さぬき市前山に竹炭を取り入れた日常を提案する
「竹炭工房 三日月」さんが誕生!
新しい炭焼き小屋も完成し、県道沿いのアンテナショップは来年3月オープンに向けて着々とDIYが進んでいます。
開店後は日常に取り入れたくなる竹炭アイテムの販売やテイクアウトカフェも。
前山の清々しい空気の中で、改めて竹の良さを感じられる体験スポットが出来上がる予定です。
現在準備中のところを少しお邪魔して、前山の竹炭の良さをお聞きしてきました♪
さぬき市前山にやってきました。
四国霊場八十七番札所の長尾寺から八十八番札所大窪寺に向かう遍路道の途中にあたるこの場所は、桜や紅葉などの自然や遍路にまつわる史跡も多く残る興味深いエリア。
前山ならではの農産物もいろいろありますが、昔から地元の人が作り続けているもののひとつに「竹炭」があります。
竹林が多いことから木炭を焼くついでに竹を焼く人が多く、出来上がったものは消臭のために使ったり、土づくりのために畑に撒いたり、弱った木の根元に入れたりすることも。
地元の「道の駅ながお」に行くと、そんな竹炭の販売も行われています。
中には「これは竹炭?」と二度見してしまうほどの繊細な作品を発見!
手のひらサイズの竹炭や、竹の枝を焼いた細長いアレンジ用の竹炭が。
グラスに立てて入れてプリザーブドフラワーや小物と一緒に飾ったり、タペストリーなどに使うと、竹炭ならではの色合いのおかげでシックなイメージに変身!
水をきれいにする効果も木炭の6倍〜10倍あると言われ、メダカの水槽の浄化用や飲み水用に購入する方も多いそう。
竹炭にこんな使い方があるなんて驚き!!
そんな竹炭アイテムを作っているのが「竹炭工房 三日月」さん。
現在「道の駅ながお」や「産直さぬきマルシェ鶴市」で商品を委託販売されていますが、
来年3月には前山の県道沿いにショップがオープン!
建築中の店舗を見せてもらいに現地まで行ってきました!
道の駅から大窪寺方面に向かってバス停2つ分歩くと…
道沿いに深いブルーの綺麗な建物を発見!
ここが「竹炭工房 三日月」さんの店舗となる建物です。
店内はお友だちといっしょにDIY中!
天井・壁のペンキ塗りで大忙しの様子でした〜!
この中に竹炭の枝・雑貨・飾りが並び、実際に手に取って購入することができます。
さらにハンドメイドの作品なども委託販売予定。
テイクアウトカフェ用のカウンターもばっちり出来上がっていました♪
自園で栽培している無農薬ゆずを使ったドリンクやスイーツ、竹炭のソフトクリームなど、ここでしか食べられないものを販売予定とのことで、非常に楽しみです!
そんなショップの目の前には…
一気に広がる前山の景色!
前山ののどかな山並みに、思いっきり走りたくなる草の広場。
この景色を気に入って、ここにお店を作ろうと決めたと「竹炭工房 三日月」の小松さん。
(写真真ん中:「竹炭工房 三日月」小松さん)
「私は前山出身なのですが、母がずっと竹炭を焼いていて、道の駅でも作品を販売していました。
そんな母が、もう焼くのがしんどいからと炭焼きを辞めると窯を潰してしまって…
これまでなんとなく母の竹炭を見ていたんですが、その時に改めて私も竹炭が好きだなと思って。
ちょうどコロナ禍で時間もあったし、息抜きに母の炭焼きを継いでみようと窯を再建して竹炭を始めました。
『竹炭といえば消臭』というイメージがありますが、リビングや玄関に花と一緒に飾ってもらえるような、生活の中に取り入れやすいものを提案していきたいと思います。」
そんな小松さんお手製の炭焼き小屋も覗かせてもらいました!
建物も窯も屋根の三日月模様も手作り!という炭焼き小屋。
中には2つの炭焼き窯がありますが、よ〜く見てみると…
足元には薪を入れる入り口が。
そして中にはドラム缶が埋め込まれています!
この中に竹を差し込んだ一斗缶を入れて、直接火が当たらないよう熱を入れて黒く焼き上げるのだそう。
小松さんの竹炭づくりは前山の竹を切り出しに行くところからスタート。
足場が悪い中でお母さんとともに作業を行いますが、力が必要な作業だけにひと苦労。
竹は乾燥させたのちに適度なサイズにカットしてドラム缶窯で焼き上げます。
ちなみに炭焼きは朝5:00に火をつけた場合だと、だいたい17:00ごろに焼き上がり。
しかし窯から取り出せるのは翌日夕方ということで、意外と時間がかかります。
きれいに黒く焼けるものもあれば、ツートンカラーに焼きあがることも。
どんな仕上がりになるのかは窯を開けてみるまでわからない。
炭焼きは難しく、丁寧さが求められる仕事なのだと知りました。
ゆくゆくはこの場所で一般の方に向けた炭焼き体験もやってみたいと小松さん。
ショップと炭焼き小屋の場所を近くにしたのもそういった理由からだそうです。
さらに敷地内には竹炭以外のお楽しみも準備中!
馬が大好きで、前山の乗馬クラブ「ritmo」に通っているという小松さん。
ポニーより小さな体のミニチュアホースを2頭お迎えする厩舎を炭焼き小屋の隣に建てる予定!
晴れた日は下の広場で放牧し、訪れた人が馬たちに餌やり体験できたら…という夢も語ってくださいました。
(「竹炭工房 三日月」小松さん)
「前山には竹が本当に多くて…
竹は荒れたところに生えるので、耕作放棄した畑にどんどん入り込んできています。
私が小さかった頃は畑に稲穂が実って、畦には彼岸花がきれいに咲いていました。
今はそんな風景も竹林になってしまっています。
自分の切り出した竹でどこまで地元の山を整備できるかわからないけど、竹炭をやってみようと思います。」
若い時は前山を出て都会に行きたいと思っていたけど、いまは前山の自然の中がいい!とおっしゃっていた小松さん。
竹炭を通じて前山の良さを改めて感じ、地域の課題に向き合いながらも楽しむ姿に元気をいただきました。
来年3月の店舗オープンもお楽しみに♪
「竹炭工房 三日月」さんの最新情報は公式Instagramで発信中です♪
竹炭工房 三日月 ※2024年3月店舗オープン予定
場所/香川県さぬき市前山
委託販売箇所/道の駅ながお・産直さぬきマルシェ鶴市
公式Instagram https://www.instagram.com/mikazukiarare/