四国遍路のあがり3か寺があるさぬき市。結願を目指して歩くお遍路さんをよくみかけます。
交通手段も服装もその人にあわせたスタイルで巡ることができるお遍路ですが、共通しているのが持ち物。
その代表的なもの「納札(おさめふだ)」を基本から学べる企画展がさぬき市前山「へんろ資料館」にて8月31日まで開催中です。
納札の歴史から使い方まで。これからお遍路を始めたいというあなたにもおすすめの内容です!
四国遍路に関する資料が多数所蔵されている、さぬき市前山の「へんろ資料館」。
毎年夏と冬にはお遍路について少し深く知ってもらおうと、収蔵資料をもとに企画展を開催しています。
この夏はお遍路さんに欠かせない持ち物「納札」を特集!
遍路道具の歴史はなかなか面白く、納経帳・往来帳に続いての企画となりました。
奥の展示室を覗いてみると…
江戸時代から現代までの納札が展示されています!
これらは先日の企画展でテーマになっていた俵札(遍路道沿いの家の天井から吊るされている納札を詰めた俵)の中から出てきたもの。
納札とは、四国遍路を巡拝する際に札所を参拝した証拠として収めるもの。
八十八の札所には「納札箱」があり、お遍路さんはそこに持参した納札を1枚ずつ納めます。
また、お接待を受けたお礼として渡すものと認識している方もいらっしゃいますが、実際に江戸時代にベストセラーとなった遍路ハウツー本「四国遍路道指南」では『宿札茶札用心有べし』と記述されており、この頃からご利益のあるものとしてお渡ししていたことがわかります。
現在使用されている納め札はサイズも素材も決まっていて、縦15.5cm×横5cmの短冊形の紙。
巡礼回数によって色が変わっていきますが、初めての方は白い納札からスタート。
100回以上巡礼されたスーパーお遍路さんはなんと錦の織物でできた納札を持つことができるのです!!
錦札を目指して巡っている…という話もたまに聞くことができます。
納札には真ん中に旅の目的となる主文が大きく書かれており、その左右に日付や年齢、自分の住所、名前、願い事を記載します。
企画展では納札のどこに何を書くのかも詳しく紹介。
個人的には初詣の際にいつも疑問だった「数え年」の考え方の解説もあり、非常にわかりやすかったです。
納札に記載する内容はどうやら江戸時代から変わってない様子。
それが今回の展示でよくわかります!
江戸時代のものも主文を中心に、持ち主の住んでいる村や自身の名前が書かれていました。
中には絆創膏ほどの小さいサイズの納札もあり、おそらく札所用とは別にお接待用として用意していたのでは?と予想。
そして巡った回数によって色が変わっていくのも昔からあったよう。
赤札、青札といった色の納札が残っています。
印刷技術がそこまで発展していない時代、天然の素材で染めたであろう色ムラが。
青は藍で染めたのかな?などと想像するのも面白いものです。
明治、昭和と時代が近づいてくるにつれてだんだんサイズも今のものに近づいてきました。
戦後すぐに四国遍路を巡っていた人がいたこともわかりますが、食べ物の少ない時代、巡礼しながらまかなっていたのでは?と想像。
そういった時代にもお接待を行っていたようで、大変な時勢にお大師さまにも縋りたいという気持ちが垣間見えます。
企画展は納札にスポットを当てていますが、納札専用の収納ケースの歴史も実物を見ながら学べるのがへんろ資料館のいいところ。
展示室内には木製の札ケース「札挟み」もありますので、こちらも要チェック!
納札の歴史を眺めながら、かつての遍路の姿を想像して楽しむ企画展「四国遍路 納札展」。
会期は8月31日(日)までです。
お遍路の途中はもちろん、前山や多和へ向かうドライブの途中に立ち寄って見てくださいね。
夏休みの自由研究のネタにもぴったりですよ〜!
さぬき市へんろ資料館
住所/さぬき市前山936番地 【地図】
営業時間/8:00〜16:00
定休日/年末年始
駐車場/あり
HP/http://www.geocities.jp/sanukimaeyamanet/ohenro/sisetu/sisetugaido.htmlお問い合わせ先/0879-52-0208


