さぬき市の初夏の風景といえば「麦畑」もその一つ。
5月末になると志度から津田へ抜ける国道沿いでは麦を刈り取る風景が見られます。
さぬき市の米麦農家「かべっこ」さんでも麦の収穫中。
「かべっこ」さんといえば、食物繊維たっぷりの「もち麦」!
今年は初めて「もち麦」の収穫にお邪魔させてもらいました〜!
「もち麦」ならではの紫色の穂に出会いましたよ♪
国道11号線沿い、志度から津田に抜ける間にあるさぬき市鴨部地区にやってきました。
山の裾まで広がる田んぼではお米と麦が育てられていますが、
5月に訪れると「金色の麦畑」が楽しめます。
美しく色づいた麦穂と青空は最高の景色。
そんな鴨部地区の米麦農家「かべっこ」さんでは、
少し変わった紫色の穂の麦を育てています。
実はこれが「もち麦」。

麦の種類でいうと「もち性の大麦」にあたる「もち麦」。
小麦と比べても食物繊維が非常に多く、栄養価が高いのが特徴で
食べ続けることでコレステロール値、血糖値が下がったという声もあり、
今大人気の食材です。
「かべっこ」さんでは10年ほど前に「もち麦」栽培をスタート。
寒い冬の時期に種を蒔き、5月中に収穫を行います。
実際に麦刈りの様子を見せてもらえるということで
さぬき市内の「かべっこ」さんのもち麦畑に行ってきました!
鴨部から少し車を走らせ、
すぐ向こうに瀬戸内海を望む田んぼにやってきました。
田んぼの真ん中には謎の黒い旗。
実はこれ、海からやってくるカモ避けの糸を張る中心柱。
ここから田んぼの端っこへ放射状に糸を張り、
カモがもち麦の若い芽を食べてしまわないように防いでいるのだそう。
もち麦はカモにとってもご馳走なのですね〜!
見た目は普通の麦畑のようですが、近づいてみると…
穂と茎が紫色!!!
茎の中も赤紫色!!
これこそがもち麦の特徴である、アントシアニンの色合い。
実はこれでも色が薄い方で、収穫時期より少し前の段階の方が紫色が濃いそう。
こちらは「かべっこ」の六車亜弥さんが撮影された、収穫1〜2週間前の写真。
全身紫〜〜〜!
新麦となって発売されてからも粒のひとつひとつが紫色っぽいのは、このアントシアニンが含まれているからなのですね〜。
さて、「かべっこ」さんのもち麦もこの畑で今年の収穫が終了。
コンバインで刈り取りを行います。
あっという間にもち麦が刈り取られ〜
たくさんの新麦が穫れました〜〜!!
収穫したもち麦は一度愛媛県に送って精麦してもらうため
新麦として私たちが食べられるようになるのは、今年の7月ごろ。
「かべっこ」さんのこのパッケージを見たら、もち麦畑を思い出してくださいね。
ちなみに収穫した後の田んぼはどうするのか聞いてみると、
動物の飼料にするためのとうもろこしやソルガムという穀物を育てるのだそう。
実はこの取り組みも牧場、飼料屋さんと農畜連携しているからこそのもの。
牧場で牛さんが出した堆肥をかべっこの田んぼに入れ、
そこで育った穀物を飼料屋さんに渡して飼料にしてもらい、
その飼料を牧場の牛さんが食べます。
牧場にとっては廃棄物となる堆肥が減り、
飼料屋さんも地元で育てられた顔の見える材料を購入できます。
かべっこにとっては堆肥で元気になった田んぼでもち麦が育つといういいことが。
私たちにとっても美味しいもち麦を食べることにつながるので、嬉しい連携です!
さて、今年の春は例年と違い、新型コロナウイルスの影響が社会に大きく出ていましたが、
かべっこさんの麦育てはどうだったのでしょうか?
(写真左:「農業工房かべっこ」六車拓哉さん)
「コロナ禍でも農家はいつも通り。
麦刈りや田植えを済ませて、次の実りに向けての準備を進めていました。
もち麦ははだか麦やお米よりも育てるのも難しく、収量も少ないのですが、
今年も無事できましたので、ぜひ食べて元気になってくださいね!」
(写真右:「農業工房かべっこ」六車亜弥さん)
「『かべっこのもち麦が美味しいから好き』『かべっこのもち麦が食べたい』、と言ってくれるみなさんのために毎年作り続けています。
他の雑穀よりも食べやすいと言われる方も多いので、免疫力アップにもち麦を取り入れてみてくださいね。」
もち麦は普段お米を炊くときに、1合につき大さじ1〜2ほど混ぜるだけで美味しく食べることができます。
まだ食べたことがないという方も、今年は「もち麦生活」を始めてみませんか??
「かべっこ」のもち麦は以下の店舗で購入できます。(現在も昨年収穫したものを販売中)
【香川県下の販売箇所】
・かなたまキッチン(さぬき市大川町)
・harusora(さぬき市志度)
・こんちゃんち(東かがわ市)
・溝口食糧(高松市多賀町)
・八百屋ひとみデリカ&キッチン(高松市田町商店街内)
・Sanukis(高松市今新町)
・フィンズヨガスタジオ(高松市楠上町、多肥下町)
・THE FARM(高松市)
・暮らしの森(三豊市)
【香川県外】
・まなべ商店(愛媛県)
・kruh(高知県)
・RBFM+(兵庫県)
・せとうち旬菜館(東京都)
■過去にブログで紹介した「かべっこ」さんが教えてくれるもち麦レシピはこちら!

野菜ソムリエの池田ひとみさんが主宰の「地讃知shok」とコラボで行っている「かべっこの田植え、稲刈りイベント」。
今年の田植えは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開催できませんでしたが、
秋には田植えイベントを予定しているとのこと。
(上の写真は今年5月にいつもの田んぼにかべっこさんたちが手植えした稲の様子。6月上旬ごろ。)
自分でカマと稲穂を握って行う稲刈りは子どもたちも夢中に!
未体験の方はぜひ参加を!
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