人間の生活を支える「衣・食・住」。
その中の一つ「衣服」について、このお芝居でじっくり考えてみませんか？
劇団プチミュージカル2019年の新作
「あなたが一番似合う場所」
いよいよこの週末初公演！
なぜ人間は服を着るのか？
その色や形にはどんな意味があるのか？
服を選び、着る楽しみを改めて発見しながらファッショナブルな面もしっかり楽しめる新作！
さぬき市津田町鶴羽の稽古場を覗いて、見どころをお聞きしてきました♪
「劇団プチミュージカル」はさぬき市津田を拠点に活動するミュージカル劇団。
役者さんは未就学児から80代と幅広く、親子で参加しているという方も多いのが特徴。
また、子どもの頃に参加していたけど、大人になってスタッフとして戻ってきたという方もいらっしゃいます。
そんな劇団プチミュージカルの公演も今年で62回目。
1年ごとに高松と三木町で公演が行われますが
今年度の初回公演はいよいよこの週末！
「第62回公演 あなたが一番似合う場所」
2019年12月22日（日）
高松市「レクザムホール」にて公演となります！
今年はどんなお芝居になっているのか。
ワクワクしながら「劇団プチミュージカル」の稽古場、さぬき市津田町鶴羽の体育館を覗いてみました。
底冷えする体育館での公演前練習。
ほとんどの大道具は作り終え、通し練習も行う時期。
シーンごとに細かい動きの確認を行っていました。
いつもと違うのは、体育館のあちこちに布・服があること！！
ハンガーラックにかけられたワンピースやカットソー。
そして古着の山！
今年の公演は「服」をテーマにしたものというのがよくわかります。
（写真手前：劇団プチミュージカル 脚本・音楽担当 白川恵介さん）
「プチミュージカルでは衣食住の『食』と『住』を手がけた作品はありますが、『衣』を取り上げるのは初めて。
テレビでお孫さんのためにジャケットをリフォームする東北地方のおじいさんを見かけて
ファストファッションが主流になる中、そういった世界があることに驚きました。
今こそ服のあり方をお芝居で描けたらと思い、7年かけて出来上がった作品です。」
普段のニュースや出会った人からテーマを見つけ、とことん取材を行って脚本を仕上げる白川さん。
今回のテーマが「服」と決まってから、ブティック・古着屋さん・リメイクショップなど、様々なお店に足を運んでお話を聞いたのだそう。
さらに旅先でミシンを出して目の前の人のために服を作る『旅する服屋』さんに出会い、
「この人をモデルにしたドラマを作ろう！」
と思ったのだとか。
そうして出来上がった作品が今年の新作『私に一番似合う場所』です。
主人公は2人の女の子。
1人は八百屋に生まれた引っ込み思案な「茜（あかね）」。
「茜（あかね）」はその性格からも地味な色の服を着ていますが、
野菜から染物をしている八百屋の両親は「茜という色は元気をくれる素敵な色」だと教えてくれます。
もう1人はお母さんがパリコレのデザイナーだったという「千夏（ちなつ）」。
二色型色覚を持つ千夏は赤色が見えにくく、友達が見ている「赤」と自分が見えている「赤」が違うことにコンプレックスを感じます。
そんな千夏にしかできないデザインがあると『旅する服屋』さんが教えてくれます。
（写真：劇団プチミュージカル 白川恵介さん）
「二色型色覚は赤と緑が見えにくく、青と黄色はよくわかるという特徴を持っています。
哺乳類は以前はみんな二色型色覚でしたが、いまでは三色型色覚を獲得しています。
それは熟した果物を見分けるため、赤を強く認識するよう順応した結果と言われています。
ただ二色型の頃に持っていた明暗輪郭を捉える力は衰え、暗いところが見えづらくなったのです。
二色型には二色型の意味があり、その人にしか感じられない繊細な景色や形があることを劇中で描いているのも今回のポイントの一つです。」
自分のことに悩み苦しみ自分の居場所がわからなくなる千夏と茜。
「服」や「旅する服屋」さんとの出会いを通じて前向きになっていく2人の姿は一番の見どころです！
もう一つの見どころは「ファッションショー」！
公演数が多く、舞台セットも様々作りこなしてきた「劇団プチミュージカル」ですが
「ファッションショー」を劇中で行うのは初めて！
舞台も客席まで迫り出し、8mものランウェイを作るのだそう。
これはベテランの大道具さんたちも本番になるまでどうなるかわからないというドキドキのセッティング！
劇団員たちも、実際にモデル経験のある劇団員より歩き方・体の重心・立ち方の指導をとことん受けて、キャットウォークを練習。
ファッションショーの歩き方は「服をいかに良く見せるか」がポイント。
普段使わない筋肉をしっかり使って、骨盤を前に、内腿を引き締めて歩きます。
モデルならではの姿勢を保つためにヒールを履いて練習しますが、履きなれない子どもたちには難しいそう。
そんな中しっかりとポーズを決めて歩く凛とした姿を見ると、思わず見とれてしまいます。
しかも着る服は「旅する服屋」さんによって行われた親子ワークショップで作ったもの！
どんな服で登場するのか本当にワクワク♪
さらにファッションショーの音楽も出来上がった服をみて白川さんが制作したそう。
おかげで今回劇中で使用する楽曲数は30曲以上にのぼるのだとか！
毎回オリジナルのミュージカル音楽が見どころの一つでもある「劇団プチミュージカル」ですが
ファッションショーでは音楽、舞台、芝居のマッチングを楽しめますよ！
主人公の2人にインタビュー！
「劇団プチミュージカル」では、その年の小学6年生が主人公級の役を演じます。
今年の6年生はこのお2人！
池原茜役の朝田笑愛さん（写真左）、白鳥千夏役の渡邉知那美さん（写真右）です。
今回の「あなたが一番似合う場所」の好きなシーンをお聞きしてみました♪
（池原茜役：朝田笑愛さん）
「普段はぐいぐいいくタイプなので、茜のような引っ込み思案な役を演じるのはとても難しいです。
でもそんな茜がどんどん変わって、ファッションショーでは前を向く姿勢になっているのがとても好きです。」
（白鳥千夏役：渡邉知那美さん）
「見えない色があることで友人との違いを感じて、その場から逃げ出すシーンがあるんです。
自分が他人とは違うと気づいた時のセリフや、千夏がいなくなったときにみんなが探してくれたり、言葉をかけてくれるシーンがとても好きです。」
2人のおすすめの見どころでもあるファッションショーで着る服もお聞きしてみると、
千夏は青と黄色を挿し色に使った黒ベースのパンツスタイル、
茜は赤をベースにしたスカートで登場する予定だそう。
様々な試練や悩みを超えて着る2人の服が、彼女たちにとって「一番似合う服」であるのだと
ストーリーを追っていくとよ〜くわかりますのでお楽しみに♪
やっぱりここもみて欲しい！「劇団プチミュージカル」の大道具小道具
ミュージカルの脇役とはいえ、しっかりといい味を出しているのが「劇団プチミュージカル」の大道具小道具たち。
ベテランの劇団員さんがストーリーに合わせてデザインし、手作りしています。
近づいて見るとその細やかさにビックリ！
こちらは主人公の1人、茜ちゃんのおうちの八百屋さんのセット。
アスパラやナスなどの野菜は1つ1つ手作り、壁に描かれた点描も全て手書き！
神社のシーンで使われる鳥居も小さな祠も全て手作りー！！
神社らしい色合いも全て手塗りしたもの。
そして今回一番苦労した大道具はこちら！！
「旅する服屋」さんが実際に全国を回っているオレンジ色のトラックがちゃんと再現されています！
実はこのトラック…
ドアが横開きして、中からミシンが出てくるほか、
バックして登場するシーンではバックライトが点灯するんですよ〜〜！
しかも車体もタイヤも木製！！！
中古のタイヤで済まさないところがさすがの「劇団プチミュージカル」！！
さらに「旅する服屋」さんのミシンも軽トラックも全部木で作っちゃったのだとか〜〜！
「劇団プチミュージカル」に作れないものはない〜〜！！笑
最初に出会った時から達人揃いと感じていましたが、ここまでのものを作られる人たちがこんなに身近にいることに毎回驚かされます！
大道具小道具は公演では遠くから眺めることになりますが、ぜひ注目してみてくださいね♪
今年も稽古場を覗かせてもらい、音楽を聞き、ダンスを眺めているうちに本番がますます楽しみになりました！
毎年劇中の曲で涙腺がゆるんでしまう白川さん作のオリジナル音楽も必聴！
そして次の日から手に取りたくなる服が変わるかもしれない、「服」再発見のミュージカル。
お子さんの観劇も可能ですので、ぜひ親子でも足を運んでみてくださいね。
現在チケット発売中です！
↓
劇団プチミュージカル第62回公演
「あなたが一番似合う場所」
公演日時／
2019年12月22日（日）レクザムホール（大ホール） 17：00開場、17：30開演
2020年2月9日（日）三木町文化交流プラザ（メタホール） 17：00開場、17：30開演
チケット料金／全席自由、大人子ども同額 前売り1800円、当日2000円、ペア3000円（前売りのみ）
チケット発売／ローソンチケット（Lコード61573）、劇団事務局
お問い合わせ／0879-42-3567（さぬき市津田町津田公園通り中川建材店内）
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