春へと移り変わるこの時期に見ごろを迎える花の中で
さぬき市らしい『源内』の名がつくものがあります。
「平賀源内旧邸」内、源内先生ゆかりの薬草園の『源内黒』。
今年もそろそろかな?と思って足を運んでみると、ちょうど見ごろを迎えていました!
いまの『源内黒』の様子と薬草園の見どころをご紹介します!
さぬき市志度は江戸時代の奇才 平賀源内の生まれたまち。
JR・琴電志度駅から北へ10分ほど歩くと交差する志度寺門前通りは「源内通り」と呼ばれ、平賀源内にちなんだものを展示する「平賀源内記念館」や「平賀源内旧邸」があります。
なかでも「平賀源内旧邸」は平賀源内の生家であり、今は国の登録有形文化財として守り継がれています。
旧邸には薬草茶や源内のグッズなどが並び、屋内にはお茶会にも使われる和室が。
奥には源内にちなんだ薬草園が広がっています。
平賀源内は「本草学」という薬学・医術を学んでいて、その才能は藩内でもかなり認められていました。
江戸に出た際には本草学者の田村藍水に入門し、世界最初の博覧会とも呼ばれる「薬品会(やくひんえ)」を提唱、自ら主催者としても活躍しました。
藩主の命で薬種採集なども続けていた源内ですが、彼にゆかりのある薬草を集めたのが平賀源内旧邸の「薬草園」。
およそ100種以上の薬草・花が並んでいます。
敷地はそれほど広くありませんが、あちこちに馴染みのある植物がちらほら。
名前のプレートにはその植物の効能も書かれているので、かなり勉強になりますよ〜!
そしてこの時期は源内の名前がついたツバキ『源内黒』が見頃を迎える頃。
薬草園の中ほどまで進んでみると…
しっかりと花開いていました!
今がちょうど見ごろです♪
「源内黒」は八重のように花びらが多く、中ぶりで深い紅色の椿。
蕾のものもまだたくさんあったので、しばらく楽しめそうです。
これらは「むれ草友会」の会長をされていた小山さんから寄贈されたもの。
薬草園にはもう一つ『源内』の名前がつく花があります。
それが「源内牡丹」。
見頃は春〜5月ごろ。
まだ蕾の状態でしたが、大きく花開くのが楽しみです。
ほかにも薬草園で季節の花を探してみました。
いま見ごろを迎えているといえば「梅」!!
ここにも2種類の梅がありましたよ〜!
紅梅・白梅ともに見ごろを迎えていました。
ちなみに梅の効果は「風邪・疲労回復・健康保持」だそう。
そういえば風邪をひいたとき、のど飴やおかゆのお供にとお世話になっているのがまさに梅。
片隅には水仙も満開♪
他にも薬草園の見どころといえば…
こちらの「トラノオスズカケ」。
普通の草に見えますが、実は絶滅危惧種に指定されている希少な植物。
園内にはトラノオスズカケに関する案内板も設置されています。
ここまで特別に扱われているのは、源内にちなんだもののなかでも時代を超えてここに帰ってきた植物だから。
もともと四国や九州でのみ分布すると言われていたトラノオスズカケ。
それを江戸時代に高松藩士であった平賀源内が、讃岐高松藩主「松平頼重」の江戸下屋敷だった国立科学博物館附属自然教育園に故郷から持ってきたトラノオスズカケを植えたのではないかと言われています。
その後、自然教育園では絶えたと思われていましたが、2007年に再び園内で発見され、2013年に東京からこの地に里帰りしてきたのです。
8月〜10月ごろにはぎざぎざとした穂先状の小さな花を咲かせるそう。
ほかにも春おなじみの野菜を発見!
香川の特産品でもあるアスパラガス!
利尿・鎮咳・駆虫・滋養に効果あり。
高知県ではきんぴらにして食べるイタドリ。
春になるとフキのような緑色の姿をよく見かけます。
たわわに実っていたのは橙。
ぽってりとした実が暖かい日差しに照らされている様子に癒されました。
住宅街の中にあるため、とても静かな源内先生ゆかりの薬草園。
お天気の良い日にお散歩するととっても気持ち良かったです。
身近な花や食べ物の効能も知ることができるので、日々の食事や献立づくりも楽しくなるかも?
ぜひふらりと立ち寄ってみてくださいね♪
旧邸に来たら「源内通り」を歩いてみよう!
「平賀源内旧邸」のある東西の道は四国霊場八十六番札所 志度寺へと続く門前通り。
商店や和菓子屋、旅館、図書館などいろんな見どころがありますよ♪
旧邸のすぐ東には「金川食料品店」さん。
バクダンアイスや駄菓子、手作りのお惣菜(木曜限定)で休憩しませんか?
詳しくはこちら→ つい寄り道しちゃうパラダイス!「金川食料品店」@志度
「平賀源内旧邸」への入館料を支払うと、旧邸から歩いていける「平賀源内記念館」にもそのまま入館できます。
源内が生涯手がけて来た様々なものを見ることができ、エレキテルの体験もできますよ〜!
旧邸から東へ歩いて10分ほどで到着します♪
最新記事はこちら!→ 源内ってそんな一面もあったの?!『平賀源内の手紙』展開催中@志度