先日ご紹介した、この週末開幕のイベント「すなはまフェスティバル」。
10月30日(日)に津田の松原特設ステージにて行われる『世界パフォーマンスステージ』では多国籍な芸能の世界を楽しむことができます。
その中で観られるインドネシア・ジャワ伝統芸能の
ガムラン演奏・影絵芝居の稽古の様子を覗いてきました!
重厚で芸術的なインドネシアの楽器ガムランに、見慣れぬ大きな人形。
これがインドネシアの影絵芝居?!
10月30日の公演がもっと楽しくなる影絵芝居ワヤンのポイントをご紹介します!
さぬき市津田町はちょっと面白いインドネシア芸能の息づくまち。
ジャワやバリへ芸能留学された方が住んでいることから、地元の神社でのジャワ舞踊・バリ舞踊奉納が行われています。
10月29日(土)開幕の「すなはまフェスティバル」でも地元ならではのエンターテイメントとして、
10月30日に行われる「世界パフォーマンスステージ」にて
ジャワ・バリ舞踊とガムランの生演奏が行われます。
9月にはジャワ舞踊・演奏をされるみなさんがステージに向けた稽古を行うと聞き、その様子を見に行ってきました!
稽古場は道の駅津田の松原に面した「津田石清水神社」の参集所。
こちらは隔週日曜の午前中、定期的にジャワガムラングループ「瀬戸カルタ」が練習を行なっている場所でもあります。
だんだん近づくにつれて、アジアンな音色が聞こえてくる…!!
中にお邪魔してみると、ズラリ並ぶガムランの楽器の数々!
いつもの「瀬戸カルタ」のメンバーさんに、本番の日に一緒に出演される「HanaJoss」のローフィット・イブラヒムさん、佐々木宏美さんも関西から駆けつけていらっしゃいました。
津田に住んでいるインドネシアの外国人のみなさんの姿も。
演奏や歌で稽古に参加されていました。
この日練習していたのは10月30日(日)のステージで披露するインドネシアの伝統芸能、影絵芝居ワヤン。
『Arjuna Wiwaha(王子アルジュナの結婚)』という作品で、現地では結婚式の時などに演じられることもあるそう。
舞台は天界。
強い鬼が女神と結婚したくて争いを起こしますが、それに立ち向かおうと神々は地上に降りて、ある王子へ力を与え、鬼を倒そうと試みます。
一度は戦いに敗れて心打ち砕かれる王子ですが、周りの者に慰められ立ち上がり、最終的には鬼を退治して女神と結婚しハッピーエンドに…
影絵といえば日本では影を楽しむもの。
しかしインドネシアでは人形自体を見る側と、映る影を見る側と、影絵台を挟んで2つの見え方を楽しむそう。
なので使用する人形も細かいところまで描かれており、これもひとつの伝統芸術となっているんです!
光を透かすと浮かび上がってくるミリ単位の細工。
この細やかな仕事にただただ感動します!
これは近くで見てほしい〜〜!!
素材もすべて天然。
人形は牛の皮で。人形を立てる軸は牛の骨で作っているのだそう!
次々と人形を出しては動かすローフィット・イブラヒムさん。
ジャワ出身で小さい頃からガムランをやりつつ、同時にワヤンの真似をしながらやり方を身につけていったのだそう。
今では歌も楽器も踊りも人形もできる、日本では数少ない貴重なジャワ伝統芸能アーティストです。
影絵の時はローフィットさんの足元にもご注目!!
人形を動かし語りながら、右足で箱に吊るした金属板を叩いてシンバルのような音を出します。
ワヤンの舞台裏がこんなに大変だとは!!
さて、『Arjuna Wiwaha(王子アルジュナの結婚)』は8つの場面から構成されていますが、その場面に合わせてガムランも演奏していきます。
楽器の種類の数だけ音色もさまざま!!
一番多いのはこのタイプの鉄琴。
簡単そうに見える反面、叩いた鍵盤を都度手で押さえて響きを止める技術も必要なので、実は奥深く難しい…!
ループしていくメロディをずっと聴いていると、インドネシアにトリップした方のような気分に…
釣鐘タイプの楽器は2人で演奏する大掛かりなもの。
お腹の底に響くような音がボオ〜〜〜ンと。
「クンダン」と呼ばれる太鼓は側面の装飾も美しいので必見ですよ〜!
鍋蓋が並んでいるように見える打楽器「ボナン」。
両手でリズムを取りつつ叩くのが結構難しそうでした。
芝居を進める語り・場面を彩る演奏・歌。
言葉がわからなくても人形の美しさとガムランの音に引き寄せられ、見惚れてしまう影絵芝居ワヤン。
楽器の響きもまあるい音なので耳心地も良く、ゆったりとした気分で見ることができました。
とある場面ではリアルな人間も登場!
津田在住、ジャワ舞踊の踊り手でもある大石さんが扮するおじいちゃん!!
芝居の合間で会場を盛り上げるために出てくるそうですので、観覧している人に絡んでいくかも??
「瀬戸カルタ」さんはガムランを始めたばかりの人も多いとお聞きしたのですが、一体感はばっちり!
何よりみなさん、初めて合わせる影絵との稽古も楽しそうでした♪
(「HanaJoss」のローフィット・イブラヒムさん)
「ワヤンはその村の儀式や祓いに使ったり、子供が産まれた時、結婚式の時など人生の門出に披露されるものです。
今回の『すなはまフェスティバル』のステージでは特に子どもたちに観てもらいたいですね。
こんな海外の文化もあるのだと、日本に似ているところもあるのだと気づいてもらいたいです。
とくに今回は屋外なので周りの景色も楽しみながら、のんびり味わってもらいたいと思っています。
本来のワヤンもインドネシアでは庭や村の広場で披露されているものなので、同じ雰囲気を楽しめると思います。」
五感をフルに使って楽しめるインドネシアの総合芸術ワヤン。
なかなか香川県でも見ることができない壮大なスケールでの開催となります!
ぜひ10月30日(日)はすなはまフェスティバルの「世界パフォーマンスステージ」へ!
■世界パフォーマンスステージ
10月30日(日)13:30〜19:00 @津田の松原特設ステージ
13:00〜 オープニングセレモニー
13:30〜 hula performance /高松フラダンス教室 Lino
14:30〜 バリ舞踊・ガムラン生演奏
16:30〜 インドネシアジャワ伝統芸能 ガムラン演奏、ジャワ舞踊、伝統影絵芝居
18:00〜 あゆみんとすーさん(廣川家) ファイヤーシアター(DanceBonBon ver.)
この日は同じさぬき市津田を拠点に活動するバリ舞踊グループ「サヌキサリ」によるバリの舞踊と演奏も楽しめます。
東京のバリ舞踊仲間、大阪からバリガムラングループのギータクンチャナ を迎え、重厚な生演奏や珍しいバリの獅子「バロン」も 登場!
インドネシアでもバリとジャワでは全然踊りも楽器も違うというのを体感できるステージ。
両方チェックしてみてくださいね♪
「すなはまフェスティバル」について詳しくはこちら!
↓
香川ジャワガムラングループ 瀬戸カルタ
稽古日/隔週日曜10:00〜12:00
場所/さぬき市津田石清水神社
会費/1回500円
お問い合わせ先/090-1144-4701(大石さん)・setokarta@gmail.com
すなはまフェスティバル2022
開催日時/2022年10月29日(土)〜11月3日(木・祝)
会場/津田の松原・津田ふるさと海岸(Tシャツアート展・ステージ・運動会・海ごみポイントラリー・マルシェ)
津田漁港周辺(海の恵み体験プログラム)
アクセス/JR高徳線「讃岐津田駅」より徒歩10分・高松自動車道より車で5分
雨天時/10月30日(日)の世界パフォーマンスステージはファイヤーパフォーマンスが中止。それ以外の演目は津田公民館で開催。
お問い合わせ先/080-8749-8373(すなはまフェスティバル実行委員会事務局 田村)
公式サイト https://www.sunafes.org
公式Instagram https://www.instagram.com/sunahamafestival/