津田の海で魚に触って遊んで、海を見ながら食べて・笑って。
いつもより海との距離が近くなるイベント
10月8日(土)「津田港わくわくフェスティバル」が開催されました。
漁師さんなどの魚に関わるお仕事のみなさんも小さいお子さんも大人たちも。
潮風を浴びながら、じっくりと海辺の時間を楽しむ休日。
その様子をじっくりご紹介します!
「津田港わくわくフェスティバル」は、今年夏に発足した「津田港わくわくプロジェクト」主催のイベント。
『さぬき市の津田の港に「賑わい」を作り、わくわくする場所にしよう!』というコンセプトを掲げ、津田の漁業の中心地となる津田港を会場に、地元の魚や海、漁師さんとふれあう体験が企画されました。
普段とは違う津田港が見られるかも!と期待し、10月8日(土)会場へ足を運んできました!
国道11号線から津田港に入ってくると、そこは穏やかな漁港の風景。
この場所から定置網漁・たこつぼ漁・シラス漁の船が出ています。
イベントの日は午後から雨予報とあって、すこし曇り気味。
その分過ごしやすい秋らしい気温の中、海へとレッツゴ〜〜!!

会場のある安岐水産の方へと歩いて行くと…
途中にある津田漁協の倉庫で何やら人だかりが。
「津田港の活魚あります」!!
ピチピチとれたての津田の魚がここに?!
早速中へ〜!!!
いますいます!! 水槽には津田の漁師さんが朝水揚げしたばかりのお魚が!
活魚料理店の水槽で見たことあるやつばかりで、つい『美味しそう』という言葉が…
本日のラインナップはこちら!
ツバス・ワタリガニ・ハモ・カワハギ・カンパチ・マダイ・タコなどなど
漁港ならではの「まるごと一匹ちょうだい!」ができちゃいます。
オーダーが入ったら、移住漁師ウエちゃんがその場で水揚げして活き締めに!
その姿がなんともカッコよし!!
※漁師ウエちゃんについてはこちら→消防士から漁師に! 移住者漁師ウエちゃんインタビュー@津田
安岐水産さんが3枚おろしまで加工してくれるとのことで、大きな魚もバンバン売れていました!
新鮮な上、下処理もプロがしてくれるなんて最高です♪
そんなウエちゃんおすすめのお魚は「コノシロ」。
小さくて細い骨がたくさんある魚ですが「酢締めにすると美味しいんですよ〜」とウエちゃん。
普段、漁師さんとこうやっておすすめのお魚や料理のお話を直接できないだけにワクワク。
みなさんいろいろ質問しながらお買い物を楽しんでいました。
そんな漁師さんとじっくり触れ合えるもう一つのイベント「漁船クルーズ」も人気でした。
目の前の海を津田の漁師さんの船に乗ってゆったりと巡るガイド付きツアー。
津田の松原を海から眺めたり、ドルフィンセンターやその向こうにある無人島「名古島」まで行ってみたり。
途中で大漁旗を持って写真を撮る時間もあったようです♪

さて津田漁協を出てメイン会場である安岐水産・津田ふるさと海岸へ来てみました。
さぬき市を中心としたこだわりの出店者が並ぶマルシェがお出迎え〜。
その向こうでは10時のイベントスタートと同時に開会式も開かれていました。
香川ならではのおさかなキャラ、香川の県魚ハマチをモチーフにした「はまうみくん」も!!
写真を撮ったり、ハグしたり。
子どもたちに大人気でしたよ〜!!
ここで一際賑わっていたのが「キジハタ(アコウ)の稚魚放流」。
今年6月ごろに生まれ、香川県で4ヶ月間育てられ5〜6cmほどに成長したキジハタたちを海に放します。
とっても姿が美しく美味しいので、昔から高級魚としてもお馴染みで、捨てるところがないと言われるほどだそう!
豆知識として『キジハタは最初はみんなメスだけど体長が30cmを超えるほどになると一部がオスに性転換する』と聞いてびっくり〜!!
キジハタたちが子どもたちの手でいよいよ大海原へと旅立ちます!
ゆっくりと、少しずつ。
子どもたちはとっても丁寧にキジハタを放していました。
水溜りに留まっていたキジハタを誘導してあげる子どもたちも。
稚魚に会う機会もなかなかないため、みんなその様子をじっくりと眺めていました。
つられてキジハタの顔を見てみると…手のひらよりも小さいのに顔がしっかりアコウでした。笑
パワフルに泳ぎながら…海へとしゅっぱーつ!!!
このキジハタたちは1年後に15cm、3〜4年後には25cmほどに成長し、市場に並ぶようになります。
大きくなって帰ってきてね〜〜!!!
子どもたちに人気といえば、その隣にあった「おさかなタッチプール」も!
水槽の中には、マダイ・ウニ・ヒトデ・カニ・タコ・ハマチ・カワハギ・ヤドカリなど身近な生き物がたくさん!
取ったど〜〜〜〜!!!
「ハマチ」もつかみ取りしちゃうぜえ〜〜!
他の魚よりも粋のいいハマチは手づかみすると派手に跳ねて水浸しに〜〜!!
津田の海にも普通にいる「ウニ」。
生きているウニを見るのは初めてという子や恐る恐る触ろうとする子も。
香川県水産課の方がいろんな魚のことを教えてくれてたり、魚を実際に触りやすいようにアドバイスしてくれていました。
タコも持ってみて〜!と言われた男の子、あまりにヌルヌルしていてびっくり!!
というわけで香川県水産課の方から教えてもらった面白いカニをご紹介!!
貝のように見えますが、実はコレ、貝を背負った「ヘイケガニ」というカニ。
身を隠すために水槽の中では貝を被っているのだそう。
自然界ではなかなか見られない姿ですが、水槽に入れた時にこのような貝背負いをしちゃうそう。
ヤドカリなら背中に背負うのはわかるのだけど、なぜカニも背負うことができちゃうのか?
それは「ヘイケガニ」は背中に何かを背負えるように、上向きについている小さい足があるから!!
これにはびっくり!!
ちなみに1185年の壇ノ浦の源平合戦で滅んだ平家の亡霊がカニに化して「ヘイケガニ」になったという伝説もあるそう。
こちらはヘイケガニの仲間「キメンガニ」。
お名前の通り、顔が鬼やちょっと怒った人の顔にも見えて面白い!!
こんなカニが瀬戸内海にいるとは、大人の自分も初めて知ってワクワクしました。

会場には10台ほどのキッチンカーブースやマルシェブースがあり、お昼頃には多くのお客さんで賑わっていました。
普段この場所はサビキ釣りの方でいっぱいなので、なかなかに非日常の風景。
しかし漁港で海を見ながら食べるごはんは美味しい〜〜!!
そんな中、地元のお魚を使ったオリジナル料理を販売していたのがこちら!
香川大学瀬戸内地域プロジェクトの「さぬき班」&「観音寺班」&「ねこ海レストラン(旧Cumi Umi)」&「おーしゃん食堂」。
今年6月に第1弾のコラボメニューとして、さぬき市・観音寺市で獲れる魚を使った海鮮丼を開発し、販売していました。
その第2弾として今回は「讃岐 がっちゃんこ鍋(1杯500円)」が登場!
手軽なワンコインお鍋で、お魚もお野菜もしっかり入っている塩ちゃんこ鍋。
味のベースは魚のダシと塩麹。
具材にはさぬき市の讃岐でんぶく・塩麴、観音寺市の鯛・えび天、三木町のキクラゲ「さぬきくらげ」が入っていてボリューミー!
う〜ん、海のエキスたっぷりのスープが美味しい!
塩麹のおかげでまろやかな後味。
そして讃岐でんぶくや鯛がゴロゴロと入っていて贅沢〜〜!
ふぐなどの白身魚がレタスに合うのも意外な発見で、今度鍋に入れてみよう!と思いました。
海鮮系の鍋を食べたくても味付けや具材に迷うこと多々。
「讃岐 がっちゃんこ鍋」なら子どもも大人も食べやすい味わいで、魚もたくさん食べられますよ〜。
このイベントをきっかけに販売がスタートするこのお鍋。
さぬき市では10月29日「すなはまフェスティバル2022」のマルシェ・10月30日〜11月27日「ねこ海レストラン」にて販売。
観音寺市では10月29日・11月1日〜11月30日「おーしゃん食堂」にて販売されます。
後日、「讃岐 がっちゃんこ鍋」の開発にも関わっている、あそたつ学生ライターのやまなつが開発秘話を紹介してくれます!
ぜひそちらもご覧になって、味わってみてくださいね♪
さて他のブースも覗いてみましょう♪
こちらは同じ津田町にある「日本ドルフィンセンター」さん。
お客さんに人気のイルカの『木ーホルダーづくり』やグッズの販売をされていました。
最新グッズの中でもスタッフ一押しなのがこちらの「ドルフィンヒーローノート」。
ドルフィントレーナーさんと一緒に制作したもので、イルカのことがクイズ形式やポイントごとに書かれています。
イルカの目や耳、イルカの出す音や呼吸などの体の仕組み、イルカが飼育されている海のその他の生き物、ゴミの問題などを同時に学ぶことができ、イルカを知ることは海を知ることなのだと教えてくれる貴重な一冊。
10月22日・23日・29日・30日には「ドルフィンヒーローノート」を使ったイベントもありますので、詳しくは「日本ドルフィンセンター」さんのHPでチェックを!
こちらは津田町に製造工場を設けている「禾(のぎ)」さん。
安心、信用できる食材を選び、アレルギーや食事制限のあるお子さんでも食べられるおやつを作っています。
米糠や野菜を使った米粉のビスケットに、お酒のつまみにも美味しい「おとなの玄米ポリッポリ」のいろんな味わいが並んでいました。
この日は1000円で「禾」さんの人気商品詰め放題をされていましたが、そんなにたくさん詰められるはずは…
と思っていたら、ツワモノいたーーーーーー!!!
この詰め放題、ものすごくお得だということが一眼でわかりました!!笑
これぞお祭り〜〜〜!!!
こちらは津田町に製造工房のあるシフォンケーキ専門店「La soie(ラ・ソワ)」さん。
人気のチョコマーブルや紅茶のシフォンに、秋の新作「さつまいも」が並んでいました。
ふわふわなのにしっとり感もあって、あっという間に食べてしまえる美味しさ。
「クアタラソさぬき津田」さんでも土日限定で販売していますので、シフォンケーキがお好きな方はぜひ手にとってみてくださいね。
安岐水産さんのお魚捌きイベントで料理を教えてくださっていた「出張料理ヨコヨコ」さんはお弁当やスイーツを販売!!
地元のお魚でバーベキューコーナーで塩釜焼きなどを楽しんでいたのは、出店ブースにてPRに来られていた「キリロムグループ」のみなさん。
代表の猪塚さんも久しぶりにさぬき市に帰省されて海を見ながらのランチにほくほく〜!!
グローバルリーダーの輩出を目指し、カンボジアでの工科大学設立や海外でのIT・教育・スタートアップ創出事業を展開している「キリロムグループ」さん。
今後さぬき市に関わるニュースもあるようなので、また後日報告したいと思います♪

さて「津田港わくわくフェスティバル」と同時にハレの日を迎えた場所があります。
それが「ねこ海レストラン」。
安岐水産さんの裏側、津田ふるさと海岸を一望する場所にある青いコンテナショップ「Cumi Umi」が装いも名前も新たにリニューアル!
広いウッドデッキで海を眺めながらごはんが食べられるように!
これは気持ちがいい〜〜!!!
オープン記念として「讃岐でんぶくの具沢山味噌汁」の振る舞いや抽選会も開催されていました。
お味噌汁はふぐのダシがしっかりと効いて美味。
目の前の海と体がつながっていくような感覚に。
「ねこ海レストラン」については別の記事にて詳しくご紹介していますのでこちらをチェック!
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「津田港わくわくフェスティバル」は、土日には1000人もの人が訪れる岡山県の下津井漁港のイベントを開催している丸山さんと、津田町の水産加工会社「安岐水産」さんがコンビを組んで「津田港わくわくプロジェクト」を立ち上げたことからスタート。
岡山出身の丸山さんは生まれた場所が海から遠かったことから海に憧れを持ち、海でなにかできたらと思っていたそう。
下津井漁協の方とご縁ができたことから「下津井わくわくプロジェクト」を立ち上げ、2021年春から下津井漁港でのイベントを開催しています。
(丸山さん)
「津田の海も素晴らしいです。だけど『しかけ』が少ない。
こういう企画も含めて、何かやらないとここには足を運びにくいのではないかと思います。
海って、一般の人にとっては眺めるのは簡単でも、利用したり時間を過ごすことが非常に難しい場所。
ましてや魚は海の中。空気中に生きる人間にとってはふれあう機会も少なくなります。
海で何かやるなら、海と陸の境目をコントロールしている漁協さんと一緒にやっていくのが一番近道。
そこをクリアできれば、海へのハードルは下がっていく。
それを誰かがやらなきゃいけないのだと、下津井のイベントをやって気づいたんです。」
津田でも下津井と同様に地元の漁協との連携が取れたことが実現できた「津田港わくわくフェスティバル」。
今後の展開のイメージもお聞きしてみると…
(「津田港わくわくフェスティバル 丸山さん)
「下津井と津田と2つの拠点ができたので、相互発信して連携していけば、もっと港に来てくれる人が増えます。
特に瀬戸内は日本のみが接している唯一の海。
瀬戸内全域が『日本の宝』だと思ってもらえたら嬉しいし、いろんな瀬戸内の港に行って違いを楽しんでもらいたいですね。
同じ海域なのに、お向かいの港に何があるのかはみなさん意外と知らないものです。
最終的には瀬戸内が1つになって『ONE瀬戸内』としてお互いの良いところを褒め合い、活動できたら最高ですね。」
『わくわく』は1箇所では留まらない。
そんな未来を聞いて、津田の将来がとても楽しみに。
今後も継続的に開催したいイベントだと「安岐水産」の安岐さんからもメッセージが。
次回の開催ではどんな海の楽しさを発見できるのか、楽しみに待ちたいと思います!
第1回津田港わくわくフェスティバル ※終了
開催日時/2022年10月8日(土)10:00〜16:00
会場/津田漁港・安岐水産周辺(香川県さぬき市津田町)【地図】
お問い合わせ先/090-5275-2034(森岡さん)
「津田港わくわくプロジェクト」公式Facebook https://www.facebook.com/groups/758320728551261