2017年12月21日

静かなご褒美の時間。「侘助」の懐石料理を頂きました@末


気の置けない仲間、家族、大切な人の節目やお祝い。
そして今年1年頑張った自分を労いに。
足を運びたい、とっておきの場所を教えてもらいました。

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それが…さぬき市末の「侘助」

あまりの心地よさに、「自分の隠れ家」としてリストアップしてしまう人が多いというお店。
樹齢350年余りの「侘助」の木と、日本料理の真髄を極めた懐石料理があなたをお迎えしてくれますよ。


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「侘助」は、さぬき市末にある懐石料理のお店。
高松自動車道 志度インターを降りて南に進んですぐ見える「志度公民館末分館」から山側に上がったところにあります。

…と聞いて、県道141号線から末分館すぐの角を曲がって、
「ここであってるのかな?」と不安になりながらしばらく進んでいくと…

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美しく整えられた庭先を発見!
こちらが「侘助」です。

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庭先にはモミジ、蝋梅、椿など、様々な木々が。
早くも蝋梅は咲き始めていました!

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お庭の奥に高い木が見えますが、それが店名のもとにもなった「侘助」の木だと教えてもらいました。

「侘助」は椿の一品種。
椿と間違えられることが多いですが、その花は一重で小さく、茶花としても親しまれています。

こちらの侘助は昭和50年台に「香川県の保存木」に登録されましたが、その樹齢は350年!
末地区の歴史を遥か昔から眺めてきた貴重な存在です。


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想像以上に高く、複雑に絡み合う枝ぶりに力強さを感じます。
残念ながら数年前の台風で葉が落ちてしまい、その後すっかり元気をなくしてしまったという侘助。
それまでは美しい花をたくさん咲かせていたのだそう。

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その頃の侘助の様子を描いた屏風が座敷にありました。
この姿、見てみたかったなあ…

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さて、お店はというと…
「侘助」の花言葉『控えめ』『静かな趣き』のとおり、料理を楽しみに来る人をひっそりと迎え入れ、もてなして来られたそう。

侘助の木の下で生まれ育ってきた料理長が19年前に始め、来年2018年2月で20周年。
畑だった場所にお店を建て、料理長ご夫妻2人で日々お客様をお迎えしています。

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店内はお座敷になっていて、季節のお花や掛け軸がかけられています。
3つにお部屋を仕切り、多くて3組、2名から30名まで入ることができます。

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お料理は懐石のみ。
お昼は3000円から、夜は5000円からの完全予約制。
お子様連れにも気兼ねなく来てもらえるように、お子様ランチも作って下さいます。

献立は1ヶ月毎に変わり、料理長はその季節の食材にあわせて内容を考え、買い出しに出るそう。
また、女将さん手書きの達筆な献立は、訪れた日の思い出に持ち帰って飾りたいほど。

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私は12月の夜の懐石を頂きました!
先付けから目にも楽しめる品々が登場。
こちらは旬の牡蠣を使った優しいお味の「かき利休蒸し」

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むかごや菊菜を使った前菜や新鮮なお造り。
懐石なので、一品ずつ丁寧に出して下さいます。
ちゃんと食材に向き合って味わう時間を最近とれていないなあと反省する瞬間…

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冷酒は裏の山に生える竹を切って作ったという竹筒で出して下さいます!
これで飲むと冷酒がより美味しく感じます〜♪

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その後も焚き合わせ、焼き物、揚げ物、茶碗蒸し、お食事(ご飯、お汁)、水物(フルーツ)と続いていきますが…
一番の感動はこの「海老芋 煮おろしかけ」

濃い味付けではないのに、これだけたくさん食べたい!と思うほどにじんわりと体に染み込む美味しさでした!

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料理長の三宅さんにこのお話をしたら…
お芋や大根、蕪などの白い野菜は下準備から手のかかる難しい素材なのだと教えて下さいました。

大根は膨れたまま炊き上がるのが成功と聞いて、おでんを作った時に大根の真ん中がへこんでしまう事が多いのをまた反省…

(「侘助」料理長 三宅和士さん)
「大根、蕪はいりこと昆布で。芋は追い鰹で仕上げます。
 海老芋やふろふき大根は冬にこそ食べてほしい献立。
 だからこそ、冬になれば必ず出すようにしています。
 料理の季節感がなくなってきている中、ここの料理で思い出してもらいたいですね」

丁寧に出汁を取ること、その素材に妥協しないこと、食材にその出汁の味わいをしっかりと活かすこと。
小さな前菜1つ仕上げるのにも、職人にしかできない仕事がたくさんあるのだと驚きました。


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小学生の頃から料理が好きで、作っては「美味しく出来ない」と作り直していたという三宅さん。
未だに理想とする料理にはたどり着けていないのだとか。

そんな三宅さんが料理中に何度も開くのが…
修行時代の親方やその親方の師匠から譲り受けた大切な「献立帳」
新しい料理がどんどん出てくる中、かつての日本料理を忘れぬようにと振り返るのだそうです。

「懐石料理はちょっと敷居が高い」
「最近の料理に比べ、懐石料理は食べづらい」
と思っている方もいるかもしれませんが…

「侘助」の料理はとても温かくて
「本当の出汁の味」を思い出させてくれる家族のような存在。

忘れかけていた「日本人の味」を再発見しに、大切な人と足を運んでみませんか?


【はみだし侘助】
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「侘助」の女将さんが書く、日々の庭のお話にも癒やされてください♪
 ↓
「侘助」ブログ【侘助つれづれ】 http://wabimiyake.exblog.jp


侘助
住所/さぬき市末556【地図
営業時間/昼11:30〜、夜17:00〜
年末年始営業/
年内は12月26日まで予約可。
2018年は1月4日より予約可。
お問合せ、ご予約先/087-894-6508

posted by sanuki-asobinin at 20:48| 香川 ☀| Comment(0) | グルメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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