写真の世界を楽しむ達人たちの写真展が今年もスタートしています。
「第23回SIC&福家壽義写真展」
2022年6月5日(日)まで
「21世紀館さんがわ」にて開催中。
富士山を20年撮り続けた福家さんの作品を中心に、今回も私たちの知らない風景がたくさん。
旅する気持ちで覗いてほしい写真展です。
さぬき市寒川町、さぬき市民病院横にある展示施設「21世紀館さんがわ」にやってきました。
こちらでは5月31日から、さぬき市を中心に活動する元気な写真家たちの「第23回SIC&福家壽義写真展」が開催されています。
中に入ってみると、平日にもかかわらず多くの方が写真を楽しみに来られていました!
さぬき市造田公民館で毎週活動を行なっている「SIC(さぬきインターネットクラブ)」。
今回は7名のメンバーが撮影した57点の作品が展示されています。
部長であり、さぬき市の写真の達人でもある柏原宏さんに解説いただきつつ、会場を歩くことに。
まずは今回スポットライトを浴びる達人、福家壽義さんのお写真を。
ベテランのカメラマンでもある福家さんは、奥様と一緒に旅した先の風景を捉えた写真の中から27点を展示。
柏原さんとは三木町の山頂で朝霧を撮影するために長時間張り込んだ仲なのだそう。
会場入ってすぐの福家さんの作品『光の舞(上記写真)』は、さぬき市津田の海の風景。
潮が引いたときにだけ現れる島を太陽の光と共に捉えています。
こんな時間、こんな場所が、よく行く津田湾にあるなんて!
さらに会場奥には福家さんの個展ブースが。
これぞ福家さんと言える作品があるよ、と中に入ってみると…
そこには福家さんが20年間フィルムカメラで捉え続けた富士山の写真がたくさん。
デジタルカメラでは表現できない深い色合いも、フィルムならばこのように再現できるのだそう。
富士山に雲がかかっている姿もいくつかありましたが、ふんわりと被った帽子を脱いでいるかのようなこの写真は私のお気に入りに。
ワゴン車で寝泊まりし、朝焼け・夕焼けの撮影をしていたという福家さんの話を聞いて、天体望遠鏡で自分だけの彗星を見つけようと奮闘する人を思い出しました。
来るべき一瞬のためにじりじりと待つ。
そんな姿を思い浮かべながら、眺めてみてはいかがでしょうか?
そして「SIC」会員のみなさんの写真にも一期一会の風景が。
こちらは柏原宏さんが徳島県美村が丘からの風景を撮影した『夜明』。
夕暮れが信じられないほどファンタジックな色合いに染まる時がありますが、そのグラデーションと街の灯りがマッチした素敵な作品。
身近な場所では、さぬき市野外音楽広場テアトロンも。
2枚目はどこから撮影した風景なのか、わかりますか?
こういったスポットを探し出すのも柏原さんの得意分野。
里山ボランティアをされていただこともあり、山からの景色を誰よりも知る達人ならではの作品です。
朝靄の中に浮かぶ人影と鳥の群れを捉えた村尾彰さんの『水の恵み 楽園』はまるで印象派の絵画のよう。
村尾さんは今回『水の恵み』シリーズで4作品を出されていますが、いずれも自然豊かな海外の風景に見えます。
しかし撮影場所はどれも高松市西植田と聞いてびっくり!
紅葉と瓦屋根のコントラストがたまらない後藤多美子さんの『秋模様』。
瓦が幾何学模様に見え、それをふわり包み込む紅葉の枝振りがたまりません。
こちらは柴田好政さん、玲子さんご夫妻の作品。
ご夫婦でカメラを握っていても、その目に映るものは違うことがよくわかります。
奥様の柴田玲子さんの作品『光のファンタジー』は栗林公園のライトアップ時に撮影されたもの。
ガラスを通した灯りの世界に見惚れてしまいます。
デザインされた絵画かと驚いた藤原夏子さんの『魔法界のドア』。
まじまじと見つめた結果、「さぬきこどもの国」のガラス壁に映る夕日を撮影したとわかって驚き!
藤原さんは「SIC」のメンバー曰く『草むらに入ったら1時間は出てこない』という人物。
彼女が足元に広がる雫の世界をマクロレンズで捉えた様子を今回も楽しむことができます。
途中、さぬき市大山市長も来場されて、「SIC」のみなさんと談笑しつつの鑑賞会に。
今回も7人の写真家それぞれのお人柄や好きなものが伝わる、親近感を感じる写真展でした。
また、自分なら足を運ばない世界へ一瞬で飛んでいけるようなお楽しみもあります。
あなたもお気に入りを見つけに、「第23回SIC&福家壽義写真展」へ足を運んでみませんか?
第23回 SIC&福家壽義写真展
会場/21世紀館さんがわ【地図】
開催期間/2022年5月31日(火)〜6月5日(日)
開場時間/9:00〜17:00、最終日は9:00〜16:00
お問合せ先/0879-43-0780(21世紀館さんがわ)
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