こんにちは!
学生ライターのあずきです。
今月は、瀬戸内国際芸術祭2025夏会期の志度・津田エリアへ行ってまいりました!
瀬戸内国際芸術祭とは、瀬戸内海の島々を舞台に、3年に1度開催される現代アートの祭典です。約100日間の会期は、春・夏・秋の3シーズンに分かれていて、季節ごとに瀬戸内の魅力を体感できる日本を代表する国際的な芸術祭となっています。
今回はじめて、さぬき市も陸地でありながら初参加することになりました。
では、早速さぬき市志度・津田エリアの魅力を伝えていきます!
まず、訪れたのは志度エリア。
平賀源内旧邸です。
入り口を通ると初めに出迎えてくれるのは、源内健康茶です。
取材の日も日差しが強く蒸し暑かったので、お接待でいただいた源内健康茶で体を冷やしてからスタートしました!源内健康茶はドクダミやエビス草、ジェズダマ、アロエといった薬草を使用しているため、苦そうな印象を持たれがちですが、苦みは少なく、麦茶のような風味が印象的ですっきり飲める飲み物です!
喉を潤したところで始めの作品は、筧康明さんの「Echoes as Air Flows」です。
何かメガホンのような形をした何かが「触れてください」と言わんばかりに鎮座しています。実はこのセンサ、叫ぶもののように見えますが、息を吹きかけるものなんです。息を吹きかけることに疑問を抱きながら、水泳部として肺活量には自信がありましたので、いざ吹きかけてみると…
目の前の和室にて、何本もの垂直の糸に通した「ホルトノキ」の葉が勢いよく舞い上がります!
「Echoes as Air Flows」の作者である筧康明さんは、物理的な素材とデジタル技術を融合させた研究を行う研究者です。葉の動きは、目に見えない空気の流れや、内と外、私たちと自然の『つながり』を表現しています。
息を吹きかけても全く飛ばない葉もあったり、吹きかける前から高い場所に居て、吹きかけると天井に着いてしまいそうな葉もあり、自然に身を任せきった葉の動きがとても面白かったです。
同じく、平賀源内旧邸の中を進んでいくと同じような装置が鎮座しています。
センサの奥には、見覚えのある赤い電車と駅が…
なんと画面には、リアルタイムで琴電志度駅の様子が映し出されています。この時は、ちょうど電車が停まっているときでした。
さて、このセンサにも同じように息を吹きかけてみると、、
今度はシャボン玉が画面から見えてきました!
不運なことにシャボン玉を見てくれる人はいませんでしたが、離れた場所でとの『つながり』を感じることが出来ます。
旧邸の出口に近づくと、最後にもう1つ同じ作品がありました!
そして、その画面にはカメラ目線の人の姿が!!
スタッフさんの「急げ!急げ!」という声に押されて息を吹き込み、シャボン玉を出すと、画面に映る方の喜ぶ姿が見られました!笑
この作品は、コロナ禍の中で制作され、二次元のスクリーンの向こうに広がる奥行きのある土地の人や風景、ものと私たちをつないでくれるものです。
次に訪れたのは、平賀源内記念館で展示されているやんツーさんの「風雷讃甚」です。
記念館自体をエレキテルに見立てた、規模の大きな作品です。
作品は2階にあるということなので、階段を上がると、暗闇の中に大きなガラスケースが3つと大きなモータのようなものが構えていました!
この2階には、源内が修復したエレキテルと同じ構造を巨大化して設置された作品が展示されています。
また、エレキテルを巨大化したこの静電気発生装置は、それぞれのパソコンに放電を行い、そのパソコンは仮想通過の採掘(マイニング)を行っています。
仮想通過という言葉を耳にすることも最近では少なくないため、仮想通過の仕組みを想像しながら見るととても面白かったです。
コンピュータも元は人が作ったものなのでエラーも想定内です。そのエラーは、源内が資金調達のために秩父鉱山開発に失敗したことをモチーフにされています。源内の成功だけを残すのだけでなく、失敗も作品の一部として現代に残していくのは源内に対する最大限の愛と『つながり』に感じました。
個人的に、この画面を見て少しテンションが上がっちゃいました笑
私以外にも刺さる人は、他にもいそうですね…
3番目に訪れたのは、ニール・メンドーザさんの「合成されし魂」です。今までは平賀源内に関連した施設での展示でしたが、この作品は、古民家に展示をしています。
まず、入り口を通った瞬間からあふれ出るレトロさが、私にはたまらなかったです!
この歴史ある建物の中には、長い年月を経た日用品に霊が宿るとされる付喪神をモチーフにした作品が複数の部屋に展示されています。
この作品は、物理的なオブジェとデジタルのレンズがすれ違った時に、AIでランダムに作成された付喪神の顔が映し出されます。普段見えないものが見えるこのレンズは形のない世界と私たちの『つながり』を作ってくれます。
同じ建物の中にあるもう1つの作品がこちらです。日用品に宿る付喪神ですが、大量生産と大量廃棄が繰り返される中で捨てられたものからも宿ります。
ゴミ袋が森の中を歩いているのですが、突然小さな子どもを産んだり、崖に落ちてしまって新しいゴミ袋が出てきたり…を繰り返しているのを見ているとなんだかかわいく見えてきました笑
お酒を販売していた古民家でAIを用いた作品が展示されているギャップが何よりも最高です!
4番目に訪れたのは、志度寺に展示されているリーロイ・ニューさんの「メブヤンのバランガイ(メブヤンの船または聖域)」です。
私はパッと見、モンスターかのように思いましたが、この写真から皆さんは何に見えますか?
こちらも同じ作家さんの別の作品です。何に見えますか?
ペットボトルや竹を利用して作られているこの作品は、フィリピンの神話や植民地時代の船をモチーフに作られています。
黄緑色のペットボトルなんて売られていたかな?と疑問に思った方がいるかもしれません。
実は、この黄緑色はフィリピンで売られているマウンテンデューのペットボトルなのです!昼間の明るい時間帯でも鮮やかさを放つこの作品は、夜になると違う魅力にあふれています。
フィリピンの伝統と環境問題の『つながり』からどのように未来を切り開いていくかというメッセージが込められています。
旅の最後に訪れたのは、津田地区のケイトリン・RC・ブラウンさんとウェイン・ギャレットさんによる「時間との対話」です。
真夏の旅にはうれしい津田の松原の木陰で展示されている作品です。
七福神の松と言われる7本の樹齢600年以上の松の木のうち、1本からメガネレンズがたくさん降ってきています。
見ているだけで涼しくなるような居心地の良い展示でした!レンズを1つひとつ見ていくと、雨に濡れ色が変わっているレンズもあれば、暑さが違うレンズもあり、見え方が全く異なるのも普通のレンズではない、メガネレンズならではの見え方がとても素敵でした!
レンズから見える小さな世界で、海や森の時間と私たちの時間との『つながり』を見ることが出来ます。
木陰の涼しさに浸りながら、辺りを歩いていると、小さな松の木にもレンズがかかっていました!
七福神と言われる歴史の深い1本にも、数年の歴史を持つ小さな1本にも同じ時が流れていることをレンズを通して表現する繊細さが面白かったです。
そして、瀬戸芸と同時に「志度まちぶら探検隊」さんがされていた源内福笑いラリーにも挑戦してきました!
※台紙がなくなったためイベントは終了しました。
見事源内の顔を完成させて商品ゲットです!
今回の瀬戸内国際芸術祭2025夏会期の志度・津田地区の取材では、過去と未来の『つながり』や遠く離れた場所との『つながり』、自然との『つながり』、見えない世界との『つながり』といった作者が作品に込めたたくさんの『つながり』を感じることができ、有意義な取材になりました!
志度・津田エリアの展示は夏会期で終了しますが、瀬戸芸のみならずさぬき市にはたくさんのイベントが開催されています!ぜひご覧ください!
最後に、暑さにやられてミストに立ち向かう私で締めようと思います。
以上、学生ライターのあずきでした!来月もお楽しみに!!


