2018年7月21日(土)さぬき市多和の「天体望遠鏡博物館」にて
開館2周年記念セミナーと天体観望会が開催されました。
セミナーではなかなかお聞きできない専門的なお話を。
天体観望会では巨大な「口径60cm反射望遠鏡」をはじめ、日本中から寄せられた貴重な天体望遠鏡で、月、木星、土星、夏の空を楽しめました!
見どころがたくさんの天体観望会の様子をレポートします。
さぬき市多和にある「天体望遠鏡博物館」は世界で唯一の「天体望遠鏡」の博物館。
閉校した旧多和小学校を利用し、校舎やプール室の中に世界中から寄贈された天体望遠鏡が展示されています。
2018年7月21日(土)には開館2周年記念のセミナー&天体観望会が開催されました。
セミナーでは
東京大学宇宙線研究所 助教 宮川治氏による「宇宙の音を聴くー神岡地下からの挑戦ー」
オール・アバウト・サイエンス・ジャパン 代表理事 西川伸一氏による「人間の遺伝子から歴史を読み解く」
そして天体望遠鏡博物館代表理事の村山さんとお二人の講師による対談が行われました。
(写真左から、西川さん、宮川さん、村山さん)
天体望遠鏡博物館代表理事の村山さんの
「今日は小さいお子さんも来られているので、親御さんになにかアドバイスを」
という質問に、
(東京大学宇宙線研究所 助教 宮川治さん)
「僕は大学の頃に鳥人間コンテストをやっていて、その頃はひたすら航空力学を勉強していました。
もともと夢中になる性格だったけど、その時に『これが本当の勉強なんだ』って思ったんです。
子供たちがやりたいことは大人にとってくだらないことに見えるかもしれないけど、
そこはのびのびと興味のあるものを伸ばしてもらって。
一つできるようになれば他のこともたくさんできるようになるし、世界が広がることもある。
子供たちが好きなものを見つけて興味の赴くままに見守ってあげたらいいなと思います」
と答えられた宮川さんのコメントもとても印象的で、勇気付けられるものでした。
さて、セミナーが終わるとちょうど外は薄暗くなっていました。
敷地内駐車場には10〜20ほどの天体望遠鏡がお目見えしていました。
ここからはお待ちかねの天体観望会!
まずは校舎の北側にある大きな2つの天体望遠鏡での天体観望へ♪
こちらは普段収納庫に仕舞われていて、なかなか姿を見ることができない「口径60cm反射望遠鏡」
京都大学宇宙物理学教室から多和にやってきた大型の天体望遠鏡です。
天体望遠鏡は大きくなればなるほど、一般的にはより明るく綺麗に星を見ることができるそう。
この望遠鏡で月の隣で光り輝いている木星を見てみましたが…
本当に教科書通りの斜め縞模様がありました!!
さらに木星の周りをくるくる動いている4つの衛星も見ることができたんですが、
そのうち「イオ」は木星の手前に来ていたため、
表面にぽつんとホクロのような黒点として発見することができました!
その隣の天体ドーム内の天体望遠鏡では、月を観察。
クレーターの深さが分かるほど表面がくっきりはっきり!
声をかけたら届きそうなほど近くに見えましたし、さきほど眺めた木星に比べて距離が近いこともあって、その大きさの違いに驚きました!
反対側の駐車場では、様々な大きさの天体望遠鏡を使った観望会。
県外から天体好きの方も来られて楽しんでいました。
こちらは博物館で開催している工作教室で作る天体望遠鏡から見える景色を写しています!
2、3時間ほどの工作教室で作る天体望遠鏡で、こんなにしっかり見ることができるなんてびっくり!
2018年8月4日(土)にも天体望遠鏡工作教室が開催されますので、マイ望遠鏡を作ってこの景色を覗いてみませんか?
詳しくはこちら→天体望遠鏡博物館ホームページ
「スマホでも写真が撮れそうですね〜」
とお話しすると、、、、
月の写真を撮ってくださいました!
天体望遠鏡の覗き見る穴にスマホのカメラレンズを合わせただけだったのですが
こんなにくっきりー!
その後も土星の輪を見たり、星雲を見たり、夏の星空の見どころ、今夏最接近している火星の話をきいていたら…
あっという間に2時間経過。
天文にも星空にも詳しくないけど、、、天体の達人に話を聞きながら星を眺められる天体観望会、楽しかったです!!!
そして、こんなに広い空の中に、自分がぽつんと生きているんだと、改めて宇宙の大きさを感じるのでした。
天体望遠鏡博物館では、定期的にこのような天体観望会を行ってます。(次回は2018年8月4日)
スタッフさんが天体望遠鏡の覗き方、
星や夜空の説明をわかりやすく教えてくれて、
レンズ越しに宇宙を覗いてみてワクワクできる時間!
気になる方は次回の観望会に、ぜひ参加して体験してみてくださいね!
天体観望会など天体望遠鏡博物館のイベントはこちらでチェック!
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【天体望遠鏡博物館開館2周年記念セミナー&天体観望会】※終了
開催日時/2018年7月21日(土)16:00〜21:00
場所/天体望遠鏡博物館、および体育館
対象/小学生以上
定員/120名
参加費/300円(学生児童は無料)
詳しくは天体望遠鏡博物館ホームページをご覧ください→ http://www.telescope-museum.com/post-6414/