四国霊場88箇所の結願寺「大窪寺」まであと数キロというところにある
「天体望遠鏡博物館」と、どぶろくや産直野菜を販売する「結願の郷」
「天体望遠鏡博物館」と、どぶろくや産直野菜を販売する「結願の郷」
ここはもともと多和地域に住む小学生たちが通う「多和小学校」でした。
そんな多和小学校の歴史を改めて眺められる展示
「多和小学校おもかげ展」が
2018年1月20日からスタートしています。
「天体望遠鏡博物館」のスタッフさんが企画したというこの展示。
どんな想いが込められているのでしょう?
さぬき市の南部、山間にあたる多和地区にあった「多和小学校」は、
少子化のため、2012年3月に閉校。
122年の歴史に幕を下ろしました。
ただ、その後もこのエリアの皆さんが思い出の学校を残そうと立ち上がり、
翌年2013年には敷地内に産直市場「結願の郷」をオープン。
また、2016年には校舎を利用した、世界で一つだけの「天体望遠鏡博物館」が満を持して開館。
週末には天体望遠鏡を愛する方々や地元のみなさんが、ここを訪れる人をおもてなししています。
そんな多和小学校の歴史を、かつての思い出の品々から楽しめる展示がスタートしました!
その名も…
「多和小学校のおもかげ展」
2018年1月20日〜3月25日まで、
天体望遠鏡博物館内の旧音楽室で開催されています。
展示は天体望遠鏡博物館に入館し、ガイドツアーにて見学することができます。
※詳細はページ下のインフォメーションを御覧ください。
多和の「多」の字を輪で囲んで「和」を表現したと言われる「多和小学校」の校章や、運動会で掲示された垂れ幕。
授業で使用した楽器や理科教材、閉校式でお目見えした手作りの薬球など、当時の温度が伝わってくるものがたくさん。
昭和から平成までの卒業生たちが写る写真の展示もありました!
多和のみなさんが懐かしい写真を提供してくれたそう。
産直市場で野菜を売っているお父さんたちも、
「懐かしいなあ…ここで釣り大会とかやってたなあ」と眺めていらっしゃいました。
児童たちの自由研究や絵画も展示されていますが、印象的だったのは
多和ならではの獅子「かちこうじし」を描いたこちら。
とある方が多和小学校の児童たちのために作ったという特別な子供獅子です。
今でも校舎には獅子頭が大切に保管されていました。
世代によって表情も違っていて、並べて見てみるととても趣があります。
地域のお祭や学校行事にお目見えしていた、30年続く地域の伝統なのだとか!
思い出ばかりではなく、さぬき市長や天体望遠鏡博物館の村山代表をはじめ、みなさんが思う「未来の多和地区と天体望遠鏡博物館」のコメントも寄せられていました!
夢のある言葉もたくさん…!
少子化、高齢化と、地方の問題点を抱えるエリアでありながら、このように地元や地元に係る人の元気なコメントを見ることで、私もパワーをもらいました!
こちらのコメントはまだまだ増えるそうです♫
実は「多和小学校のおもかげ展」をやろう!と発案したのは、地元の方ではなく、天体望遠鏡博物館のボランティアスタッフ 多田さん。
天体がお好きで、たまたま頂いた天体望遠鏡の使い方を教えてもらいたいという気持ちもあり、天体望遠鏡博物館のボランティアに参加しはじめたそう。
(多田さん)
「閉校したままの状態だった多和小学校を天体望遠鏡博物館にするために、教室から取り外してしまったものがたくさんあり、仕舞われたままにされているのを見つけて…
このままにしていると多和小学校の思い出が朽ちてしまう!と思い、整理しながら表に展示することにしました。
楽器など風通ししたいものもあるし、
みなさんに見てもらうことで思わぬお宝が見つかるかも?!と思って…
そんななか、私のお気に入りになったのは2枚の絵。
多和ならではの歴史を語る獅子と、ここが天体望遠鏡博物館になることを予想していたかのような宇宙の姿。ロマンがありますよね!」
多田さんとともに展示の準備をされてきた、さぬき市地域おこし協力隊 多和地区担当の吉川さんも…
(吉川さん)
「昔の思い出だけではなく、今の多和、未来の多和を表現できたらいいなと、写真やコメントを集めてみました。
天体望遠鏡博物館がかつて小学校だったことを思い出すきっかけになってくれたらと思います」
過去を振り返ることで、新しい未来を描ける!という多和地区の元気なメッセージが込められた展示。
多和出身ではない…というあなたも、母校や生まれた街を思い出して元気になれるはず。
ぜひ多和まで足を運んで、ゆっくりと眺めてみてくださいね!
多和小学校のおもかげ展
開催場所/天体望遠鏡博物館2階 特別展示室(旧音楽室)
香川県さぬき市多和助光東30−1【地図】
開催期間/2018年1月20日(土)〜2018年3月25日(日)中の開館日
開館日時/土日と祝日になる金曜、月曜 10:00〜16:00
見学方法/ガイドツアーでのご案内となります。(10:00、11:00、13:00、14:00、15:00)
料金(天体望遠鏡博物館入館料)/大人500円、大学生高校生400円、小中学生300円 ※2019年4月改定
※未就学児、障がい者手帳をお持ちの方、多和地区在住の方は無料
お問合せ先/0879−49−1772