2025年05月09日

縦長の世界で魅せる『わたしの世界』。ただいま「きらめき展」開催中@寒川

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さぬき市寒川町の美術作家 千田豊実さんが主宰する絵画教室「Senda Atelier」による年に一度の作品展「きらめき展」が5月11日(日)まで、さぬき市細川林谷記念館の市民ギャラリーにて開催されています。

『いま好きなもの・いま興味があるもの』をテーマに、121名の生徒さんが『掛け軸』スタイルの絵画や樹脂粘土の造形にチャレンジ。

今回は初めての試みとして、生徒さん個人の個展スペース『きらめきピックアップブース』も!

自分の中にない、新しい世界をたくさん覗くことができる楽しい企画展です。




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「きらめき展」はさぬき市寒川町の美術作家 千田豊実さんが主宰している「Senda Atelier 絵画造形教室」の作品展。

千田さんは多摩美術大学を卒業後、東京やベルリンを拠点に制作発表を行い、2009年からは地元さぬき市を拠点に活動をされています。

2013年に開いた「Senda Atelier 絵画造形教室」も、今では4歳〜大人までの120名の方が通う教室になりました。

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年に一度は作品展「きらめき展」を開催していますが、今年はゴールデンウィークからスタート。

4月29日(火)〜5月11日(日)の間、寒川町の細川林谷記念館市民ギャラリーにて開催されています。

自分の中にある『すきなもの・興味のあるもの』をアイデアスケッチに落とし込み、自身で選んだ画材で思うままに描く掛け軸スタイルの絵画と、樹脂粘土を使用した造形作品が並びます。

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(「Senda Atelier 絵画造形教室」千田豊実さん)

「今回は会場の細川林谷記念館にちなんで、掛け軸に描いてみるというテーマを設けました。

 380mm×270mmの縦長の画用紙に書くのは普段あまりないので、生徒さんにとってもわたしにとっても挑戦。

 書いていくと横長よりも距離感が出やすく、やってみないとわからない難しさや奥深さに気づきながらの制作となりました。」

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最近スマートフォンの画面で縦長のスタイルには慣れてきましたが、上下にできる余白を埋めたくなってしまうもの。

しかしみなさん、その空間を上手につかっていました。

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斜めのものを取り入れて縦長を上手に使用しているお子さんたちも! 構図も自分たちで考えると聞いてすごい!と思いました。

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こちらは大人クラスの作品。普段は鉛筆デッサンをされていますが、作品展では絵の具を使用して色のある世界を表現しています。

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「みんながつけるタイトルがまたいいんですよ」と千田さん。それを聞いて、タイトルを見て作品を見てみると、より細かく書き込んだ部分や制作したみなさんのパーソナリティが見えてくるようになりました。

例えばこちらの作品。食べ物がかわいく描かれている「食べ物自由こうどう」。

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こたつで自分が寝ている間に、テーブルの上でお寿司が組み立て体操したり、風船で空を飛んだり、オムライスが水浴びしたり…個人的には椅子で寝るたまご(おもち?)がお気に入りでした。

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こちらは「しゅうまいの森」。やさしそうな目の白いいきもの、まさかシュウマイだったとは…という驚きとともに、ファンタジーな世界が一気に自分の中でも想像できました。

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こちらは「しろくまがはじめて見たオーロラ」。『はじめて見た』という言葉がタイトルに入るだけで、シロクマの表情が違って見えてきます。

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大人クラスの生徒さんの作品「あたチ、まチュわ」。タイトルからも愛情が感じられます。ふわふわと降り積もる雪の質感が美しくて見惚れてしまいました。

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掛け軸にはそれぞれ手作りの篆刻が。これも細川林谷さんが江戸時代の篆刻家として活躍されたことにちなんでいます。

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掛け軸に囲まれてフロアに展示されているのは造形作品。樹脂粘土で作られた作品が並びますが、こちらもタイトルに注目しながら眺めていくと楽しいですよ〜!

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小学校2年生のお子さんが制作する「むかしとうちゅう」。この子の頭の中にはとてもカラフルで深い世界が見えているのかな、と感じる大作。

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バナナが大好きなお子さんが作った「バナナのおやすみタイム」。おやすみ、なのでバナナの寝る向きは普段自分が寝ている方向と同じにしているそう。

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香川県の山をリアルに表現した「山の森」。五剣山は採石のために土が見えてしまった山肌も再現しています!山への愛を感じる作品。

ほかにも力作がたくさん! あなたも応援したくなるアーティストを見つけてみてくださいね。

今回初めて登場!『きらめきピックアップブース』

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そして会場中央にはパーテションで囲まれた個展ブース『きらめきピックアップブース』が。

こちらには大人クラスの生徒さん、さぬき市在住のrikaさんの作品が並んでいます。

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教室だけでなく、おうちでもたくさんの作品を描きためてきたrikaさん。

描いていくうちに発表したいという気持ちが湧き上がってきたという彼女の声を聞いて、今回初めて企画されました。

これを機におうちでたくさんの作品を制作しているお子さんたちにとっても刺激になればと、千田さん。

アクリル絵の具とジェル状のモデリングペーストを使用した作品たちは表面の表情がとっても豊かです。

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青色がもつ透明感や静けさ、広がり、深さに惹かれて描いた「青の世界」や、

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花や木をモチーフにした「植物」など、テーマをわけて展示しています。バラはrikaさんにとっても描き続けているシリーズものになっているそう。

教室の作品展だけではわからない、rikaさんの世界にぐっと引き込まれます。

(「Senda Atelier 絵画造形教室」千田豊実さん)

「その子やその人がもっている感性があって、それに毎回出会える作品展が『きらめき展』。

 技術的なアドバイスはできるけれど、表現の源はその人によって違っていて、教室で制作している姿しか見ていない分、普段頭の中はすごいことになっているんだろうなと絵を通してイメージできるのが感慨深く、とても面白いです」

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初めて出会う人たちの作品ですが、ここにくるとたくさんの新しい物語に出会った気持ちになり胸がいっぱいになります。

「きらめき展」はいよいよこの週末まで。ぜひあなたも足を運んでみてくださいね。



Senda Atelier きらめき展
開催日時/2025年4月29日(火)〜5月11日(日)9:00〜17:00(最終日16:00まで)
会場/さぬき市細川林谷記念館市民ギャラリー
入場料/無料
休館日/月曜
お問い合わせ先/0879-43-0655

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posted by sanuki-asobinin at 23:58| 香川 ☁| Comment(0) | レジャー・アート・写真 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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