瀬戸内国際芸術祭開催の2025年まであと1ヶ月ちょっと。
さぬき市が開催地となる8月1日〜31日の夏会期に向けて、市内の各団体が参加する実行委員会でも毎月ワークショップが開催されています。
10月28日(月)の第2回では、観光まちづくりの勉強を。
11月20日(水)の第3回では、最新情報や来年の市内PR活動の報告、実施部会に分かれてのグループワークが行われました。
「市外から瀬戸芸を楽しみに来られた方をどうわたしたちがお迎えするのか」
最新のさぬき市での動きと、徐々に会期のイメージを作り上げていく話し合いの様子をご紹介します。
1回目のワークショップから1ヶ月経たないうちに開催された「瀬戸内国際芸術祭さぬき市実行委員会 第2回ワークショップ」。
今回も実行委員会に所属する市内の22団体の代表者や担当者が参加しました。
この日初めて今回のメインビジュアルをポスターで見せていただくことができました。海の上に浮かぶ飛び込み台から赤い水泳帽をかぶった中高生が飛び込む様子。
実はこれ、さぬき市津田の海で撮影されたもの!
さぬき市の風景が瀬戸芸のポスターになり、各所に掲示される日がくるなんて感激です!
メインビジュアルについてはさぬき市のホームページでも詳しくご紹介していますので、こちらをチェック!
ワークショップではまず、瀬戸内国際芸術祭の総合ディレクターである北川フラムさんが手がける、新潟県開催の芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」へ視察に向かった方からの報告がありました。
これは2000年にはじまって以来、3年ごとに新潟県越後妻有地域で開催されている芸術祭で、今年7月13日〜11月10日の全87日間、開催されました。
「里山」をテーマに、地域の棚田や神社、空き家や廃校を活用した野外展示が中心。
訪れた人は地域を巡りながら作品鑑賞を行います。
瀬戸内国際芸術祭では「海の復権」がテーマになっていることもあり、山と海の相反するイメージがありますが、地域にある素材を活用してアートを作り上げる点は共通していると感じました。
「志度まちぶら探検隊」の若手メンバーである阿部さんのレポートでは『アーティストの作品以上に地域の人の協力が大事。作品を作るための環境づくりや地域の人の理解が大切。』と北川さんからお聞きしたことが印象に残ったそう。
現地では越後妻有のおすすめの場所を地域の人が書いたおみくじをピンボールで楽しむ作品や、おもてなしとして配布されていた団扇にQRコードを記載して情報発信をしているSNSのPRをしているのが参考になったとのこと。
「またこのまちに来たい」と思わせる仕組みを作ることも大切だと感じました。
続いてまちづくりアドバイザー・大学非常勤講師を務められている田村秀昭さんによる「さぬき市の観光まちづくりのために」という講話が行われました。
元JTBの社員として瀬戸内国際芸術祭立ち上げの頃から島の航路や初回のボランティア管理に携わられた田村さん。
観光の達人として「なぜ観光を考えなくてはいけないのか」という基本的なこと、そして観光と共に考えるまちづくりの基本を教えてくださいました。
それを受けてのグループトークではさまざまな意見が飛び出しました。
「地域資源である海を使った航路の復活」「観光地の再評価をするべき」という観光面の話から、「地域の人が来場者をおもてなしする場所が欲しい」といった会期中の具体案まで。
年配の方からは「観光の基礎を改めて聞いたところでどうしたらいいのかわからない」といった正直なご意見も。
『まちづくり』というと難しく聞こえますが、実は地域の方が行なっている日常的な活動が観光に繋がっているという実感を、瀬戸内国際芸術祭を通じて得られたらいいなと感じました。
これを受けてワークショップ講師&ファシリテーターのかとうけいこさんは、
「瀬戸内国際芸術祭まであと1年きっていますので、思いついた人の意見を上手に振り分けながらみんなで準備をしていけたらいいと思います。
今回までは学びの回。いよいよ次回からは実践のワークショップを行っていきます!」
ということで、第3回はいよいよ実施部会に分かれての具体的なグループトークが始まります!!
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というわけで、第2回から約3週間後の11月20日(水)に第3回のワークショップが行われました。
開催の頻度が高いことから、会期まで時間がないことをじわじわと感じます。
3回目にして初めてさぬき市での具体的な今後の動きも発表されました!
「瀬戸内国際芸術祭2025」期間中の割引協力施設の募集(12月10日締切)について。
また開催地に設置される案内所の役割(来場者の案内や問い合わせの対応、作品鑑賞パスポートや公式グッズの販売)が共有されました。
案内所では怪我人や病人の対応などに加え、夏会期中の暑さに対する休憩所の役割も担います。
また、瀬戸芸のために制作したオリジナルグッズを着用したスタッフが市内の会場でお出迎えすることやさぬき市でのプレイベントも決定!
2025年3月30日(日)9:00〜12:00、さぬき市役所にて地域の皆さんに参加いただけるワークショップを開催します。
(冬のうまいもんまつり今年のポスター)
毎年2月に開催される食のイベント「冬のうまいもんまつり」でも瀬戸内国際芸術祭さぬき市実行委員会がPRのための特設ブースを出店。
改めてさぬき市が会場になることを知ってもらうとともに、作品テーマに関連するワークショップを行う予定です。
ワークショップのアイデアも実行委員会から募り、内容を練って決定するとのこと。
来年入って一般の方にも関連したイベントに参加いただけるようになりますのでお楽しみに。
さて、今回のメインは具体的なグループトーク。
瀬戸内国際芸術祭さぬき市実行委員会は、参加する各自治会・観光協会・商工会・津田の漁業関係者・文化財関係者・地域の観光資源を守り発信している24の民間団体・教育機関が「おもてなし」「観光PR・誘客」「受入環境整備」の3つの実施部会に分かれています。
ワークショップ3回目にして初めて部会ごとに分かれて着席。
まずは講師&ファシリテーターを務めるかとうけいこさんから、さぬき市が舞台となる夏会期(8月1日〜8月31日)までのスケジュールと、会期に向けて市民全員に浸透させたいことが共有されました。
現在〜2月にかけては、瀬戸内国際芸術祭の夏会期にさぬき市に訪れるであろうターゲットを想定し、さぬき市のどんなものが実際に魅力的に感じられているのかを調査。
本番の夏会期まで3ヶ月に迫った4・5・6月になると、情報発信と並行して自主イベントやボランティアの準備を行いつつ、市民が来場者を迎える準備を整えていきます。
アーティストの作品制作に関わるワークショップを行ったり、来場者をだれもが案内できるように下見ツアーを行うことも予定されています。
現在行っているさぬき市の魅力調査では、10月に関西からさぬき市に旅行に来た30代女性と3世代家族それぞれの旅の感想をヒアリング。
大串半島の時の納屋やテアトロン・津田の松原・ウラツダ・平賀源内記念館・源内うどん・雑貨店
『関西から車で2時間という近場なのに空気が全然違う』
『安全な場所だとわかったので次は孫を連れて来たい』
『宿泊場所が少ないと言われたが一棟貸しがあれば家族みんなで楽しめるのでOK』
などなど、地元にいると不足していると感じているものも、旅行者にとっては過ごし易かったり、感動ポイントだったり。
もっと自分のまちを売り出してもいいのかも…と自信が湧いてくるご意見でした。
今回ヒアリング対象となった30代女性(広告会社の方)のさぬき市旅行が旅ログ風動画に!
Youtubeにアップされています!
さぬき市に行くならここに行きたい!とネットで調べてスケジュールを組まれた一泊2日のさぬき市旅です。
「ぷり子のひとり散歩」動画 ↓
今行くべき穴場観光地!さぬき市18スポット1泊2日旅!絶景/うどん/カフェ/ご当地グルメ
続いて3つの部会ごとに『会期中に自分たちができること』を考えるグループワークの時間。
まずは個人で『自分ができることはなにか』を考え、次にグループで話し合います。
「おもてなし部会」では、さぬき市らしい場所やものをどうやってうまく盛り込もうか?と考察。
天体望遠鏡博物館の望遠鏡で津田の天体観測を楽しんではどうかというアイデアや、長尾を代表する竹を使ったものを使うアイデア。
御朱印帳づくり、竹林茶会のようにバスでおもてなし会場を巡ってもらう、志度の多和神社例大祭の時に掲げる大行灯を掲示してまちのストーリーを見てもらえたらというアイデアなどが出てきました。
「観光PR部会」では、事業者にお金が落ちるしくみとしてアンケートに回答してくれたかたへのクーポン配布、知らない人に手を振って挨拶をする「お手振りキャンペーン」のアイデアなどが。
「受け入れ環境整備部会」では、津田ならではの松原清掃や大漁旗を掲げる体験で楽しんでもらったり、道の駅を活用した休憩所の設置やエリア案内を行うなどのアイデアも登場しました。
今回舞台となる志度・津田に限らず、さぬき市全体にあるものを活かしたアイデアが続々!
また夏休みと会期が重なることもあり、地域の子どもたちを絡めた体験なども登場していましたよ〜!
12月のワークショップではプレイベントなどで開催する具体的なワークショップなども話合う予定。
今後の瀬戸内国際芸術祭さぬき市実行委員会の活動にも注目を!
瀬戸内国際芸術祭さぬき市実行委員会
お問い合わせ先/087-894-1233(さぬき市観光推進室)
瀬戸内国際芸術祭
公式サイト https://setouchi-artfest.jp/
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posted by sanuki-asobinin at 13:12| 香川 |
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