2024年09月20日

小西和特集Aさぬき市公文書館で地元との深い繋がりを発見!@寒川

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瀬戸内海を国立公園に指定するまでに尽力した人物、小西和。

今年は瀬戸内海国立公園指定90周年ということで、さぬき市長尾生まれの小西和について深く知り、楽しんでみませんか?

前回の記事ではさぬき市歴史民俗資料館で開催中の企画展をレポートしましたが…

今日は「さぬき市公文書館」で現在開催中!

企画展『瀬戸内海国立公園の父 小西和』をご紹介します。

小西和と地元さぬき市長尾の繋がりを感じられる展示を楽しんできました。



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「さぬき市公文書館」は昨年4月、寒川町にある「さぬき市寒川第2庁舎」の一角に完成した施設。

正面玄関入って右手側に進むとすぐ公文書館のフロアがあります。

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ここではさぬき市の5町が合併する前の広報や町史を誰でも閲覧できるほか、旧町役場で保管していた古くからの資料を引き継いで保管。

将来まちの歴史を紐解くのに重要なものもあるため、貴重な保管庫の役割を担っています。

(詳しい資料の種類は「さぬき市公文書館」のホームページの目録をご覧ください)

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そんな「さぬき市公文書館」で開催される2回目の企画展として、2024年10月18日まで小西和の資料を展示しています。

瀬戸内海が国立公園になるべく尽力した地元の偉人として、瀬戸内海国立公園90周年を迎える今年ならではの企画展。

前回の記事でご紹介した「さぬき市歴史民俗資料館」で展示されている内容とは少し違っています。

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まずは小西和が瀬戸内海の魅力を学術的に調査し、自然科学的な視点で紹介した著書「瀬戸内海論」。

さぬき市に生まれ、北海道での農場経営を経て状況し朝日新聞の記者となった小西和。

日露戦争の従軍記者として旧満州に渡り、日本へ帰国する際に引き揚げ船から眺めた瀬戸内海の美しさに感銘をうけ、興味を持ったそう。

ここでは「瀬戸内海論」の復刻版や解読版の展示があり、解読版は実際に手に取って読むことができます。

(復刻版も企画展終了後に見ることができます)

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今回メインとも言える展示はこちら!

週替わりで見ることができる犬養毅、若槻禮次󠄁カ、濱口雄幸からの書状です。

国会議員だった小西和にゆかりのある政界の3名より宛てられた直筆の書状はさぬき市ではここだけの展示。

目の当たりにするとその瞬間にタイムワープしたかのような感覚に。


明治45年、小西和が衆議院に初当選した時、犬養毅が率いる立憲国民党に所属していました。

夏の遊説の疲労で療養中だった犬養毅に向けて和が便りを出すなど、政界仲間であり書道仲間としても切磋琢磨した仲だったと言われています。

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こちらは小西和が政談演説会を行ったときのポスター。

その時代の熱を感じます。

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小西和の展示では「海南」というキーワードを目にすることがありますが、これは小西和の執筆時のペンネーム。

御子息で旧長尾町長だった小西欣也さんは、地元の宇佐神社に「海南文庫」という名前で小西和さんの遺品や資料を保管する場所を作り、地元の人が自由に閲覧できるようにしていました。

平成18年にそれらの資料をさぬき市に寄贈したことで、地元でも多くの関連資料を展示することができるようになりました。

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ここでも長尾地区に関連した資料が展示されているため、小西和をより身近に感じられます。

上の写真は長尾小学校の子どもたちが郷土の偉人として小西和について調べて集めた資料や写真。

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長尾町では小西和を顕彰し、御子息の小西欣也さんの寄付金で設けられた「海南奨学生論文募集」が続いており、現在も長尾中学校3年生を対象に行われいています。

公文書館では優秀賞に輝いた生徒の作品も展示されています。

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小西和がさぬき市から農場経営のため移住していた北海道栗沢村。

農場経営は最終的にうまくいかなかった経緯がありますが、その後も地元では開拓功労者として和の意志が受け継がれています。

そのため北海道との交流も続いており、平成4年には北海道栗沢町との友好都市提携も。

友好都市提携調印式の調印書も展示されていましたよ〜!

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小西和の外へ目を向けた活動をメインにした紹介する展示が多い中、「さぬき市公文書館」の企画展では地元で馴染みのある和の名前や姿を感じることができ、地元で現在も讃えられる人物であることがよくわかります。

いろんな視点で小西和を知りたい方にもおすすめ!

瀬戸内海国立公園指定90周年を機に、ぜひ足を運んでみてくださいね。



さぬき市公文書館 令和6年度第2回企画展「瀬戸内海国立公園の父 小西和」

開催日時/2024年9月9日(月)〜10月18日(金)9:00〜17:00

場所/さぬき市公文書館 展示・閲覧室(さぬき市寒川第2庁舎1階)

観覧料/無料

休館日/土曜日曜・国民の祝日

お問い合わせ先/0879−26−9979

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posted by sanuki-asobinin at 08:03| 香川 | Comment(0) | 歴史・文化財 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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