春は鰆にイカナゴ、これからはシラス、夏はマナガツオにマダコ…
瀬戸内に住んでいると美味しい旬の魚が食べられることを幸せに感じますが、
より多くの魚が海で大きく育つよう、
彼らの幼少期を見守る達人がさぬき市小田にいらっしゃいます。
そんな達人のもとで今年もヒラメの稚魚放流が行われたと聞いて、
さぬき市小田、小田漁港隣にある
「香川県クルマエビ等大規模中間育成施設」に行って来ました!
今年は26万匹のヒラメたちがここから海に旅立ちましたよ〜!
さぬき市小田、小田漁港にやって来ました。
大串から東にぐるりと沿岸沿いに回ったところに位置する「小田」は、港町として漁業が盛んだったまち。
高齢化・過疎化が進みながらも、新規就農や新移住地を求めてやってくる人も絶えない場所です。
小田漁港は釣りスポットとしてもなかなか人気で、土日になると多くの方が糸を垂らしにやって来ます。
そのすぐ隣にあるのが
「香川県クルマエビ等大規模中間育成施設」。
過去にこのブログでもこの施設のご紹介をしたことがありますが、
ここは平成7年にできた香川県の水産施設。
卵から孵化した稚魚たちは非常に弱く、大きくなる前に他の魚に食べられたり病気になることも多々。
そんな稚魚たちを海で生きられるくらいまで育てる「魚の保育園」の役割を担うのがここなのです。
敷地内には球場サイズの四角いプールが3つ、ドーン!
何も入っていないプールは砂地で、砂を洗い、まるで枯山水のようにならされています。
ここが「鰆」や「クルマエビ」の子どもたちがすくすくと育つ場所です。
こちらのプールは…
水が抜かれた形跡があり、真ん中に水たまりが。
実はこの日、プールで育てていた「ヒラメ」を海に放流したばかり!
水たまりを覗いてみると…
いるいる〜〜〜!
ヒラメの子どもたち〜〜〜!
ちっさ!!!
ちっさくてもヒラメの姿!!!
ちゃんと左側に目があります。(笑)
ヒラメの裏側は白い…
(写真:3センチほどのヒラメの稚魚をプールに入れる様子)
これらのヒラメたちは1ヶ月ほど前に
高松市屋島の水産試験場から運ばれて来ました。
その数なんと44万匹!!!
最初は3センチほどだったヒラメたちも
この1ヶ月で7cmほどに成長!!
大きくなったねえ…。
最終的に放流できたヒラメを数えてみると、26万匹ほどに。
稚魚たちはみんながみんな生きられるものではなく
途中で死んでしまう子たちもいるのだとか。
(写真:旧小田小学校の子どもたちの放流風景)
毎年この時期には地元の小学生たちがヒラメを海に放流したり
プールの水たまりでヒラメの稚魚を見学する姿も見られました。
今年は新型コロナウイルスの影響で子どもたちを呼ぶことができなかったのだそうです。
小田小学校が閉校した年の放流の様子 → ヒラメの稚魚放流@さぬき市小田
というわけで、微力ながら水たまりに残ったヒラメたちを救出する作業をさせてもらいました!!
砂に潜るヒラメたち。
網で掬うだけではなかなかうまくとれません。
最終的には砂の中に手を入れて、ヌルリとするもの、生暖かいものを探す事に。
「これだ!」と感じたらゲット!!!
こんなに小さいのに、生きている温かさが指から伝わり感動…
大人げなく夢中になって捕まえること2時間…
最終的にこれだけのヒラメたちを発見しましたーーーー!
よし! 海に帰ろう!!
バケツに入れて、防波堤から小田の海に放流。
自然の中でうまく生きて帰ってきてね〜〜〜!!
この施設では間も無く「クルマエビ」の子どもたちが到着。
餌やり、プールに潜っての体調管理や掃除をしながら夏頃までしっかりと育てて、海に放流するそうです。
あなたがこれから食べる瀬戸内の鰆やヒラメ、クルマエビは、もしかしたらここの出身かも?
養殖の達人に感謝して、これからも美味しくいただきましょう〜!
小田漁港に釣りに来た際には、
隣のこの施設もチラッと覗いてみてくださいね。
香川県クルマエビ等大規模中間育成施設
場所/香川県さぬき市小田【地図】
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