2026年03月09日

瀬戸芸来場者アンケートからさぬき市の経済活性化を考えてみた@さぬき市

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3月3日(火)さぬき市志度公民館でさぬき市商工会主催の瀬戸内国際芸術祭アンケート調査 実施報告会が開催されました。

昨年の夏に初めて瀬戸内国際芸術祭の会場となり、およそ3万人の人が会期中に訪れたさぬき市。

次回の瀬戸内国際芸術祭期間の対応や事業展開のヒントになればと、市内で事業を行うみなさんに向けて期間中に商工会が独自に来場者アンケートを実施しました。

その回答からは開催前の想定とは違った来場者層と行動が!

アンケートから見えてきた、地元事業者が取り組むべき課題をご紹介します。



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2025年に開催された「瀬戸内国際芸術祭2025」。

夏会期にはさぬき市の志度・津田にも作品が設置され、夏会期中32,090名もの人が訪れました。

どんな人が、どこから、何を楽しみに訪れたのか。

それを知るべく、来場された方へのアンケートが期間中に3つ行われました。

瀬戸内国際芸術祭の公式アンケート、瀬戸内国際芸術祭さぬき市実行委員会によるアンケート、そしてさぬき市商工会によるアンケートです。

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その一つである商工会が開催したアンケートは市内で事業を行う方の今後のために行われたもの。

調査を実施したのはさぬき市内でゲストハウス運営や一棟貸し宿の運営委託を請け負いつつ、津田港周辺の裏路地エリア「ウラツダ」を中心とした地域の活性化にも取り組んでいる「株式会社ゲンナイ」です。

代表の黒川慎一朗さんから、今回のアンケート結果と今後取り組むべき課題についての報告が行われました。

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アンケート調査は瀬戸内国際芸術祭期間中、志度津田エリアの作品周辺で実施。

同時に香川県の玄関口になるJR高松駅・高松空港。公式ツアーのガイドさんやツアーを実施したバス会社さんにもヒアリングを行いました。

◉来場者の年齢層や住まいは?

瀬戸内国際芸術祭全体の来場者年齢は20代〜50代にわたり満遍なく分布。

しかしさぬき市エリアでは50代が圧倒的に多く、次いで40代、60代。

想定していた20〜30代はあまり来場していないことがわかったそう。

来場者の居住地は県内・市内がおよそ6割。

瀬戸芸全体の県内者の割合が27%なので、圧倒的に地元の方が見にきていたということに。

海外向けのプロモーションやInstagramなどの SNSを使ったPRがあまり反映されていなかったことや、始めた開催地になってたことも関係するのでは?と黒川さん。

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◉来場者はどんなふうにさぬき市で過ごしていた?

さぬき市の作品エリアに訪れた方のおよそ4割が市内で飲食したことがわかりました(テイクアウト含む)。

しかし中には「食べられるお店を見つけられなかった」「すでに他の開催地(引田)で食べてきた」という人も多かったよう。

開催前は宿泊して地元に消費が生まれることも期待されていましたが、県内の来場者が多かったことからほとんどの方が日帰りで、宿泊されたのは全体の2.5%。

宿泊したくても宿が少ないことや、少人数で泊まれる場所が少ないことが来場者のコメントからわかっています。

ほかにも公共交通を利用した方からの「荷物を置きたい・預かってほしい」「レンタサイクルが欲しい」というニーズもわかり、民間事業者が一時預かりを請けたり、レンタサイクルのサービスを広く伝える努力が必要だということもわかりました。


◉高松駅・高松空港に到着された人は志度・津田エリアを目指したのか

香川県に訪れる観光客をもっと広い視点で捉えられる玄関口でのアンケートでは、さぬき市の存在感の薄さを実感する結果に。

「そもそもさぬき市が会場であることを知らない」「空港から東にいくアクセスがない」「東に何があるかわからないので有名なスポットのある西や島にいく」といった回答から、県の入り口となる場所での情報発信が急務であることを感じられました。

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◉旅行会社・ガイドさんへのヒアリングでわかるお客さんからの声

瀬戸内国際芸術祭2025期間中はコトバスさんが各エリアにバスツアーを企画。

東讃では志度・津田・引田を周遊する内容もありました。

実際に津田・志度エリアに立ち寄るツアーは会期中4日程、土日に開催され、すべてが催行されるという人気ぶり。

前述の「なにがあるかわからない」というさぬき市未体験層にはツアーの相性が良いと感じました。

参加された方からは地元のお母さんたちが作るお弁当やガイドさんが東讃のことをすごくわかりやすく教えてくれて良かったという感想も。

作品だけではなく、地域を感じられる内容がツアーの満足度を高めたようです。

逆にツアーの課題としては、団体を受け入れる食事処の少なさやローカルガイドの少なさが挙げられ、観光地として常に人を受け入れ慣れている引田エリアとの差を感じました。


◉次回の瀬戸内国際芸術祭にむけて何をするべきか

島が主体となる芸術祭でありながら、陸地となる志度・津田エリアは「行きやすさ」が強み。

時間の制約や船に乗りにくい来場者層を今後もうまく取り込みながら、満足してもらえるように整備していくことが必要だと感じました。

また、大多数を占める日帰り来場者にいかに宿泊してもらうかを考えるだけでも経済効果が上がると考えられています。

今後は広域のお客さんを取り込むためのコンテンツや県外の人にさぬき市のPRをどう届けるかが課題と言えそうです。

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黒川さんからは「3万人超の来場者需要を『消費』と『満足度』に転換するべき」というコメントも。

さまざまな地域活性化の可能性を含む瀬戸内国際芸術祭をどう地元が活用するか。

その方向性がくっきりと見えてくる報告会でした。



瀬戸内国際芸術祭来場者アンケート調査 実施報告会
開催日時/2026年3月3日(火)18:00〜19:30
場所/志度公民館 講座室2
お問い合わせ先/087-894-3888(さぬき市商工会)









posted by sanuki-asobinin at 16:38| 香川 ☁| Comment(0) | 瀬戸内国際芸術祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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