四国霊場八十八ヶ所の八十六番札所「志度寺」
ここに「あの世とこの世」の分かれ目にあたる場所
「奪衣婆堂」「閻魔堂」があることを知っていますか?
それら全てを巡ることで新しい命を頂き、
生まれ変わって現世に戻れるのだそう!
さらに「奪衣婆堂」を参拝した方には御影(おすがた)もお渡ししていると聞き
ありがたいものを拝見しに早速「志度寺」に足を運んでみました!!
それにしても「奪衣婆」って…???
さぬき市志度、JR志度駅、ことでん讃岐志度駅から歩いて15分ほどのところにある「志度寺」にやってきました。
平日ですが、後から後からお遍路さんが到着し、
本堂、そしてお大師堂へと参拝を進めています。
大体のお遍路さんはその後納経所に行き、
納経帳に御朱印をいただけばすぐに次を目指す方がほとんど。
ですが「志度寺」に来たらぜひここも参拝してほしい、とオススメされるのが
「奪衣婆堂」と「閻魔堂」
「志度寺」の歴史には「死渡寺(しどじ)」と呼ばれていたという物語が残っていて
この世からあの世にいらっしゃる観音様をお参りするお寺であると言われていました。
この世とあの世の境目といえば…「三途の川」
罪深い人は深い場所を通ることになり、
罪のない人は浅く進みやすいところを通る川と言われています。
やっと辿り着いた向こう岸で待っているのが「奪衣婆」という女性。
水に濡れた衣を剥ぎとって木にかけ、枝のしなり具合でその人の罪深さを判断します。
しなりが酷ければ閻魔行き、そうでなければ極楽浄土へ…という具合に。
「志度寺」の由来を記す「志度寺縁起」の「海女の玉取り物語」にも
「奪衣婆」の姿は描かれていました。
婆という文字が入っている割には美しいお姿でびっくり。
側の木には何枚もかけられた衣がありますね!
そんな「奪衣婆」を祀ったお堂「奪衣婆堂」が志度寺の境内にあります。
寛文11年、松平頼重公によって建立された県指定の文化財。
五重の塔のすぐ東側にあり、その中には…
奪衣婆様がーー!
こ、こちらは婆さまのお姿でしたーー!
身ぐるみ剥がされそう…すいません(なぜか謝ってしまう)
三途の川べりで衣を脱ぐように、ここに来ると心の中を全てを見られているよう。
改めてお参りすることで、これまでの自分を脱ぎ捨てて、
綺麗な心になれるような気もしました。
「奪衣婆堂」は目立たない場所にあるため、
お遍路さんにもあまり注目されていませんでしたが
昨年12月から、より多くの方にこの「奪衣婆」を知ってもらおうと
お参りされた方には御影をプレゼントしています。
こちらは縁起絵図の若いお姿ですよ♪
これを持っている限り、悪いことはできない気がして来ました(笑)
さて「奪衣婆堂」参拝には続きがありまして…
その後、本堂の観音様、お大師堂をお参りし、最後に「閻魔堂」へ行きましょう。
「閻魔堂」はお大師堂のすぐ右隣にあります。
閻魔様というと恐ろしいイメージがありますが
「志度寺」の閻魔様は悔い改めて良いことをしようという人には
もう一度新しい命を与えてくれるのだそう。
ここを最後にお参りしてこそ、新しい自分に生まれ変われるのだとか!
柱のボタンをポチッと押すとライトがつきますので、
扉越しに閻魔様のお顔がよく見られます。
みなさん、めちゃ覗いてます!
毎月17日には閻魔堂のご開帳も行われ、
近くで閻魔様を見ることができますので
頭の上に10の面をもつ鮮やかな色彩の閻魔様を実際に見てみてくださいね!
納経所では閻魔堂を参拝された方に、閻魔様の御朱印もくださるそうですので
ぜひ生まれ変わりの証に頂いて帰りましょう♪
まもなく志度寺参拝のベストな日がやって来る!
「志度寺」を丸ごと楽しむなら7月の本堂開帳日が超オススメ!
志度寺の縁起絵に描かれる「海女の玉取伝説」に出て来る海女の命日と
観音様の日である7月17日にちなんで、
毎年7月16日、17日は本堂の本尊十一面観音立像などが公開されます。
貴重な重要文化財が見られるチャンス!ぜひ足を運んで見てくださいね!
本堂御開帳
実施期間/2018年7月16日(月・祝)17日(火)
拝観料/500円
お問い合わせ先/志度寺(TEL:087-894-0086)
実施期間/2018年7月16日(月・祝)17日(火)
拝観料/500円
お問い合わせ先/志度寺(TEL:087-894-0086)