大串半島にあるさぬきワイナリーにて、新酒赤ワイン「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」の仕込みが始まりました。
香川大学農学部が開発したワイン用ぶどう「香大農R-1」を使った、香川でしか作ることができないオンリーワンのワイン。
今年のぶどうの出来具合から、仕込みの様子、新酒として仕上がったときの楽しみ方まで、たっぷりお伺いしてきました!
ワイン初心者の方でも楽しめる「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」。
『できるまで』をぜひ覗いてみてください!
9月29日、雨の月曜日。さぬき市北端 大串半島のさぬきワイナリーにやってきました。
お盆の頃から新酒など今年のワインの仕込みがスタートしていましたが、いよいよそれも終盤。
香川県でのみ栽培されているワイン用ぶどう「香大農R-1」を使った新酒赤ワインの仕込みが始まります。
「香大農R-1」は香川大学農学部が開発したワイン用のぶどうで、マスカット・オブ・アレキサンドリアと山ぶどうのリュウキュウガネブを掛け合わせた品種。
生食用にと開発したものの、糖度は高いのに思ったより粒が小さく種が大きいことから、2006年よりさぬきワイナリーで作られるワインの原料として使われることになりました。
黒色に近い皮の色からもわかるように、アントシアニンの量が通常のワイン用ぶどうに比べて2倍から3倍多く、出来上がるワインも色が濃くてポリフェノールもたっぷり!
しかし飲み口は驚くほどすっきりと飲みやすいのも特徴で、ワイン初心者の方にもチャレンジしやすい1本となっています。
「香大農R-1」が「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」としてリリースされるようになって今年で19年。
現在では香川ならではのオンリーワンワインとして国産ワインファンからも注目されるワインになりました。
また昨年は日本で栽培されたブドウを100%使用して生産されたワインを対象としたワインコンクール『日本ワインコンクール2024』で銅賞を授賞。ますます多くの方に注目される一本となっています。
さて、仕込みの話に戻りますと…この日のさぬきワイナリーには県内の農場から届いた「香大農R-1」のコンテナがずらり。
今年の総収穫量は合計約8300kgで、そのうち4512kgはさぬきワイナリーの自社圃場で収穫されたもの。
その他、香川大学農学部から約700kg、他にも地元志度の農家さんや高松市の農家さんが収穫したものが集められていました。
今年のぶどうは雨が少なかったことで病気も少なく、気温が高いことから水やりに気をかけながら栽培。
例年通りの大きさに育ち、糖度も18度から20度ほどまで上がっていると言うことです。
仕込みの日に合わせて直前に収穫された「香大農R-1」たち。
まずは除硬破砕機に入れられます。
機械の中で枝と粒が分けられて、枝は外へ、粒は醸造用タンクに送り込まれます。
(醸造用タンクを覗き込む香川大学農学部の望岡先生。「香大農R-1」の生みの親でもあります)
徐行破砕機から伸びている太いパイプの先は醸造用タンクの中へつながっています。
タンクの形はまるでロケットの先端のよう。
中を覗いてみるとぶどうの粒がたくさん見えます!!まだ皮も種もついたまま。
半日ほど発酵させた後に酵母を入れ、アルコール度数が8度ほどまで上がってきたら搾汁の作業へ。
その後1ヵ月ほど熟成すれば、もう瓶詰め。
新酒は本当に仕上がりが早い!
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この日仕込みが行われたぶどうは新酒赤ワイン「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」として11月16日(日)に解禁!
750mlで2750円税込のフルボトルが4000本限定生産!
さぬきワイナリー隣のさぬき市物産センターや香川大学生協、道の駅津田の松原、香川県下主要酒店にて販売されます!
また、物産センターと香川大学生協のみですが、360mlのミニボトルも限定500本販売されます。
(さぬきワイナリー副工場長 松本さん)
「今年も山ぶどうの特徴である濃い色をしっかり出したいですし飲みやすいものを仕上げていきたいと思います。
出来上がった折には家族でワイワイと楽しんで欲しいですね。」
解禁日の11月16日(日)にはさぬきワイナリーで恒例の「さぬきワイナリー新酒まつり」も開催されます。
新酒を購入ついでに大串に集まったおいしいものを食べつつ、秋の休日を楽しんでみてはいかがですか?


