2023年5月4日、さぬき市津田町の津田港近くに
「うみの図書館」がオープンしました。
津田の遠洋漁業の船長さん宅だった9LDKの民家を、地元の若者や移住者・県外からのボランティアさんの手で改修。
満を持して『泊まれる図書館』の完成となりました。
図書館部分には海まで歩いて30秒の立地にちなんだ「海にまつわる本」と「漂流してきた本」の2種類のみが扱われるという不思議な場所。
まずは気になる図書館内の様子や本の借り方などをご紹介します。
さぬき市津田町、津田港から津田の松原までの間にある約1kmの長い海岸「津田ふるさと海岸」。
ここから歩いて30秒の場所に「うみの図書館」がオープンしました。
海岸沿いから図書館までの道のりをご紹介すると…
まず「藍染工房Khimaira」さんのすぐ西側の茶色いお家を目指します。
茶色いお家の横にある脇道に入り…
猫が居そうな細い路地をずんずん進んでいくと…
白と青の壁の建物が見えてきました!
ここが「うみの図書館」です!!
海色なのでわかりやすい〜!!
ちなみに開館時は玄関上のプレートが「OPEN」になっていますのでチェックを♪
民家の面影を残す館内。
中に入ってみると浮遊する魚たちと目が合います。
その体には何かしらの言葉が書かれてあり、これは「うみの図書館」館長の鏑木さんが海にまつわる本から選んだ一節。
エントランススペースもいろんな青色で溢れています。
まるで海の中へ入っていくよう。
館内は中庭からの自然光と木材の温かみで溢れる空間。
もともと民家なので天井は高くありませんが、間仕切りのデザインの工夫によりとても開放的です。
窓際のカウンターには館長の鏑木航河さんがいらっしゃいました。
鏑木さんは群馬県桐生市出身ですが、「うみの図書館」の館長になるためにこの春津田に移住されました。
もともと本が好きで、図書館での勤務経験もある鏑木さん。
実は2022年6月に津田町のゲストハウス「まち宿AETE」に長期滞在経験があり、その際に自分が暮らしていくまちとして津田はいいなと思っていたそう。
その後「AETE」のオーナー黒川慎一朗さんより『津田に図書館を開館する』という話を聞いて、館長の仕事をやってみたいと移住を決断!
開館して以来、毎日図書館に訪れる人を温かく迎えてくださいます。
(「うみの図書館」館長 鏑木さん)
「オープニングイベントの『海辺ブックフェス』では550人もの人がこの玄関を跨いでくれました。
その後は地元のお子さん連れの方や高齢者のご夫婦など、毎日いろんな方が来てくれています。
覗くだけの人もいるし、30分ほど本を読んで帰る方もいて、過ごし方は人それぞれです。」
そんな鏑木さんに「うみの図書館」館内を案内いただきました。
館内の図書館部分は大きく分けて2つのスペースに分かれます。
こちらは「海にまつわる本」のスペース。
海色の床に降りていく木の階段も改築スタッフの手作り。
海・船・海洋生物など150冊ほどの本が揃っています。
「海にまつわる本」なら漫画もOK!ということで『海獣の子供』もありました。
「うみの図書館」では本の寄贈を受け付けていますが、海関連の本はまだまだ少ないそう。
おうちに眠っている海の本があれば寄贈してみてくださいね。
特に自然科学系の本や図鑑、環境関連の本をこれから並べたいと鏑木さん。
もうひとつのスペースはこちらの入り口から。
中に入ると…
部屋中が深海の青色に塗られた「漂流してきた本(漂流文庫)」のお部屋。
県内外の連携拠点やさまざまな方から寄贈されてここに流れ着いた1000冊が並んでいます。
文庫・新書・経済書・健康関連・図鑑などジャンルもさまざま。
ちょっぴり暗い空間が自分の無意識の中にある興味関心分野に手を伸ばさせます。
目が疲れたら中庭の緑を眺めて休憩。
港町ですが住宅街の中なのでとっても静か。
じっくりと本を選んだり読んだりするには最高の場所です。
また、ここで本を借りて近くの海辺で読書を楽しむのもアリ。
海岸沿いにはアイスクリーム屋さんやテイクアウト用のカフェもありますので休憩しつつ…
おうちではできない本との時間を楽しみましょう。
本を借りる手続きは手元のスマートフォンでOK!
本を借りて帰って読みたい方は、手持ちのスマートフォンで簡単に貸し出し手続きができます。
まずは館内にある貸し出し案内のチラシでQRコードを読み取り、LINEで「うみの図書館」を登録。
トーク画面で「借りる」「返す」を選択し、必要事項を記入し送信すれば手続き完了!
カウンターに行く手間や会員カードを忘れるという心配もありません。
ちなみに貸し出し数制限はおひとり5冊まで、貸し出し期間は2年間とかなり長め。
返却は「うみの図書館」以外にも今後連携拠点として契約している場所に返すことが可能になる予定です。
図書委員さん募集中!
「うみの図書館」では図書館業務をお手伝いしてくれるボランティアさんを「図書委員」と呼んでいます。
オープン前はDIYからラベル貼りまで、県内外の多くの方がボランティアに訪れました。
開館後もまだまだお手伝いが必要とのことで、図書委員を随時募集中!
本の登録や整理、ラベル貼りなど、月1回以上参加できる方はぜひお申し込みを。
お礼としてドリンク無料券やグッズ割引特典もあります♪
図書委員希望の方はこちらをクリック!
本が好き、図書館という空間が好き、津田の場所つくりを手伝いたい。
そんな方が作り手側の一員になれる素敵なシステム。
図書委員活動を通して津田のまちの再発見も楽しんでみてくださいね。
今後のイベント
今後は図書館らしいイベントもいろいろやってみたいと鏑木館長。
まずは6月17日(土)に「海辺の読書会」が開催されます。
「海に関する本」を1冊用意し、みんなで海辺へ。
個々の読書タイムを楽しんだのち、読んだ本について会話し、交流しようというイベントです。
気になる方、参加希望の方は「うみの図書館」公式InstagramのDMかメール(uminotoshokan@gmail.com)でお申し込みを。
■海辺の読書会
開催日時/2023年6月17日(土)13:30〜14:30 雨天中止
場所/うみの図書館・海辺
定員/5名
参加費/1000円(コーヒー付き)
持ち物/海に関する本
(毎週水木はお休み。鏑木館長手描きのアンコウがお出迎え。)
5月4日の「海辺ブックフェス」時にオープンした「うみの図書館」。
その時は混雑していて中を見られなかったという方も、今ならゆっくりと図書館内を楽しめます。
津田の海に遊びにきた時にはふらり立ち寄ってみてくださいね。
19時までオープンしているのでお仕事帰りの人でもウエルカムですよ♪
次の記事では泊まれる図書館部分をご紹介します!
うみの図書館(図書館部分)
場所/香川県さぬき市津田町津田1418【地図】
開館時間/13:00〜19:00
休館日/火曜・水曜
お問い合わせ先/公式InstagramよりDMにて
公式Instagram https://www.instagram.com/umi_tosho/