週末に「志度高祭」が行われたさぬき市志度の香川県立志度高等学校。
学科展示の中でも人気なのが、電子機械科が販売するアイアン雑貨たち。
授業で学んだ技術を使い、1から手作りするフラワースタンドやベンチなどは毎年大好評です。
電子機械科のみんながつくるアイアン雑貨は、令和4年度からさぬき市のふるさと納税返礼品にもなっています。
ちょうどいま、授業で返礼品用のアイテムを製作しているとお聞きし、その様子を覗きに行ってきました!
捨てられていく端材も上手くデザインに組み込んだ手作り雑貨に注目を!
さぬき市志度にある香川県立志度高校は今年で創立100年。
長い歴史の中で新しいことにも取り組んでいます。
そのひとつが「さぬき市ふるさと納税返礼品」の提供。
志度高校電子機械科の生徒たちが授業で得た高い技術をより深く知ってほしいと、令和4年からスタートしました。
今年も返礼品づくりが始まっているとお聞きし、訪れたのは電子機械科3年生の課題研究の時間。
電子機械科では1年生でガス溶接・旋盤・ヤスリがけ・電子機器のはんだ付けを。
2年生でアーク溶接(電気溶接)・プログラム制作・シーケンス制御のプログラミング・電気工事の基礎知識を学びます。
そして3年生の課題研究の授業で、ロボット班・フラワースタンド班・ふるさと納税班・機械加工班などの班に分かれ、その授業の中でふるさと納税の返礼品や志度高祭で販売する商品を制作しています。
一番奥の実習室では何やら火花が散りつつの作業が…
部屋の中には重厚感のある機械が並んでいて、ちいさな工場の雰囲気を醸し出しています。
1つずつ素材から手作りされる返礼品。
フラワースタンドやベンチをこの鉄の棒から作ります。
まずは図面通りの長さにカット。
次に熱で鉄を曲げながら、パーツを作っていきます。
直線だった鉄の棒が綺麗な角丸の四角に!!!
簡単そうに見えましたが、力の入れ加減を都度調整しなければ部分的に浮いてしまったり、綺麗に繋がらなかったりと難しい作業のようです。
細かな気配りと丁寧さがなければここまで綺麗なものはできなさそう…!
このようなパーツを図面通りに溶接し、ヤスリがけをして出来上がったのがこちらのフラワースタンド!
とってもモダンなデザインです!
専門の松岡先生が図面を起こすものの、0の状態から最後まで作り上げるのは生徒たち。
志度高校のオリジナル作品はこうやって出来上がっていくんですね〜!
ベースができれば錆止めとペンキを塗って、商品として完成!!
危険な作業もあるため、制作中の彼らはとても真剣。
商品としての安全性を保つことの大切さも授業で学び、1つずつの工程をとても丁寧に進めている姿が印象的でした。
今年の返礼品をちょっぴりご紹介!
そんな志度高校 電子機械科のみんなが製作したユニークなふるさと納税返礼品をご紹介!
こちらは鉄と木の素材を使用したアクセサリースタンド。
奥の商品は別のスタンドから丸く穴を抜いた後に余った木材を土台に使用し、同様に余った短い鉄を木の枝状に組み上げています。
端材でこんなにおしゃれなデザインの雑貨ができるなんて、目からウロコ!
そして手前のスタンドの土台は使わなくなった馬の蹄鉄を再利用しています。
昨年から再利用している馬の蹄鉄は、香川県立農業経営高校で使用済みのものを頂いているのだそう。
素材として味のある形なのでインテリアの一部になってもオシャレ。
上の写真は蹄鉄にお皿をつけた「小物入れ」。
どこでお皿と蹄鉄を繋いでいるのかわからないくらい丁寧に溶接されています。
蹄鉄を使ったアイテムはほかにもたくさんありますよ〜!
これらは蹄鉄を使ったフラワースタンド。
一体いくつの蹄鉄が使われているでしょう??
こんなところにも蹄鉄がありました!
蹄鉄は無骨な雰囲気がありますが、ハンマーで叩いて仕上げることで柔らかい表情をつけています。
カットする・繋げる・仕上げる技術があれば、捨てるものもも新しいものに生まれ変わらせることができると感動!
こちらは電子機械科担当 松岡先生の娘さんから要望があった愛犬用の水飲み台。
中型犬・小型犬用の2サイズあります。
サイドのスタンドに鉄で描かれた肉球模様がとってもキュート!!
(同時に志度高祭で販売するものも制作されていましたが、どれも素敵なデザイン!)
「毎年違った返礼品を選んでほしいから、新しいアイテムを作り続けています。」と松岡先生。
志度高校電子機械科の返礼品は今年の10月1日〜12月31日に受付が行われ、来年1月以降の発送となります。
この機会にぜひひとつ、手にとってみてはいかがですか?
詳しくはページ下にあるリンクから「さぬき市ふるさと納税」のページをご覧ください。
製作した高校生たちからのメッセージ
志度高校 電子機械科のみんなに、作品製作の苦労ややりがいをインタビュー!
まずは男子考案のキュートなコアラのフラワースタンドを手に、クラスでふたりだけの女子に突撃〜!
(写真左/志度高校電子機械科3年 内海咲良さん)
「アーク溶接を初めてやらせてもらった時は全然うまくいかなくて。
火花も散るし、火傷もするし、細かい作業なので椅子の足の高さを合わせるのも大変です。
でも一個一個丁寧に作業したらちゃんと綺麗に完成するので、達成感を味わっています。
作りたいものがどんどん浮かんでくるけど、形にするために先生に質問したら改善点もたくさん教えてくれるし、とても楽しいです。」
(写真右/志度高校電子機械科3年 赤星杏空さん)
「実習は大変だし体力も使うけど、やってると楽しいなって思うことがすごくあります。
これまではちゃんとした作品を作ったことがなかったけど、自分たちで作業したものが売られるのはとても楽しみです!
30人のクラスの中で女子は2人だけど、自由にやらせてもらってて楽しく過ごしています♪」
(写真一番右/志度高校電子機械化 鈴江惣一郎さん)
「先輩が作ったものを見て、楽しそうだなと思って、フラワースタンド製作班を選びました。
だけど作業が結構大変で、特にスタンドの足をガスバーナーの上で炙ってハンマーで叩くんですけど、ハンマーが重いし、暑いし…
1時間くらいかかって、腕がパンパンになって大変でした。(友だち一同うなづく)
商品として出来上がるのはとても達成感があるし、商品として販売するのも初めて。
これまでそんな体験をしたことがないので、とても楽しみです。」
初めてのものづくりを体験するだけでなく、実際に商品として世の中へ出ていくという貴重な体験もできるふるさと納税へのチャレンジ。
新しい第一歩を踏み出すのも、良い先生や仲間たちに囲まれているから頑張れるのだなと感じました。
「クラスのみんなが面白いし、ここにきてよかった!」と口を揃えて答えてくれたように、作業中の雰囲気もとっても明るく楽しそう。
ぜひ彼らの製作風景を思い描きながら、ふるさと納税の返礼品をチェックしてみてくださいね。
場所/香川県立志度高等学校 (香川県さぬき市志度366-5)
お問合先/087ー894-1101
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