さぬき市の街の達人が作るまち歩きコース「志度まちぶら探検隊」
この春発足10周年を迎えました♪
そして2017年5月6日(土)には春コースの目玉、
今年は鴨部年〜春は鴨部川 前編「歴史がたり」〜が開催されました。
前半は鴨部川の地形と治水について。
後半は鴨部地区が仏教の中心地と言われた所以について歩いて学びます。
私も参加して、さぬき市の中でも未開の地「鴨部」の謎を勉強してきましたー!
今回の目的地である「鴨部」エリアはさぬき市の中でも、志度と津田に挟まれた穏やかなエアースポット。
10年間、さぬき市の様々なエリアを再発見してきた「志度まちぶら探検隊」がなぜここに注目したのか?
それは…
(志度まちぶら探検隊 岡さん)
「志度まちぶら探検隊が発足してから、志度町史を書かれた岡村さんにすごくお世話になりました。
資料を頂いたり、町史を読んで、たくさんのコースが誕生しました。
その御礼として、10周年を機に岡村さんの生まれた『鴨部』エリアを取り上げることになったんです。
まちぶら探検隊としては、初の鴨部コースです!」
2017年5月6日(土)ゴールデンウイーク後半の休日。
雨が心配される曇り空の下、ことでん志度駅前のヘアーサロンナカマエに集合した参加者のみなさん。
中には朝6時に大野原から来られた方も!
早速バスに乗って鴨部川に向かって出発!
ガイドは「志度まちぶら探検隊」の近藤さん。
あそたつでも間川三十二勝の取材でお世話になりました♪→こちら
国道11号線を東に進み、天野峠を越えると…鴨部川が見えてきました。
海へと流れこむ3.5kmの真っ直ぐな川。
周辺には自然の情景が残っています。
スーパーマーケット「ムーミー」の交差点から南へ。
川沿いを走ると川ベリに紫色の花がたくさん。
桜の季節は菜の花で埋め尽くされる黄色い川になっていました!
まず最初に到着したのは「鴨部神社」
829年にこの地に鎮座しましたが、もともとはさぬき市小田に舟が難破し、そこで一旦お休みしたものの、海の嫌いな神様だったため、鴨部川沿いの山側に移ったと言われています。
通常は奉られる神様が氏子の地区(東側)を向くところが、鴨部神社は「横向き八幡」と言って、南向きに建っています。
戦国時代、長曽我部氏に焼き討ちにあい、東向きに再建したところ、
疫病が流行り、氏子が栄えなかったために改めて南向きにたてたのだとか。
また、鴨部神社の神様は荒御魂(気性の強い神様)なので、
お願いごとを誠心誠意すれば霊験あらたかなのだそう。
この日は10周年を迎えた志度まちぶら探検隊がますます発展しますように、
参加者のみなさんがますます丈夫に過ごせますようにと、ご祈祷をあげてくださいました!
神事の合間にろうそくに火を灯したり、お神酒を頂いたり。
本格的なご祈祷を体験。
(鴨部神社 宮司の圖子庸吏さん)
「お参りをする時は、まずその地域の氏神さまにお越しくださいね。
お寺はあの世に関することをお願いする場所、氏神は地域の人を守るものです」
鴨部神社トリビア〜その壱〜
本殿の上にあったこの額縁は、水戸光圀の兄、徳川頼重公が奉納されたもの!
なぜこの八幡にやってきたのかは神社界の謎になっているそうですが(笑)
讃岐漆器の額で、色を修復再現して飾っているのだそうです。
鴨部神社トリビア〜その弐〜
境内に「かなえ橋」なるものを発見!!!
この橋を渡って、向こう側に立つと…
「願い橋」という文字が!
どこかで見たことがある「願い橋叶え橋」〜〜〜ここにも有りました!!
その他、廻る神牛や、子供サイズの鳥居をくぐって楽しんだりと、意外と見どころの多い鴨部神社を満喫♪
お参りが終わったところで、今日の本題でもあるボードが登場!!!
赤い点が現在いる鴨部神社。
赤い線が現在の国道11号線。
水色の線が現在の川。
紫のうねうねした線は…もともとの鴨部川の形。
さらに川の周囲は湿地帯であったと言われています。
かつてこの辺りの山の下は沼地でヘドロ層。
大正元年の洪水では、川沿いにある旧鴨部小学校の床上1.5メートルまで水がきたほど。
そのくらい雨が降ると弱い土地だったことが分かります。
その後、鴨部では土地と川の改革が行われます。
沼地の土地整備を行ったこと。
地元の名士の方が私財をなげうって山の下から河口まで3.5キロメートルの一直線の川を作り、治水に成功したこと。
雨が降った後は旱魃になるため、津田川の水を導入するように地元の方が私財をなげうって治水したこと。
鴨部川のまっすぐの土手は、出来るべくして完成した形だったのですね…
鴨部地区の治水の歴史を頭において、鴨部神社からまち歩きがスタート。
鳥居から赤い橋「八幡橋」を渡り、川沿いをしばらく歩いて下道へ。
静かな住宅地に入りました。
道は狭いですが、立派なお屋敷もあってびっくり!
昭和39年頃にはこの付近にたくさん商店があったと言われています。
(志度まちぶら探検隊 近藤さん)
「これはかつて鴨部郵便局だった建物です。
この前の道が昔の国道で、バスも通っていたんですよ」
集荷の時間を描いた赤ポストに、郵便マークの照明。
昭和レトロな雰囲気に懐かしさを感じます。
昔の国道沿いを歩くと、かつて商店街として賑わった名残が各家々から見られます。
現在でも八百屋さん、雑貨店として営業しているお店もありました。
八百屋さんの目の前には、閉校してしまった鴨部小学校が。
夏には地元の方が集まる夏祭りの会場になっています。
鴨部商店街を通り抜けて到着したのが「寿楽殿」さん。
この中の「お食事処 杏」さんでお昼ごはんタイム〜♪
鴨部といえば農繁期に食べられていたという郷土料理の「カンカン寿司」!
この日のお弁当のご飯もカンカン寿司でした!
鴨部地区の家庭にはどこにでもあったと言われるカンカン寿司を作るための木枠も用意。
締め込みの木栓を木槌で叩くと「カンカン」と音が。
この音がカンカン寿司の名前の由来になったようです。
志度町史を書かれた岡村さんの息子さんや、鴨部出身で現在は西讃にお嫁に行かれた方など
鴨部に関わる様々な方とごはんを食べながら昔の鴨部についてお話をお聞きしました。
旧鴨部小学校に通っていたという女性は、学校近くの八百屋さんで駄菓子を買って、友達と食べながら帰っていた…と思い出をかたってくださいました。
ランチ後は再び鴨部の田園風景からまち歩きがスタート。
田んぼの北に見えるのは甑(こしき)山。
左手には国道11号線が走っています。
しばらく歩くと、毎年秋にコスモスまつりを開催する畑周辺に到着。
ここには「川古排水機揚」と書かれた石碑が。
川古、というのは、鴨部川支流の川古川のことで、
鴨部川周辺を整備し、もともと曲がりくねっていた川古川を整備したことを記念した治水公園がこの場所にあります。
「鴨部地区は弥生の昔から先人が住み着き、農耕に従事した平野。
ただ、鴨部川支流の川古川が狭く小さい川で、大雨が振ると冠水を繰り返し
農家にとってはどうにかこの土地を総合的に改良出来ないかというのが願望だった。
昭和58年に鴨部川両岸に広がる約200ヘクタールの区域を整備し、
川古川の改良、周辺通路との整備も合わせ、10年かかって現在の美しい田園風景に変わった」
…と公園の石碑には書かれていました。
まっすぐな鴨部川、整った麦畑、まっすぐ伸びるこの道。
先人のおかげで、鴨部の豊かな風景が今に残っているのですね!
さあ、ここからは鴨部地区がかつて仏教の中心地であったといわれる所以の3つのスポットへ向かいます!
続きはまた後日♪
「源内さんが育った志度村めぐり」(志度まちぶら探検隊 春コース)
今年は「鴨部」年!〜春は鴨部川 前編「歴史がたり」
開催日/2017年5月6日(土)9:15〜
参加費/2500円
お問合せ先 090−8970−9352(志度まちぶら探検隊事務局)
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