会ということもあり、参加させていただくことにしました!
おへんろ交流サロンには、おへんろシーズンである春到来ということもあり、
たくさんの方が訪れていました。
その中でもとくに人気を集めていたのが、
「さぬき市のお接待『俵札』230年前からの納札特別展」。
昨年6月までの予定でしたが、好評だったことから会期を延長し、現在まで行われています。
★「さぬき市のお接待『俵札』230年前からの納札特別展」について詳しくはこちら
この調査を行ってきた、おへんろつかさの会のみなさんによる報告会では、
会長の渡邉さん、会員の多田さん、木村さんなどが調査を行ってきた俵札の報告と今後の展開についてお話しをしてくださいました。
おへんろつかさのみなさんがこれまで調査した納札はなんと6000枚にも上るのだそう。
参加者はみなさん興味深く、報告内容に耳をかたむけていました。
おへんろつかさの会・渡邉さんに報告会、そして今後の展開について詳しく聞いてみました!
Q今回なぜ、報告会を開こうとおもったのですか?
おへんろつかさの会のみなさんが5年かけて調査していったので。
俵札たいする意見や思いをもっていた。それをみなさんで発表していく場を作りたいと思って今回の会を開きました。
Q俵札を調査を続けてきて、感じたことを教えてください。
「俵札一枚一枚に、裏がある。人生とそれぞれの思いがこもっている、と感じました。それを230年前から読み取ることができたのが楽しかったです。筆の運びに心がこもっている。
明治時代、日露戦争の近くになると多くの女性がお遍路に訪れている、これは戦争に行った息子や旦那さんを思ってのことだったのが読み取ることができる。
昔から全国からお遍路に訪れていたことがわかったことも興味深かったです」
Q納札の調査は今後どのように生かされるのでしょうか?
「今回調査した俵札の内容を史料として後世に残すこと、それが将来的には遍路文化や俵札研究にとっての有意義なものになればという信念でやってきました。俵札の調査は一区切りになりますが、まだまだ調査した俵札を記録して、史料として残す作業がのこっています。今後はそちらに力を入れていきたいなと思います。」
ありがとうございました!
「さぬき市のお接待『俵札』230年前からの納札特別展」も今年の3月末で一旦終了し、
4月頃からは俵札に入っていた護符を展示していくそうです。
この機会に、俵の中に眠っていたおへんろさんの思いをあなたも感じてみてはいかがでしょうか?
【さぬき市のお接待「俵札」〜230年前からの納札特別展】
開催期間/2016年3月31日(金)まで
開催場所/おへんろ交流サロン 【地図】
開館時間/9:00〜16:00
入場料/無料
駐車場/あり
お問い合わせ先/さぬき市観光協会事務局(さぬき市商工観光課内)TEL:087-894-1114
【関連記事】
- おへんろつかさ、俵札研究中〜!@さぬき市民俗資料館(大川)
- ルンルン♪長尾寺'13 春〜静御前の足跡を巡る@おへんろつかさ★その1★
- 〜今、何故歩き遍路が求められるのか? お遍路とお接待の心を辿ります〜
- 【へんろ墓と丁石を辿る】忘れ去られたお遍路道 その1