11月上旬、豊かなさぬき市の海「津田ふるさと海岸」にて
クロメバルの放流事業が行われました!
参加したのは「津田こども園」の5歳児クラスのみなさん。
元気いっぱいにメバルたちをふるさとの海へ放してあげました。
このイベントを提案されたのは、魚が住む家となる「魚礁」の設置事業を請け負ったさぬき市の企業さん。
放流事業に込められた地元企業や漁業組合のみなさんの想いをお聞きしてきました!
さぬき市津田町、津田の松原の東隣にある海岸「津田ふるさと海岸」にやってきました。
津田の松原ほどメジャーではない場所ですが、1kmに伸びる海岸線はとても穏やかで、
海水浴や釣り、ちょっとのんびりと海を眺めに訪れる方が多いところ。
2020年11月6日には「津田ふるさと海岸」で稚魚放流体験が行われました。
参加されたのはこの場所からほど近いところにある「津田こども園」5歳児のみなさん。
普段からお魚を食べてる!と元気よく手を挙げてくれた子どもたちです。
この稚魚放流体験を企画されたのは、香川県農政水産部水産課より魚礁(魚の住まい)設置事業を請け負ったさぬき市の企業さん。
普段は大きいユンボやダンプカーを動かしたりして道路や川の工事を行なっている会社ですが
地元の水産に関する仕事を受けたのは初めてとのこと。
現在津田町鶴羽で魚のアパートを15個製造中で、その大きさは1個3.4m×3.4m。
その上に2m角の鉄製のカゴを起き、香川の牡蠣殻を入れて海に沈めるのだそう。
すると年数が経つごとに牡蠣殻に魚の餌となる海藻などがくっつき、
魚が寄り合い、住みあうアパートになるのだそう。
魚のアパートは出来次第、津田沖の北山周辺に配置されるのだとか。
海の中にそんな世界があったなんて、初めて知りました!
地元企業さんが今年初めて香川の水産に関する仕事を受けたことをきっかけに、
「地域に貢献したい」と津田町漁業協同組合に稚魚放流を提案。
グラウンドの整地を手がけた「津田こども園」のみんなと放流できるのを楽しみに当日を迎えられました!
津田町漁業組合の宇山組合長も
「年に何回かは稚魚放流イベントはあるけれど、企業さんが提案してくれるのは初めて。
子どもの頃から魚に触れてくれることで魚を食べる機会も増えるんです。」
と嬉しそうでした。
大きな水槽を泳ぐクロメバルをバケツに入れてもらい、
頑張って波打ち際まで運びます!
お、重たそう〜〜!!
「かわいい〜〜!」
「ぬるぬるする!!」
と途中観察タイムに入る子どもたちも。
よいしょ、よいしょ。
頑張って運んだ先に、企業の社員さんたちが待っていてくれています!
バケツをひっくり返して海にメバルを放します!
「いってらっしゃ〜い!!」
なかなか波に乗れず、砂浜でジタバタするメバルたちも優しく手で海へ送り出していました。
何度も放流を繰り返すうちにメバルに慣れて、触れられるようになる子も。
普段なかなか感じられない魚の動きや感触が彼らには新鮮なようで、
声を出してはしゃぐシーンが見られました。
初めての海、自由な世界へ。
クロメバルたちはしばらく波打ち際でスイスイと泳いでから沖へと進んでいきました〜〜!!
魚のアパートが沈んだら、そこに帰ってくるんだよ〜〜!
何匹が子どもたちと再会できるのか、楽しみです。
子どもたちと一緒に、こう行った放流体験ができたことが一番良かったと地元企業さんも感無量の様子。
12月には「津田こども園」の3歳〜5歳児に魚のアパートのコンクリート部分に絵を描いてもらうのだそう。
海離れ・魚離れが進む現代ですが、自分たちの思い出が海にリンクすることで、
海で長く遊び、親しんでもらえる未来を作れるのだなと感じました。
あなたも津田の海に遊びにきた時には、
海の底に沈む魚のアパートに魚たちが賑やかに同居する世界を思い描いてみてくださいね。